第19回 DOMANI・明日展
未来を担う美術家たち
19th DOMANI・明日展
文化庁新進芸術家海外研修制度の成果は、
国立新美術館で開催されています。
会 期 2016年12月10日(土)~2017年2月5日(日)
HPの解説。
文化庁は、将来の日本の芸術界を支える人材の育成のため、若手芸術家が海外の大学や関係機関等で行う研修を支援する「新進芸術家海外研修制度」を1967年度から実施しており、まもなく半世紀を迎えようとしています。また、そうした研修の成果発表の機会として1998年から「ドマーニ・明日展」を開始し、今年度で第19回目を迎えます。国立新美術館を会場に、天井高に恵まれた空間での大規模なグループ展に加えて、より小さな規模でキュレイションの度合いを高めた企画「ドマーニ・プラス展」を2015年より別途立ち上げました。ふたつの企画は、文化庁の新進作家育成のプログラムの第二弾階――第一段階として海外研修制度で送り出した人材を、日本のアートシーンにプレゼンする機会になることを目指しています。
第19回のドマーニ展は、国立新美術館の豊かな空間を生かし、研修を終えて比較的時間の浅いフレッシュな作家たちのショウケースになるよう、作家のラインナップを組んでいます。絵画、写真、映像、アニメーション、インスタレーション、陶芸、メディア・アートなど多様な素材と表現、そして滞在先もヨーロッパや北米に限らず、アジアや南半球へと広がっています。「re_consider Japan」をゆるやかなテーマに、「2020」にむけあらためて日本を考える機会とします。
2020年代の日本のアートシーンを支える人材との出会いの場になることを願っております。
出展作家は次の通りです。
池内晶子、岡田葉、南隆雄、秋吉風人、保科晶子、松井えり菜、曽谷朝絵、三原聡一郎、山内光枝、今井智己
、折笠良、金子富之、平川祐樹
それぞれの作家が個性的でよい作品を展示していましたが、
その中から、気になる作家を紹介してみます。
(展示会場風景に、作者のコメントの冒頭部分を添えました)
派遣国と作者の作風イメージが符合すようで・・・
松井えり菜
派遣国 ドイツ
「私を描く」ということは客観的または主観的に自分を見つめ直しす行為です。私が一貫して自画像を制作し続けているのは、自分の顔がもっともリアリティーを感じるモチーフであり自分の中に気づき得なかった感情を教えてくれるGPSのような存在であるからです。
曽谷朝絵
派遣国 アメリカ
私の絵画はいくつかの性質の違うパーツが集合してできている。 神経のパーツ、細胞のパーツ、鉱物の結晶のパーツ、暗闇のパーツ、空のグラデーションのパーツ。 「それらを絵画から解放し、空間に解き放つことで何が生まれるだろう」という興味から今回のインスタレーションが生まれた。
保科晶子
派遣国 フランス
粘土、はやわらかく柔軟性があり、乾かし、水を加え練り直せば再生し、窯で焼けば固まり陶に変化します。時間、記憶や感情などの変わりやすく不確かでありながら、大切で愛おしい概念を、粘土の特徴や制作過程の中から見つけ出すことが私の仕事です。
金子富之
派遣国 カンボジア
アンコール・ワットで知られるカンボジアのシェムリアップではヒンドュー教、上座部仏教や精霊信仰などの造形美術に触れ、その経験の中で様々なイメージが幻成いたしました。アジアの自然や生活環境の厳しさを知ると共に、様々な場所でドローリングやスケッチを行いました。 ~略~ これらと今まで手掛けてきた日本的なイメージを融合させ、新しい表現を試みました。

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