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2016.10.29

デイヴィッド・ホックニー版画展

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デイヴィッド・ホックニー版画展
町田市立国際版画美術館で開催されています。

会期 2016年10月1日(土)〜11月23日(水)

シャトルバスの試験運行が始まりました。(土日・祝日)
あの急坂はキツイって方おられますよね!

デイヴィッド・ホックニーは版画のほか舞台美術、写真等々、幅広い分野で活躍しました。
本展は、東京都現代美術館の所蔵品を中心に版画作品150点で構成されています。
東現美は改装工事?で長期休館中ですからね・・・・

オーソドックスな版画技法のエッチング、アクアチント、リトグラフ等と、その組み合わせの作品がほとんどですが(製作過程、素材に工夫はしています)、カラーコピー機のトナーを変えながら、重ね刷り(重ねコピー?)で作りあげた作品。フォトコラージュ作品、アクリルで描いた作品(1点?)なども展示されたいます。

作品に現れる大きな節目は、活動の拠点をロサンゼルスに移してからでしょうか、髪をブロンドに染め、カミングアウトします。明るい、暖かい環境の中で、色面を多用したカラフルな作品が多くなっていきます。

展覧会の構成は以下の通りです。
第1章 物語の風景 18世紀のイギリスの画家・版画家のウイリアム・ボーカスにならって制作した銅版画の連作『放蕩者の遍歴』などを紹介。
ウイリアム・ボーカスの物語に即している訳ではなく、ニューヨーク滞在中のスケッチをもとにして自由な発想で制作している。
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『放蕩者の遍歴』より《遺産を相続する》
 1961-63年 エッチング、アクアチント
 © David Hockney

第2章 ピカソへのオマージュ ホックニーはピカソの作品創造のあり方を研究してきた。
ピカソへのオマージュとして制作された作品を展示。
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『ブルー・ギター』より《老いたギタリスト》
 1976-77年 エッチング、アクアチント
 © David Hockney

第3章 カルフォルニア ―版画工房とともに―
1964年26歳の時、初めてカルフォルニアを訪れる。
髪をブロンドに染め、カニングアウトをする。
カルフォルニアの明るい開放的な、雰囲気に、ホイックニーの作品も、色彩豊かな、多様な様式に変化していく。
他国への旅も、多くなり、日本にも訪れている。
浮世絵の様式を取り入れて、上手に消化した作品も面白い。
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《ホテル・アカトラン、2週間後》
 1985年 リトグラフ
 © David Hockney / Tyler Graphics Ltd. Photo Credit: Richard Schmidt

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《4本の花のある静物》
 1990年 リトグラフ
 © David Hockney / Tyler Graphics Ltd. Photo Credit: Richard Schmidt

第4章 肖像 ホイックニーの「思い出のアルバム」の趣。
父母、兄弟、友人、友人の夫人、一時期生活を共にしたパートナーなど。
1970年代から80年代半ばにかけての版画による肖像画を展示。
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《シーリアのイメージ》
 1984年 リトグラフ、スクリーンプリント、コラージュ
 © David Hockney / Tyler Graphics Ltd. Photo Credit: Richard Schmidt

第5章 まなざしの変容 ホックニーは制作現場でカメラを使い始め(1968年頃)
そのことが、「ムービング・フォーカス」のための起爆剤となった。
フォトコラージュ、「ムービング・フォーカス」シリーズ
コピー機による「ホームメイドプリント」などの作品が展示されている。
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《ペンブローク・スタジオの内部》
 1984年 リトグラフ
 © David Hockney / Tyler Graphics Ltd.

 

HPの解説。

デイヴィッド・ホックニーは現代を代表するイギリスの美術家です。1937年にヨークシャーのブラッドフォードで生まれ、1962年にロンドンの王立美術学校を首席で卒業すると、「ポップ・アートの旗手」と評されて華々しくデビューを飾ります。その後、活動の拠点をロサンゼルスに移すと作風は大きく変貌し、明るい光と豊かな色彩あふれる優れた作品を次々と制作しました。
 ホックニーの創造領域は絵画のみならず版画、写真、舞台美術などと幅広く、その華麗な展開ぶりは常に注目を集めました。とりわけ版画は10代より継続的に制作した重要なジャンルです。そこには何げない部屋の中の様子、家族や友人たちの肖像、旅先の風景など、人生における一コマ一コマが巧みに表現されます。また自伝的要素を含んだ物語やピカソへのオマージュなど、内省的でありながらウィットに富んだシリーズも制作されています。彼自身の熱心な研究に加えて版画工房との多彩なコラボレーションにも取り組み、さらには伝統的な版画技法をも逸脱してファクシミリ、カラーコピー、コンピューターまでもちいた斬新な手法へと発展していきます。こうした彼の華やかな制作の根底に、「描くこと」への根源的な問いかけと、美術そのものに対する強い探究心が存在していることはいうまでもありません。
 本展覧会は東京都現代美術館の所蔵品を中心に、ホックニーの版画作品約150点によりその魅力と表現の秘密に迫ります。

 

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