特集 刀剣鑑賞の歴史
「特集展示 刀剣鑑賞の歴史 」 は、
東京国立博物館 本館 14室 で開催されています。
会期 2017年12月5日(火) ~ 2018年2月25日(日)
昨日の上野は三連休の中日とあって、科学博物館の企画展は、30分の入場待ちも・・・、常設展入口も長蛇の列が出来ていました。
科博の企画展目的で上野に行ったのですが、とてもまともに見られそうにないので、この日はパスに決めました。
そして東博へ・・・・
東博も多くの観賞客で賑わっていました。
刀剣女子は健在でした・・・刀剣展示室では国宝の刀剣展示ケースには行列が出来ていました。
国宝の工芸品に分類される文化財の中でも、その数が多い(約半数)のが刀剣(日本刀 ):太刀、大太刀、短刀などです。
東博も国宝、重文指定の太刀、刀、短刀などを所蔵しています。
国宝は年間の展示期間が決められているので、常時展示というわけにはいきません。
東博総合文化展の刀剣展示室でも、展示替えをして順次公開しています。
現在(25日まで)別途14室で特集展示も行っています。
平安時代、南北朝、鎌倉時代の刀剣15件が展示されています。
HPの解説です。
わが国では、刀剣を単なる武器ではなく、鑑賞する対象として扱ってきた長い歴史があります。それは、現在に残る記録などからみると600年ほど遡ります。
その長い時のなかで行なわれてきた刀剣鑑賞においては、刀工の名が銘に切られた刀剣と、銘はないものの、作風を整理した知識によってその刀工の作とみなすことが盛んに行なわれており、こうしたとき、二口(ふたくち)の刀剣はよく似ています。しかし、実際の鑑賞は、そう単純なものだけではありません。たとえば、歴史的に高い評価を受けてきた刀剣のなかには、銘がないものでも、名が知られている刀工による作品とみなされているものが数多くあります。また、作風が違う刀剣であっても、同じ刀工の作とされているものさえ見受けられます。日本刀には、作風の整理が高度に進められてきた歴史がある一方で、こうした鑑賞の様相があり、刀剣に関する知識や理屈を超越した美しさも大事であることを教えてくれます。
刀剣の鑑賞は、見どころが抽象的で、その特徴を表現することばも、日常生活では使わない用語が多く理解するのが困難です。しかしながら、先人たちは刀剣の美を尊重し、特殊な用語を駆使して理解しようと試みてきました。
この特集を通じて、刀剣鑑賞の歴史から紡ぎ出された「理解しがたい、しかし、確実に存在する美」をご覧いただければ幸いです。
以下の画像は別の日にスマホで撮りました。
HPに展示品リストがありますので参考にされるといいと思います。
古今銘尽大全 4冊のうち1冊 江戸時代・享保2年(1717) ページ替あり
展示ケース1
展示ケース2
展示ケース3
展示ケース4
国宝 刀(金象嵌銘 城和泉守所持 正宗磨上 本阿(花押)) 相州正宗 鎌倉時代・14世紀
相州正宗は地鉄の強さと、沸(にえ)のはげしい大きなのたれば刃の妙を表現した刀工で、相州伝の作風を完成した。これは武田家家臣で、のちに家康に仕えた城昌茂が所有したもので、本阿弥光徳が正宗と極め、埋忠寿斎に象嵌させた。正宗の代表作で、陸奥津軽家に伝来した。(本展キャプションから)
国宝 刀(無銘) 相州正宗(名物 観世正宗) 鎌倉時代・14世紀
相州政宗の代表作で、その名は能楽の観世家に伝わったことに由来し、観世家から徳川家康に献じられ、明治に徳川慶喜から有栖川熾仁親王に献上された。上図の正宗の刀に比べると大胆で力強い印象を受けるが、沸(にえ)を主体にした刀中の複雑な変化は共通している。(本展キャプションから)
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