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2017.05.27

大英自然史博物館展

S1

特別展「大英自然史博物館展」は、
国立科学博物館で開催されています。
会期 2017年3月18日(土)~6月11日(日)

この展覧会は、撮影可です。(条件あり)
スマホで撮影しました。


講演で国立科学博物館の副館長が提示しています。

私たち(国立科学博物館)がこの展示で目指したもの

自然史博物館の過去・現在・未来

自然史博物館は西欧でどのような経緯で誕生したのか?
どのように発展したのか?
現在の自然史博物館の活動はどのようなものか?
そして、自然史博物館はどこに向かうのか?


序章 自然界の至宝~博物館への招待~
Photo
展示風景

1章 大英自然史博物館の設立
1.1 ハンス・スローン 大英博物館の礎
1.2 理性の時代の科学 1650~1800年
1.3 リチャード・オーウェンと大英自然史博物館の創設
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展示風景

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古代エジプトの猫のミイラ。
女神のミイラの生贄だったそうです。


2章 自然史博物館を貫く精神
2.1 カール・リンネと自然界を分類する方法
2.2 比較解剖学の父リチャード・オーウェン
2.3 地球の歴史を解き明かす
2.4 チャールズ・ダーウィンの進化論

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モア

絶滅した恐鳥、オーウェンが存在を“予言”
リチャード・オーウェンは彼の豊富な解剖学的技能を駆使して、このニュージーランド産鳥類の絶滅種を同定しました。彼はこの生物の1つの骨を調査し、ヒトやカンガルー、ゾウガメに及ぶ14種と詳細に比較することで、巨大な飛べない絶滅鳥類の一部であることを正確に予測しました。4年後、多数の骨が見つかったことで、世界はオーウェンの予測が正しかったことに驚くこととなります。(HPから)

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ダーウィンのペットだった若いガラパゴスゾウガメ
ガラパゴス諸島 サンティアゴ島

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ジョン・グールドのセキセイインコ。
この展覧会の第2展示場にも1冊見開きで展示されていますが、ジョン・グールドの鳥類図譜は美術品としても素晴らしい価値がありますね。玉川学園教育博物館が全巻所蔵していて順次展示しています。この鳥類図譜の企画展も過去開催されました。機会があれば、観に行かれることをお勧めします!素晴らしいですよ!

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始祖鳥
ドイツ ジュラ紀後期 1億4700年前

恐竜か鳥類か。議論を呼んだ化石

1861年、最初の始祖鳥化石が発見されましたが、それはチャールズ・ダーウィンが進化論の発表によって論争を巻き起こし始めてからわずか2年後でした。1868年、ダーウィンの強力な支持者として知られるトーマス・ハクスレーは、始祖鳥によって恐竜と鳥類が進化的につながっていたことを提案しました。部分的には恐竜で、部分的に鳥類という始祖鳥は、進化論の議論の中心的な存在になりました。現生種とその祖先にあたる種の中間的な生物が発見されたのは始祖鳥が初めてのことでした。始祖鳥は最古の鳥類化石であることは今日も変わりません。これまでに10個体ほどの標本が発見されていますが、脳と三半規管の形が復元出来るのはこのロンドン標本だけです。
始祖鳥は、今から約1億4700万年前に生息していた、小型の肉食もしくは昆虫食の生きもので、現代の鳥類のような翼と羽毛をもっていましたが、歯やカギツメ、骨で出来た長い尾は恐竜のようです。CTスキャンによって始祖鳥の脳が3次元復元されたところ、始祖鳥は飛行に必要な視覚、平衡感覚、体性感覚を備えていた可能性が高いことが大英自然史博物館の研究者によって明らかにされました
(HPから )


3章 探検がもたらした至宝
3.1 太平洋を越えて
3.2 深海の探索
3.3 南極探検 氷点下の科学
3.4 オーダーされたコレクション
ウォルター・ロスチャイルドとトリング分館
3.5 日本への探検

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展示風景
かつて、Bunkamuraザ・ミュージアムで「バンクス花譜集展」が開催されましたね!
思い出しながら・・・・
(バンクスは、キャプテン・クック探検航海に同行)

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ニホンアシカ

ニホンアシカは日本と韓国の沿岸海域に生息していましたが、日本ではすでに絶滅したとされています。この標本は1896年に横浜の貿易商アラン・オーストンが大英自然史博物館の哺乳類研究者オールドフィールド・トーマスに送ったものです。博物館のアーカイブにはオーストンがこの標本を入手した時に送った手紙と写真が残されており、この個体が千島列島でアシカ類やラッコの毛皮を求めて無謀な収集を行ったヘンリー・スノーによって捕獲されたものだということがわかっています。(HPから)


4章 私たちの周りの多様な世界
4.1 昆虫に見る多様な世界
4.2 変化する社会
~多様性を守るために~

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展示風景

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展示風景

5章 これからの自然史博物館
5.1 地面の中の宝物
5.2 未来の至宝
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ピルトダウン人の頭骨片と下顎骨

人類史を揺るがした大ねつ造
この頭骨片と下顎骨は、科学史上で最も悪名の高い贋作事件であるピルトダウン人に関するものです。1912年の発見当時、それがヒトと類人猿をつなぐミッシングリンク(失われた環)であり、ヒトは類人猿から進化したと宣言されることになりました。1950年代になって、大英自然史博物館でピルトダウン人の新たな研究が行われて、頭骨は現代人のもの、下顎骨は現生のオランウータンのものであることが明らかとなり偽物であることがわかりました。これらはピルトダウンの発掘現場に埋められる前に、古く見せかけるために着色され、また加工もされていました。
 最近行われた高精度の計測と化学分析および3Dイメージングによって、この悪名高い贋作の背後にいる犯人が、ピルトダウン人の発見者であるアマチュアの考古学者、チャールズ・ドーソンであることがほぼ確定的になりました。

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HPの開催趣旨解説。
 大英自然史博物館の誇る8000万点の収蔵標本の中から、世界的にも貴重な「至宝」のコレクション約370点を選りすぐり、一堂に展示するのが、今回の「大英自然史博物館展」です。

同館は、伝統的に主要所蔵品の貸し出しを控えてきたため、これが初めての世界巡回展となります。その最初の会場に選ばれたのが、ここ日本の国立科学博物館です。出品される展示物は動植物、化石、鉱物など多岐にわたり、すべて日本初公開を予定しています。標本を紹介するだけでなく、会場ではさまざまな動画を上映。

「始祖鳥」が化石から復元されて大英自然史博物館内を動き出すなど、現実では起こりえない驚きの映像を見ながら、自然史の魅力に触れていただければと思います。

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この展覧会の公式動画はお勧めです。
内容が豊富で、とても勉強になります。予習、復習に役立ちますよ!

予習してから観に行こうと考えている方は是非、以下の動画を見てから・・・短時間で概要と要点が掴めます。

大英自然史博物館展について

始祖鳥について

日本から英国に渡った標本について

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