海のハンター展 ―恵み豊かな地球の未来
海のハンター展 ―恵み豊かな地球の未来―は
国立科学博物館で開催されています。
会期 2016年7月8日(金)~10月2日(日)
国立科学博物館はお勧めの施設です。
常設展も含めると一日居ても見切れない、飽きない博物館です。
企画展は、いつも混んでいて、老若男女、家族連れで賑わっています。
殆どの企画展が写真撮影可で・・・今回はスマホで撮影しました。
上手く撮れず・・・修業が足らん!
海に暮らす生物たちの世界は、今この瞬間も“食うか・食われるか”を繰り広げています。
脊椎動物は顎をもったことで、より大きな獲物を食べることができるようになりました。
太古の海では、顎のない脊椎動物から顎のある脊椎動物へ、そして巨大化していきました。
「古生代」「中生代」「新生代」と海のハンターの進化の歴史をたどることからこの展覧会は始まります。(第1章)
ミツバヤツメの頭部拡⼤模型(現生)
(所蔵:国⽴科学博物館)
写真上が、タラソメドン全⾝⾻格(所蔵:三重県総合博物館)
下が、ショニサウルス頭⾻(所蔵:北九州市⽴⾃然史・歴史博物館)、
カルカロドン・メガロドン世界最⼤級の復元模型(新第三紀中新世、約1000万年前)
(史上最大、最強のサメ!)
次のコーナーでは、大海原の食物連鎖の頂点に立つ海のハンターを、「深海」「極域」「外洋」「浅海」の4つの生息域に分けて展示しています。(第2章)
そして、この展覧会の目玉である全長3.2mの「ホホジロザメ」成魚の液浸標本が展示されています。
標本の制作過程の動画も放映されています。
(他の展示にも沢山の解説動画があり、理解を助けてくれます)
ホホジロザメ(所蔵:国⽴科学博物館)
NIKKEI
「海のハンター展」の舞台裏 標本ジョーズができるまで
サメはなぜ人を襲うのか?
シロクマ
ペンギン
ミナミゾウアザラシ
(所蔵:国⽴科学博物館)
第3章では、海のハンターのハンティングテクニックが紹介されています。
如何に、身を守るかも含めて、生きるための(生き残るための)個体の変化、理にかなった機能には驚きと、不思議さが交錯します。
“吸い付き、瞬時にえぐりとる” ダルマザメ
“しなる尾鰭で獲物を斬る” ハチワレ
“海底に開く大きな口” キアンコウ
“二段構えの顎” ウツボ
“フグのようなアンコウ” ミドリフサアンコウ
“粘液大王” ヌタウナギ など
最後は、人も海のハンターなんですよ、ということで、「クロマグロの完全養殖」やニホンウナギに関する話題等々を例に挙げて、海からの恵みを持続的に活用していくためにはどうすればよいのか?これからの海と人との共生を考えます。(第4章)
展覧会の構成は以下の通りです。
第一章 太古の海のプレデター
古生代
中生代
新生代
第二章 大海原のハンター
深海
極域
外洋
浅海
第三章 海のハンターたちのテクニック
第四章 人も海のハンター
HPの解説
私たちの生活圏を取り囲む海。今この瞬間にもそこに暮らす生物たちは“食うか・食われるか”を繰り広げています。捕食者(以下「ハンター」)にとって、効率的に「狩り」を行う手段は、生態系の中で生き抜くために大変重要です。それは生物が生きていくために必要な「エネルギー獲得の手段」にほかならないからです。 海のハンターたちは、サメ類やクジラ類など巨大なものから、体長数cmほどのカエルアンコウ類といった小さなものまで、とても巧みに狩りをします。彼らの姿や行動は多くの人々の興味を惹きつけてやみません。 本展では、海のハンターが生きるために必要な「捕食」に注目します。なかでも「顎」や「歯」の進化にスポットを当て、海のハンターの形や大きさ、ハンティングのテクニックなど多様な姿を紹介します。
最大の見所は、日本初公開となる、全長3.2mのオスのホホジロザメ成魚の全身液浸標本です。このホホジロザメは2014年8月末に沖縄県本部町近海で漁の延縄にかかって死んでいた個体です。地元漁師の方から研究推進のために沖縄美ら島財団に提供されたものを、同財団の特別協力により国立科学博物館の研究用の標本として作製しました。これまで研究用に作製されたホホジロザメ成魚の全身液浸標本は国内外でも例がありません。
内臓や筋肉など生物の形をしっかりと保存し、間近で本物の巨体をじっくりと観察できる貴重な機会となることから、サメ類の形態比較や生態を含む研究の進展に寄与するものと期待されています。一方で国立科学博物館は、生物多様性の保全のため、日本近海に生息する魚類を研究し、その成果の証拠となる標本とともに、人類の財産として継承してゆくことを使命と考えています。特に大型で希少種のサメ類の標本を収集することは、研究促進の意味からも大変意義のあることです。
このほか、様々な海域に生きるハンターや、太古の海に繁栄したハンターの姿を、液浸標本や骨格標本、剥製、化石、復元模型など162点の展示標本に加え、ハンティングの様子を捉えた迫力ある映像を通じて紹介します。クロマグロやニホンウナギなど水産資源の未来を考える展示を交え、人と海との共存についても探ります。
本展が多くの方にとって、多彩な生物が生息する海の素晴らしさに触れ、生物の命をつなぐ営みについて理解を深めるきっかけとなれば幸いです。
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