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2017.12.22

ゴッホ展 巡りゆく日本の夢

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ゴッホ展 巡りゆく日本の夢は、
東京都美術館で開催されています。

会期 2017年10月24日(火)~2018年1月8日(月・祝)


フィンセント・ファン・ゴッホ(1853-1890)は、37年の短い生涯の中の9年間で900点以上の作品を制作、最後の3か月で200点を描き(多い時には日に3点も・・・)疲れ果て、麦畑で自らの腹を撃ちました。朝早くから夜遅くまで描き、そして最後はいつも独りぼっち・・・・

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ゴッホはミレーをとても尊敬していました。
そして、パリに移ってから浮世絵の構図と色面表現に刺激を受けました。
晩年には、うねるような筆触が表れます。
この作品は、ゴッホの全体像を象徴するような作品に思えました。
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フィンセント・ファン・ゴッホ《種まく人》1888年 油彩・カンヴァス
ファン・ゴッホ美術館(フィンセント・ファン・ゴッホ財団)

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名所江戸百景 / 亀戸梅屋舗 歌川広重1857(安政4)年
木版、紙(縦大判錦絵)中右コレクション


ゴッホはパリ時代からアルル時代前半にかけて、浮世絵や日本に関する文献を集めるなど、日本に高い関心を寄せていました。
(本展にはゴッホの作品とともに、参考にしたと思われる浮世絵が沢山展示されています)

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《花魁(溪斎英泉による)》フィンセント・ファン・ゴッホ1887年 油彩・綿布 
ファン・ゴッホ美術館 (フィンセント・ファン・ゴッホ財団)蔵


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雲龍打掛の花魁溪斎英泉1820~30年代(文政後期~天保前期)
木版、紙(縦大判錦絵 縦2枚続)千葉市美術館


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《カフェ・ル・タンブランのアゴスティーナ・セガトーリ》フィンセント・ファン・ゴッホ1887年 油彩・カンヴァス
ファン・ゴッホ美術館 (フィンセント・ファン・ゴッホ財団)蔵

カフェ・ル・タンブランでは「浮世絵展」が開催されました。
女主人の右上の壁に浮世絵が飾られているのが分かります。


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パリでの生活に疲れたゴッホは新天地アルルに向かいます。
パリ滞在中の最後期に描かれた自画像(本展のチラシの表紙にも使われている)が展覧会の冒頭に展示されています。
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《 画家としての自画像 》フィンセント・ファン・ゴッホ 1887/88年 油彩、カンヴァス
ファン・ゴッホ美術館(フィンセント・ファン・ゴッホ財団)

ゴッホは、南仏アルルの光と色彩を日本のイメージとダブらせていました。
「ここではもう僕に浮世絵は必要ない。なぜなら、僕はずっとここ日本にいると思っているのだから。したがって、目を開けて目の前にあるものを描きさえすればそれでいい」


ゴッホは、日本人の自然観、人生観を理想化し、芸術家たちがお互いに高め合う共同生活を計画します。
そしてその理想を実現すべく、ゴーガンと「黄色い家」での共同生活を始めますが、「耳切り事件」で崩壊してしまいます。

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《夾竹桃(きょうちくとう)と本のある静物》 フィンセント・ファン・ゴッホ1888年 油彩・カンヴァス
メトロポリタン美術館蔵(ジョン・L.・ローブ夫妻寄贈)


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《寝室》フィンセント・ファン・ゴッホ1888年 油彩・カンヴァス
ファン・ゴッホ美術館(フィンセント・ファン・ゴッホ財団)

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《タラスコンの乗合馬車》フィンセント・ファン・ゴッホ1888年 油彩・カンヴァス
ヘンリー&ローズ・パールマン財団蔵 (プリンストン大学美術館 長期貸与)

黄色い家」の崩壊後は、「日本の夢」も遠ざかっていきますが、
サン・レミの精神病療養所に入ってからも、精力的に描き続け、独特のうねるような筆触で、オリーブの木を、空を、渓谷を描きます。そこには、まだ浮世絵のモチーフが見受けられます。

第1部の最最後に展示されている油彩画です。
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《ポプラ林の中の二人》フィンセント・ファン・ゴッホ1890年 油彩・カンヴァス
シンシナティ美術館蔵(メアリー・E.・ジョンストン遺贈)


この展覧会は、大枠で2部構成になっています。
第2部 は、日本人のファン・ゴッホ巡礼です。
ゴッホの死後、日本ではゴッホ憧憬が始まります。
1920年代に憧れの画家の終焉の地を多くの日本の画家や文学者た訪れました。
ゴッホが最晩年に交友を持ったオーヴェールの医師ガシェの一族のもとに残された3冊の芳名録には240名あまりの署名が記されています。
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(左)《芳名禄Ⅱ》1912~28 国立ギメ東洋美術館蔵
(右)ガシェ家を訪れた高田博厚と友人たち1939年4月24日 個人蔵


展覧会の構成は以下の通りです。
1 パリ 浮世絵との出逢い
2 アルル 日本の夢
3 深まるジャポニズム
4 自然の中へ 遠ざかる日本の夢
5 日本人のファン・ゴッホ巡礼


HPの解説。
フィンセント・ファン・ゴッホ(1853-1890)は、パリ時代からアルル時代前半にかけて、浮世絵や日本に関する文献を集めるなど、日本に高い関心を寄せていました。一方で、ファン・ゴッホの死後、日本の芸術家や知識人が、この画家に憧れ、墓のあるオーヴェール=シュル=オワーズを巡礼していたことが明らかになりました。本展では、ファン・ゴッホの油彩画やデッサン約40点、同時代の画家の作品や浮世絵など約50点に加え、関連資料を通して、ファン・ゴッホと日本の相互関係を探り、その新たな魅力を紹介します。



東京都美術館「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」1~3章
InternetMuseum


東京都美術館「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」4章・5章
InternetMuseum

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