JAXA相模原キャンパス特別公開 2016
JAXA相模原キャンパス特別公開 2016に行ってきました。(会期終了)
会期 2016年7月29日(金)・30日(土)
横浜線の淵野辺駅南口から宇宙科学研究所までは、徒歩20分程度で行けますが、暑い時期ですから、皆さん無料バスを使います。(特別公開の2日間のみ運行)
宇宙科学研究所構内入口
スタンプラリー(第1から第5会場+相模原博物館)
全部押すと記念品がもらえる。貰えるのは、子供だけですよ。
M3-SⅡロケット実寸模型
M-Vロケット実寸模型
中庭の売店には行列が・・・
第5会場の展示風景
学生時代を思い出してください。
毎年夏に開催されるこの特別公開企画、宇宙科学研究所版学園祭と思ってもいいかもしれません。
盛り沢山の展示、解説、講演会、ミニ講演会が行われ、子供、家族連れからお年寄り?まで楽しめます。
中庭には物産展、フードコーナーもあり、毎年大賑わいです。
子供たちに人気の、水ロケット教室などは、整理券があっという間になくなってしまいす。
デジカメで撮った動画を編集しています。
特に、お勧めなのが「宇宙科学セミナー」です。(整理券配布)
各セミナーは(先生の講義50分)+(10分質疑応答)という構成。
先生方の実績に基づいてのお話は、楽しく、刺激的です。
イベント一覧はこちら
以下のセミナーは、展示会場でも実機模型、パネル展示を使っての解説があり、より深い理解に導いてくれました。
『月の上、狙った場所へ ーSLIMプロジェクトのご紹介ー』 坂井 真一郎(宇宙機応用工学研究系 准教授)
SLIMプロジェクト
日本で初めて小型探査機をを打ち上げて、月への着陸を目指すプロジェクトです。
それもピンポイントで!
画像照合航法+着陸レーダーで100m精度の着陸を目指します。
理学的要素も加えることも考えているようで、スペクトルカメラによる物性観察もその一つの様です。
『みんなで行こう宇宙旅行 ー再使用ロケットの研究ー』 稲谷 芳文(宇宙研副所長・宇宙飛翔工学研究系 教授
再使用ロケット実験機
宇宙の有効利用は、太陽発電衛星などいろいろあります。
宇宙旅行も話題のひとつです。
再使用ロケットについては、アメリカのベンチャーが行った(行っている)実験映像をTV等でよく見かけますね。
有人飛行に関しては、スペースシャトルの運行は、既に終了し、現在は、ソユーズに頼っている状態です。
この講演では、衛星の概念、定義から始まりました。
例えば、大気圏から衛星周回軌道に乗せるためのロケットの速度8㎞/sec、さらに遠くの惑星に軌道をとるにはさらにスピードが必要。
その噴射の力を得る為のエンジン、例えば原子力エンジン、等々・・・・
宇宙旅行とはどんな世界か?
費用が幾らだったら、行ってみたいか?
さて、100万円で宇宙旅行ができたら?
宇宙旅行が出来るようにするには、一年で旅行客が何人として、ロケットが何台必要で、設備関係をどうするか・・・推論が展開されます。そして、可能になるまでにあと何十年・・・?
話題はさらに・・・・
宇宙ステーションの発展形としてのスペースコロニー。
そして、火星に人が住める環境に・・・テラフォーミングは・・・
『ここまでわかった「 はやぶさ」の科学、これからだ「はやぶさ2」』 圦本 尚義(地球外物質研究グループ/グループ長)
はやぶさ実寸模型
再突入カプセル実寸模型
「はやぶさ」は映画化されたりして、話題になりました。
現在でも「はやぶさ」が持ち帰った小惑星「いとかわ」の微粒子(大きいものでも25㎛だそうです)について解析は続けられています。
その微粒子が、小惑星「いとかわ」の物だと判断したのは、同位体顕微鏡による含有酸素同位体の質量分布の違いだそうです(微粒子と地球岩石の違い)
そして、「はやぶさ2」が小惑星「かぐや」に向かって航行中です。
「いとかわ」で採取した(できた?)微粒子と違って、「かぐや」で採取する予定のサンプルは粘土質(工作用粘土より硬質)の様です。
さて、持ち帰ったサンプルを、どの様に判別するか?
「かぐや」のサンプルにはアミノ酸の含有が見込まれ、アミノ酸の変化が(腐る?)で臭気を持ち(勿論人間が感知できるレベルだはない)そのことが判断材料になりえるそうです。
「はやぶさ1」で
地球の材料の古里を探り
「はやぶさ2」で
水と生命の古里を探る
解析の進展を追いかけたいですね!
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