オルセーのナビ派展:美の預言者たち ―ささやきとざわめき
オルセーのナビ派展:美の預言者たち ―ささやきとざわめきは、
三菱一号館美術館で開催されています。
会期 2017年2月4日(土)~5月21日(日)
「待ちに待った企画!」と思われる方々も多いのではないでしょうか・・私もその一人です。
浮世絵にみられる、色面で構成された装飾性。
ポスト印象派からの流れ・・・
「親密派(アンティミスト)」と呼ばれた作家が描く、身近な風景に潜む物語。
「日本人は、ナビ派の作品にシンパシーを感じるのではないか?」という解説をされる方も多いようですね。
以下、展覧会の構成に従って・・・・
(会場内の写真は、内覧会参加時に許可を得て撮影しました)
へたくそ写真に反省!!
第1章 ゴーガンの革命
ゴーガンの教えに従ってセリュジエが描いた実験的な作品《タリスマン(護符)》は、アカデミー・ジュリアンの学生であったボナール、ドニ、ランソンらがナビ派を結成する引き金となりました。(HPから)
ゴーガン 《黄色いキリストのある》自画像 ゴーガン 扇のある静物 ベルナール 器瓶と林檎
ポール・セリュジェ《タリスマン(護符)、愛の森を流れるアヴェン川》
1888年 油彩/板 27×21.5cm
さて、ナビ派の作品をどの様な構成、括りで展示するのか?
ゴーガンからの繋がりに続いて、
第2章 庭の女たち
「庭の女性」を描いた装飾性に富んだやボナールや、ドニ、ルーセル、ボナール、マイヨール、ヴュイヤールらの作品が展示されています。
もともと屏風として制作された作品です。
デフォルメされたフォルムと装飾性に富んだ色調が魅力的ですね!
ナビ派の作品には、ワンちゃん、ニャンコが登場しますね。
ピエール・ボナール《 庭の女性たち 》 1890-91年
デトランプ/カンヴァスに貼付けた紙、装飾パネル
マイヨールの平面作品が見られたのは意外でした。
アリスティード・マイヨール《女性の横顔》
1896年頃 油彩/カンヴァス 73.5×103cm
ケル=グザヴィエ・ルーセル
テラス
1892年頃、油彩/カンヴァス、37×75.5cm
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第3章 親密さの詩情
慣れ親しんだ空間に身近な人々を描いた>「親密派(アンティミスト)」とも呼ばれたボナール、ヴュイヤール、ヴァロットンの作品が展示されています。
エドゥアール・ヴュイヤール
エッセル家旧蔵の昼食
1899 年、油彩/板に貼り付けた厚紙、58.2×91.8cm
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第4章 心のうちの言葉
ナビ派の芸術家同士の密接な交流や友情を物語る、肖像画や自画像が展示されています。
(ドニ、ヴュイヤール、ヴァロットン、ボナール、ローナイ)
ヨージェフ・リップル=ローナイ《花を持つ女性》
1891年 パステル/ベージュ紙、木枠に張ったカンヴァス 46×38cm
ピエール・ボナール
猫と女性
1912年、油彩/カンヴァス、78×77.5cm
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第5章 子供時代
可愛い子供たちと、幼少期特有の危うさや不安といった暗い側面も表現した作品・・・そんな作品が展示されています。(ドニ、ボナール、ヴァロットン、ヴュイヤール)
この美術館で開催されたヴァロットン展も評判よかったですね!
フェリックス・ヴァロットン
ボール
1899年、油彩/板に貼り付けた厚紙、49.2×62cm
モーリス・ドニ《青いズボンの子ども》 ピエール・ボナール《ランプの下の昼食》
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第6章 裏側の世界
精神性、秘教主義、宗教、そして夢や非現実――印象派絵画が失った「目に見えない世界」を描くことも、ナビ派の大きな関心事でした(HPから)
(ドニ、ヴュイヤール、ランソン、セリュジェ、ラコンプ)
私が象徴主義・ナビ派を象徴する作品と思い込んできた大好きな作品。
同系の淡い色彩の背景の中でベッド眠る安らかな表情、どんな夢を見ているのでしょうか?
エドゥアール・ヴュイヤール《ベッドにて》
1891年 油彩/カンヴァス 74×92cm
モーリス・ドニ《ミューズたち》
1893年 油彩/カンヴァス 171×137.5cm
HPの解説。
19世紀末のパリで、前衛的な活動を行った若き芸術家のグループ「ナビ派」。ボナール、ヴュイヤール、ドニ、セリュジエ、ヴァロットンらを中心とするナビ派の画家たちは、ゴーガンから影響を受け、自らを「ナビ(預言者)」と呼んで、新たな芸術表現を模索しました。近代都市生活の諸相を平坦フラットな色の面で表す装飾性と、目に見えないものを描く内面性――日常と神秘をあわせ持つナビ派の芸術は、一見控えめで洗練された画面のうちに、20世紀美術を予兆する静かな革新性を秘めています。本展は、近年国際的に評価が高まるナビ派の芸術を、日本で初めて本格的に紹介する展覧会です。オルセー美術館が誇るナビ派のコレクションから、油彩約70点、素描約10点など合わせておよそ80点が一堂に会します。
【オルセーのナビ派展:美の預言者たち―ささやきとざわめき】―三菱一号館美術館
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