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2017.11.25

三沢厚彦 アニマルハウス 謎の館

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「三沢厚彦 アニマルハウス 謎の館」は、
渋谷区立松涛美術館で開催されています。


会期 2017年10月7日(土)〜11月26日(日)


会期中進行形の展覧会です。
イベント盛りだくさんですが(でしたが)残念ながら参加できませんでした。
進行形ですから図録は展覧会終了後に発売されます。

白井晟一設計の館(松涛美術館)をアトリエ兼展示室にして「お客さんを招待して公開します!」という感じの展覧会です。
展示会場では、それぞれの作品が、画材が混在していて、ある意味で雑然としていますが、居心地が良くて楽しい空間になっています。
キャプションは皆無ですよ、作家の紹介はありますが・・・・

地下展示室が大広間、2階展示室が客間という設定の様です。
エントランスにもホールにも螺旋階段にも作品が展示されていますから・・・エレベーターで移動すると見逃してしまいますよ!

杉戸洋は「とんぼ と のりしろ」というタイトルの展覧会を東京都美術館で10月9日まで開催していました。
前川國男が作ったを空間を上手く利用していました。

舟越桂は2008年に東京都庭園美術館で「舟越桂 夏の邸宅」を開催、アール・デコ様式の館で不思議な空間を演出していました。

共に展示空間を最大限に生かした展示でした。

三沢厚彦は平塚美術館で2007年に「三沢厚彦ANIMALS+PLUS」を開催。
さながら、かわいい動物園の趣、楽しかった記憶が残ります。

そこに小林正人が加わり、浅田政志が写真家として参加、展示会場では、三沢厚彦の作品を手にした4人のポートレートが展示されています。
チラシの写真も浅田が手掛けました。
家族総出演で、消防士やあらゆる職業などに扮装して作品に仕上げる”あの”写真家です。

明日までですが、散歩がてら「謎の館に」訪れてみたは・・・・・


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1階ホールに展示されている、この作品のみ撮影できます。

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HPの解説です。
三沢厚彦(1961~)は、現代日本を代表する彫刻家のひとりです。鑿や刀を使用する木彫という伝統的な技法によって、樟(クスノキ)の丸太から彫りだされ、油絵具で彩色されたその実物大の動物たち「ANIMALS」。それは、まさしく「anima(魂)」が吹きこまれたかのごとく、なまなましい生命感を漂わせています。
そんなアニマルズたちが今度出現するのは、白井晟一設計による特徴的な建築で知られる渋谷区立松濤美術館です。アニマルズたちは、周囲の空気を振動させるような強い存在感を放ちながら、館内に居場所を見つけ、その建築空間と新たなる関係性をむすんでいきます。
ここを「アニマルハウス 謎の館」と称して、彼らの創造主である三沢も、館の主人として、会期中、館内に居場所を構え、制作したり、展示したりする予定です。さらに親交の深い、注目の作家たち―彫刻家・舟越桂、画家の小林正人と杉戸洋(ひろし)、写真家の浅田政志―を館の中へと招き入れていきます。作家たち、またその作品たち同士の交歓と共鳴によって今後巻き起こる出来事にもご注目ください。


ぼくは動物を等身の大きさでつくってます。素材は樟。鑿と彫刻刀を使って彫り込み、着彩する。そんな風に「Animals」はできます。
この度、渋谷区立松濤美術館で展覧会を開催することになった。独自性に富んだ空間を内包した豪華な私邸のようなその建物は、通常の展示ロジックでは攻略できない濃度があり、妙にわくわくした。これは面白いことができそうだ!訪れた時に、まずタイトルだけ思いついた。アニマルハウス。大好きなアメリカのコメディ映画、アニマルハウスと呼ばれる学生寮に住む、怪人、変人(アニマルみたいな奴等)が繰り広げる物語からとったものだ。
すると、おのずと方向性が見えてきた。ぼくが住人兼主人になって、お客さんを迎えるのはどうか?それで以前から、なにか一緒にやりたいね、って話していた、画家の小林正人さんに声をかけたら、面白そうだね、やろうよ、と。そして小林さんが杉戸はいいぞ、って画家の杉戸洋さんを連れて来てくれた。ぼくは先輩彫刻家の舟越桂さんにお声がけし、へ~、面白そうじゃない、三沢がきめたことだし、いいと思うよ、というありがたいお言葉をいただいた。
どんな展覧会になるんだろう?想像がつかない。白井晟一の設計した館のなかで行われる謎の展覧会。そうか、謎の館。会期中も通して動いていく、展覧会。
そんな展覧会のポスターは、美術館の前でみんなで記念撮影するのが、謎の館らしくいいと思った。誰に撮ってもらおうか?あ、いい写真家がいた、浅田政志さん。そして浅田さんも客人に加わった。
彫刻家と画家と写真家、5人が集まった。僕自身の思いでもあるが、「彫刻と絵画、その間とその先は」というべきものが、館の中で示唆されるべき出来ごととして起こればいいな、と願うのである。両者が個々として存在し、そして溶け合い、次なる瞬間、今までとは全く違う見えかたをする。「アニマルハウス」はそんな体験の出来る場になればいいと思う。なんといっても「謎の館」なのであるから。
しかし、本当のところどうなるのであろうか…。(三沢厚彦)

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