« 2016年6月 | トップページ | 2016年8月 »

2016.07.31

JAXA相模原キャンパス特別公開 2016

JAXA相模原キャンパス特別公開 2016に行ってきました。(会期終了)

会期 2016年7月29日(金)・30日(土)

横浜線の淵野辺駅南口から宇宙科学研究所までは、徒歩20分程度で行けますが、暑い時期ですから、皆さん無料バスを使います。(特別公開の2日間のみ運行)

Jaxa1
宇宙科学研究所構内入口


Jaxa6
スタンプラリー(第1から第5会場+相模原博物館)
全部押すと記念品がもらえる。貰えるのは、子供だけですよ。

Jaxa4
M3-SⅡロケット実寸模型

  

Jaxa5
M-Vロケット実寸模型


Jaxa


Jaxa10
中庭の売店には行列が・・・

Jaxa12
第5会場の展示風景

Jaxa11

     

学生時代を思い出してください。
毎年夏に開催されるこの特別公開企画、宇宙科学研究所版学園祭と思ってもいいかもしれません。

盛り沢山の展示、解説、講演会、ミニ講演会が行われ、子供、家族連れからお年寄り?まで楽しめます。
中庭には物産展、フードコーナーもあり、毎年大賑わいです。

子供たちに人気の、水ロケット教室などは、整理券があっという間になくなってしまいす。


デジカメで撮った動画を編集しています。


特に、お勧めなのが「宇宙科学セミナー」です。(整理券配布)
各セミナーは(先生の講義50分)+(10分質疑応答)という構成。
先生方の実績に基づいてのお話は、楽しく、刺激的です。
イベント一覧はこちら

以下のセミナーは、展示会場でも実機模型、パネル展示を使っての解説があり、より深い理解に導いてくれました。


『月の上、狙った場所へ ーSLIMプロジェクトのご紹介ー』 坂井 真一郎(宇宙機応用工学研究系 准教授)

Jaxa7
SLIMプロジェクト


日本で初めて小型探査機をを打ち上げて、月への着陸を目指すプロジェクトです。
それもピンポイントで!
画像照合航法+着陸レーダーで100m精度の着陸を目指します。

理学的要素も加えることも考えているようで、スペクトルカメラによる物性観察もその一つの様です。


詳細はこちら


『みんなで行こう宇宙旅行 ー再使用ロケットの研究ー』 稲谷 芳文(宇宙研副所長・宇宙飛翔工学研究系 教授
Jaxa8
再使用ロケット実験機


宇宙の有効利用は、太陽発電衛星などいろいろあります。
宇宙旅行も話題のひとつです。

再使用ロケットについては、アメリカのベンチャーが行った(行っている)実験映像をTV等でよく見かけますね。

有人飛行に関しては、スペースシャトルの運行は、既に終了し、現在は、ソユーズに頼っている状態です。

この講演では、衛星の概念、定義から始まりました。

例えば、大気圏から衛星周回軌道に乗せるためのロケットの速度8㎞/sec、さらに遠くの惑星に軌道をとるにはさらにスピードが必要。

その噴射の力を得る為のエンジン、例えば原子力エンジン、等々・・・・

宇宙旅行とはどんな世界か?
費用が幾らだったら、行ってみたいか?
さて、100万円で宇宙旅行ができたら?

宇宙旅行が出来るようにするには、一年で旅行客が何人として、ロケットが何台必要で、設備関係をどうするか・・・推論が展開されます。そして、可能になるまでにあと何十年・・・?

話題はさらに・・・・
宇宙ステーションの発展形としてのスペースコロニー。

そして、火星に人が住める環境に・・・テラフォーミングは・・・


『ここまでわかった「 はやぶさ」の科学、これからだ「はやぶさ2」』 圦本 尚義(地球外物質研究グループ/グループ長)

Jaxa9
はやぶさ実寸模型


Jaxa3
再突入カプセル実寸模型

「はやぶさ」は映画化されたりして、話題になりました。

現在でも「はやぶさ」が持ち帰った小惑星「いとかわ」の微粒子(大きいものでも25㎛だそうです)について解析は続けられています。

その微粒子が、小惑星「いとかわ」の物だと判断したのは、同位体顕微鏡による含有酸素同位体の質量分布の違いだそうです(微粒子と地球岩石の違い)

そして、「はやぶさ2」が小惑星「かぐや」に向かって航行中です。
「いとかわ」で採取した(できた?)微粒子と違って、「かぐや」で採取する予定のサンプルは粘土質(工作用粘土より硬質)の様です。
さて、持ち帰ったサンプルを、どの様に判別するか?
「かぐや」のサンプルにはアミノ酸の含有が見込まれ、アミノ酸の変化が(腐る?)で臭気を持ち(勿論人間が感知できるレベルだはない)そのことが判断材料になりえるそうです。


「はやぶさ1」で
地球の材料の古里を探り

「はやぶさ2」で
水と生命の古里を探る

解析の進展を追いかけたいですね!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016.07.24

第21回 川崎大師風鈴市

川崎大師風鈴市は7月20〜24日まで開催されています。

第21回川崎大師風鈴市に行ってきました。
土曜日だからなのでしょうか?
往き来する人々は全てと言っていいほど、目的地は川崎大師です。
これでは、道に迷うことはありませんね。
(川崎大師へは初めて行きました)

京急川崎大師駅を降りてすぐ、表参道ということになりますけど・・・・
京急は久しぶりに乗ったけど、やっぱり揺れました!

駅から歩いて7〜8分で川崎大師入り口の表示があり、右折すると賑やかな仲見世です。

仲見世、大山門を通り抜けて、正面に大本堂そして、
左側に風鈴市の会場があります。

全国47都道府県から集合した900種類 30,000個の風鈴が所狭しと展示されていて、大勢の人でごった返しています。

ただただ見て回る人、短冊を手で揺らして、風鈴の音を聴きながら品定めする人、写真を撮る人、様々です。

売れ筋は南部風鈴かな〜
手頃な値段から購入できる物もあるから?
なのかもしれません。
共鳴する音色は、やはり心地よいですね。


露店もたくさん出ていますし、季節がら浴衣姿の方もいて、お祭り気分でみなさん楽しそう・・・・


デジカメで撮った動画を編集しています。


13
京急川崎大師駅

14
表参道入口(駅前にある)


12
右折すると仲見世に・・・

11_2
賑わう仲見世

10
大山門

7
大本堂


9_2
大山門の左横側の風鈴市会場入り口


6


5


1

Photo
納め風鈴法楽 


4

3
出店を俯瞰

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2016.07.22

アカデミア美術館所蔵 ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち

日伊国交樹立150周年特別展
アカデミア美術館所蔵 ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち

国立新美術館で開催されています。

会期 2016年7月13日(水)〜 10月10日(月・祝)


特設サイトはこちら


ルネッサンスの画家というと、
ボッティチェリ
レオナルド・ダ・ヴィンチ
ミケランジェロ
の名前が思いつくように、フィレンチェ派の作品に接する機会が多いですね。

ヴェネツィア派の画家については、「何となく名前は聞いたことあるけど作品と結びつかない」とう方も多いかもしれません、私も含めて・・・
この企画展はヴェネツィア派の画家の魅力と特徴を検証する、いい機会かもしれませんよ!

ルネサンス発祥の地であるフィレンツェの画家たちが、明快なデッサンに基づき丁寧に筆を重ねる着彩、整然とした構図を身上としたのに対して、ヴェネツィアの画家たちは、自由奔放な筆致による豊かな色彩表現、大胆かつ劇的な構図を持ち味とし、感情や感覚に直接訴えかける絵画表現の可能性を切り開いていきました。(本展の解説より)

また、ヴェネツィア地方では湿気が多いためフレスコが使えない。
そのため、キャンバスを壁に貼り付ける方法が使われたそうです。


ヴェネツィア派ルネサンスの黎明から終焉まで、表現方法のの変遷を実感しながら・・・
フィレンツェ派作品との、相違、影響を意識しながら観てきました。

目玉作品は、高さ約4mにも及ぶティツィアーノ晩年の傑作《受胎告知》ですね。
祭壇を模した展示空間は見応え十分、素晴らしい空間です。


展示構成は以下の通りです。
動画は、youtubeにアップされているInternet Museumのものです。

第1章 ルネサンスの黎明―15世紀の画家たち
1
ジョヴァンニ・ベッリーニ
《聖母子(赤い智天使の聖母)》 1485-90年  油彩・板


第2章 黄金時代の幕開け―ティツィアーノとその周辺
2
ティツィアーノ・ヴェチェッリオ
《聖母子(アルベルティーニの聖母)》 1560年頃
油彩/カンヴァス

天が開け、まばゆい光とともに、聖霊を表す鳩が降臨するなかで、大天使の出現に驚いたマリアは、身を引きつつも耳元のヴェールをたくしあげ、お告げに耳を傾けています。
3
ティツィアーノ・ヴェチェッリオ
《受胎告知》1563-65年頃
油彩/カンヴァス サン・サルヴァドール聖堂 

4
ハリス・ボルドーネ
《眠るビーナスとキューピッド》 1540-50年頃
油彩・カンヴァス  ヴェネツィア、ジョルジョ・フランケッティ美術館


第3章 三人の巨匠たち―ティントレット、ヴェロネーゼ、バッサーノ
5
ヤコポ・ティントレット(本名ヤコポ・ロブスティ)
《聖母被昇天》 1550年頃
油彩/カンヴァス 

6
パオロ・ヴェロネーゼ(本名パオロ・カリアーリ)
《レパントの海戦の寓意》 1572-73年頃
油彩/カンヴァス 


7
ヤコボ・バッサーノ(本名ヤコボ・ダル・ポンテ)
《天上に顕現する聖母子と聖ヒエロニムス》 1569年
油彩/カンヴァス 



第4章 ルネサンスの終焉―巨匠たちの後継者
Img_20160721_00038
ヤコポ・ティントレット(本名ヤコポ・ロブスティ)
《サン・マルコ財務官ヤコポ・ソランツォの肖像》 1550年頃
油彩/カンヴァス

第5章 ヴェネツィアの肖像画
9
ベルナルディーノ・リチーニオ
《バルツォ帽をかぶった女性の肖像》
油彩/カンヴァス 

HPの解説。


カデミア美術館は、ヴェネツィアの美術アカデミーが管理していた諸作品を礎として、1817年に開館しました。14世紀から18世紀にかけてのヴェネツィア絵画を中心に、約2000点を数える充実したコレクションを有しています。日本とイタリアの国交樹立150周年を契機として、このたび同館の所蔵品による本邦初の展覧会が実現する運びとなりました。テーマは、ルネサンス期のヴェネツィア絵画です。ルネサンス発祥の地であるフィレンツェの画家たちが、明快なデッサンに基づき丁寧に筆を重ねる着彩、整然とした構図を身上としたのに対して、ヴェネツィアの画家たちは、自由奔放な筆致による豊かな色彩表現、大胆かつ劇的な構図を持ち味とし、感情や感覚に直接訴えかける絵画表現の可能性を切り開いていきました。
本展では、選りすぐられた約60点の名画によって、15世紀から17世紀初頭に至るヴェネツィア・ルネサンス絵画の展開を一望します。ジョヴァンニ・ベッリーニからクリヴェッリ、カルパッチョ、ティツィアーノ、ティントレット、ヴェロネーゼまで、名だたる巨匠たちの傑作が一挙来日します。また、ヴェネツィア盛期ルネサンス最大の巨匠ティツィアーノが晩年に手がけた祭壇画の大作、《受胎告知》(サン・サルヴァドール聖堂)が特別出品されることも、本展の大きな見どころとなるでしょう。ヴェネツィア絵画の歴史のなかでルネサンス期に焦点を絞った展覧会は、国内ではほとんど例がありません。この貴重な機会に、水の都ヴェネツィアのルネサンスを彩った名画の数々を、ぜひご堪能ください。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016.07.18

特別公開「新発見!天正遣欧少年使節 伊東マンショの肖像」

1


特別公開「新発見!天正遣欧少年使節 伊東マンショの肖像」
東京国立博物館で開催されました。
本館 7室 2016年5月17日(火) ~ 2016年7月10日(日)

すでに終了している展覧会ですが、
国立新美術館で7月13日から開催されている「ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち」との関連、日本との接点
を考える上で参考になると思い、あえて投稿します。

「ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち」展には、
ドメニコ・ティントレット(1560~1635)の作品が3点展示されています。
サンマルコ財務官の肖像(1600年頃)
キリストの復活(1580-90年)
茨の冠をかぶせられるキリスト(1590年頃)

「伊東マンショの肖像」展のHP解説。

2016年の日伊国交樹立150周年を記念し、日本とイタリアを結ぶ最初の架け橋である天正遣欧少年使節を描いた「伊東マンショの肖像」を世界で初めて公開いたします。

天正10年(1582)、九州のキリシタン大名の名代として長崎を出航した天正遣欧少年使節4人とその一行は、長い船旅ののち、輝かしいルネサンス期イタリアの地を踏みました。天正13年(1585)にはヴェネツィア共和国を訪問。その折、共和国元老院が4人の肖像画をヤコポ・ティントレットに発注したことが知られ、その息子ドメニコ・ティントレット(1560~1635)が完成させたものがこの肖像画とみられています。

今回は、当時のイタリアで刊行された「天正遣欧使節記」やキリシタン資料中のイタリア関連作品をともに展示し、16~18世紀にキリスト教を通じて交流した日伊の姿をご覧いただきます。


Photo
伊東マンショの肖像 1585年
ドメニコ・ティントレット筆  カンヴァス・油彩 イタリア、ミラノ、トリヴルツィオ財団蔵


天正遣欧少年使節の時代は・・・・。
天正10年(1582)に長崎を出港し、天正18年(1590に帰国しています。
秀吉のバテレン追放令(1587年)
江戸幕府による禁教令の発令(1612年及び1613年)


天正遣欧少年使節4人のその後。
(派遣当時の年齢は13~14歳)

伊東マンショ(主席正使)
さらに神学を学ぶためマカオに向かう(1601年)
マカオから帰国後追放され、最後は長崎で病死(1612年)


千々石ミゲル(正使)
後に棄教(1601年)


原マルティノ(副使)
1629年、追放先のマカオで死去。


中浦ジュリアン(副使)
潜伏して追放を逃れたものの、捕縛され、長崎で穴づりの拷問によって殉教(1633年)
中浦ジュリアンとともに、穴つりの拷問をうけたクリストヴァン・フェレイラは棄教。

遠藤周作の小説「沈黙」は、この時代から取材していて、クリストヴァン・フェレイラは重要な人物として登場します。
(フェレイラはなぜ棄教を選んだのか?せざるを得なかったのか?・・・・そしてロドリゴは踏絵を・・・・神の声は・・・ )

注目していた、マーティン・スコセッシ監督の「沈黙」は年内全米公開の様です。
日本公開を楽しみに待ちます。

過去に、篠田正浩監督が「沈黙」を映画化していて、ビデオかなにかで観た記憶があるのですが・・・・あまり評価されなかったようです。(遠藤周作も脚本に参加)

以上、話が拡散しましたが、興味ある事柄を思いつくままに記してみました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016.07.16

山種コレクション名品選Ⅰ 江戸絵画への視線 ―岩佐又兵衛から江戸琳派へ―

50

「【開館50周年記念特別展】山種コレクション名品選Ⅰ 江戸絵画への視線 ―岩佐又兵衛から江戸琳派へ―」
山種美術館で開催されています。


会期 2016年7月2日(土)~8月21日(日)


出光美術館が開館50周年記念展を開催(18日までで終了)

山種美術館も50周年なのですね。
こちらは、「山種コレクション名品選Ⅰ」ということで始まりです。

出光美術館は江戸絵画で終了、山種美術館は江戸絵画でスタートですね。
両館共に鑑賞するのがお勧めなのですが・・・・

かつて、千鳥ヶ淵にあって、桜の時期には桜見物もかねて必ず訪れていました。
数年前、広尾に引っ越してきました。
恵比寿から歩いていくと、私の出身小学校、澁谷から歩いていくと私の出身中学校を経由して・・・ということで、色々な思い出が、ない交ぜになって・・・


以前から、度々訪れている美術館なので、かなりの作品は既に何度か拝見しているのですが、飽きることはありません。
今回は写真撮影可のコーナーもあり(指定場所のみ)、ゆっくり楽しんできました。


展示構成は以下の通り。
第一章 山種コレクション名品選の江戸絵画
琳派(俵屋宗達、酒井抱一、鈴木基一など)、狩野派(常信、永岳)、文人画(池大雅、多能村竹田など)などなど多彩な作品が展示されています。


50_2
伝 俵屋宗達 《槙楓図》
17世紀 紙本金地・彩色


50_3
俵屋宗達(絵)・本阿弥光悦(書)
《鹿下絵新古今集和歌巻断簡》
17世紀 紙本金銀泥絵・墨書


50_4
酒井抱一《秋草鶉図》
1799(寛政11)年

50_5
伊東若冲《伏見人形図》
19世紀 紙本・彩色


50_6
鈴木其一《四季花鳥図》
19世紀 紙本金地・彩色

50_7
岸連山 《花鳥図》
19世紀 紙本・彩色


50_8
岩佐又兵衛《官女観菊図》
17世紀 紙本・墨画淡彩


第二章 山種美術館と近代日本画家
横山大観、河合玉堂、上村松園、小林古径、安田靫彦、奥村土牛の作品を展示。

上村松園の作品は大好きなのですが、山種美術館所蔵品は格別ですね。
静かな情感、品の良さは格別です。
50_9
上村松園《蛍》
1913(大正2年) 絹本・彩色 

HPの解説。

山種美術館は1966(昭和41)年7月7日に開館いたしました。以来、数えてちょうど50周年にあたる2016(平成28)年7月より、館蔵品の中から名品を選りすぐってご紹介する特別展「山種コレクション名品選」をシリーズで実施する運びとなりました。その第1弾として、当館が所蔵する江戸時代の絵画を一挙に公開する展覧会を開催いたします。

当館は近代・現代日本画専門の美術館として知られていますが、実は江戸時代の絵画も所蔵しています。コレクションとしては小規模ながら、重要文化財2件、重要美術品3件を数え、幕藩体制が確立した17世紀初頭から19世紀後半の幕末にいたる江戸絵画の歴史を概観できる、質の高い作品がそろっています。とりわけ、当館創立者・山崎種二が丁稚奉公していた頃、酒井抱一の絵を見たことをきっかけとして、のちに美術品の蒐集を行うようになったことから、琳派の作品が充実している点が特筆されます。

江戸時代は、公家や武家だけでなく、庶民にいたるまで文化の享受層が拡大する中、まるで綺羅星のように、個性豊かな芸術家たちが次々に登場し、新たな潮流が生み出されました。本展では、琳派の俵屋宗達や抱一から、浮世絵の祖とうたわれる岩佐又兵衛、文人画の池大雅、奇想の画家として名高い伊藤若冲、狩野派や円山四条派、復古やまと絵にいたるまで、諸派の優品の数々をご紹介します。また、50周年にちなみ、横山大観や川合玉堂、上村松園ら、当館と縁の深い近代の日本画家の作品も特別に展示します。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016.07.14

開館50周年記念 美の祝典Ⅲ 江戸絵画の華やぎ

Photo


美の祝典Ⅲ 江戸絵画の華やぎ
出光美術館で開催されています。

会期 2016年6月17日(金)~7月18日(月・祝)

開館50周年記念美の祝典は3期に分けて開催されてきました。
重要文化財、重要美術品が勢揃い、出光収蔵品の素晴らしさをあらためて実感できた展覧会です。

国宝 伴大納言絵巻は上・中・下巻を三期に分けての展示です。
10年ぶりの公開です10年ぶりの再会でした)


開館50周年記念美の祝典Ⅰ ―やまと絵の四季 (会期終了)
会期 2016年4月9日(土)~5月8日(日)
1
絵因果経(部分) 奈良時代

開館50周年記念美の祝典Ⅱ ―水墨の壮美 (会期終了)
会期 2016年5月13日(金)~6月12日(日)
2
竹鶴図屏風 長谷川等伯 桃山時代



美の祝典Ⅲ 江戸絵画の華やぎ


展覧会場は、肉筆浮世絵の展示から始まります。
喜多川歌麿、葛飾北斎、歌川豊広、鳥文斎栄之の秀品が並びます。

3
更衣美人図 喜多川歌麿 江戸時代
表情は勿論、小袖の文様も丹念に描き込まれとても魅力的な作品です。


この部屋には他に、祇園祭礼図屏風を初め4点の屏風が展示されています。
単眼鏡の助けを借りて、当時の風景、風俗に思いを巡らせます。

次の部屋は、修復を完了した英一蝶の四季日待図巻等の巻物が主展示です。
その美しさが蘇っています。
 
さらに、国宝 伴大納言絵巻特別展示コーナーがあります。
豊富な解説があり、楽しい展示です。
三期に分けて上・中・下巻が展示されていますが、どの巻も楽しめました。
物語そのものも単純に面白いのですが・・・登場人物の体の動き、表情の豊かさが見ものです。

Img_20160714_00045
国宝 伴大納言絵巻 下巻(部分) 平安時代

1_2


2_2


3_2


最後の部屋が、琳派の作品展示です。
タイトル通りの華やかな空間です。
光琳、宗達、抱一、基一
デザイン性、斬新な構図、創造力は、本当にいつ観ても発見ありで飽きないですね。

4
風神雷神図屏風 酒井抱一 江戸時代


HPの解説。


2016年春、出光美術館は開館50周年を迎えました。その記念企画として所蔵の絵画作品から、国宝・重要文化財を中心とした屈指の優品を厳選して三部構成により一挙大公開いたします。
第三部のテーマは、日本の絵画史上、大きな飛躍を遂げた「江戸絵画」を特集し、その多彩な魅力に迫ります。公武が拠点を分かつ中、画家たちの世界は東西の往来によって革新され、目覚ましい発展を遂げました。伝統的な価値観が解放されてゆくこの時代を牽引したのは、狩野派、琳派、そして浮世絵といった諸派の画家たちでした。本展では、重要文化財の「祇園祭礼図屏風」、英一蝶「四季日待図巻」、喜多川歌麿「更衣美人図」をご覧いただくほか、酒井抱一「風神雷神図屏風」など江戸後期の名作にいたるまで、300年にわたる江戸絵画に親しみます。社会的な階層を超えて、さまざまな輝かしい活躍をみせた名だたる画家の優品をお楽しみください。なおこの期間、国宝「伴大納言絵巻」下巻を特別展示します。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016.07.13

Amazon Fireタブレット8GBを買ってみました。

Fure

Amazon Fireタブレットについての

詳しい情報は、Webに沢山の方々がUPしているので、参照してくださいね。

最初に結果から言うと「Amazonプライム会員専用端末」かな~


私自身はiphone、ipad、電子ブックリーダー(sony)を使っていますが、ヘビーユーザーではありません、決まったコンテンツ(アプリ)をだらだら使っているだけです。

この端末に関する数々のレビューを読んでいたので、購入する気はなかったのですが・・・3480円となると「まあ、試しに」と衝動買いです。
定価8,980円、プライム会員なら4,980円、さらにAmazon Prime dayタイムサービスでは3480円でした。

朝5時頃購入手続き、その日の19時頃に製品は届きました。(プライム会員お急ぎ便)

立ち上げは簡単に済みました。
電源を入れると表示されるメーセージに従って、言語選択、wifiルーターの選択、ルーターのパスワード入力、基本的にはこれだけです。(wifi環境でしか使えません)

先ず、表示画面(解像度)ですが、全然違和感はありません、十分使えます。
(iphone 6s画面と並べて比較すれば、これはチョット・・・ですが)

レスポンスに関しては、問題なし。
使い込んだ?ipad2より良いです。

何に使うか?
最初に記しましたが、基本はプライムビデオ、ミュージック、ゲームそして電子ブックリーダーとして・・でしょうか。
ビデオに関しては、ミラーリング機能はありませんから、この端末の画面でしか見ることができません。
そしてスピーカーはモノラルですので、音楽を聴くのにも物足りなさは感じてしまいます。(Bluetoothでコンポに繋ぐことはできます)
電子ブックリーダーとしては、専用リーダーの電子ペーパー画面と比べてしまうと、残念ながら疲れ方が違いますよね。

ということで、本当に「何に使おうかな~」状態が続きそうです。

ブラウザ(silkブラウザ)は勿論使えますし、yuotube、Eメール、Twitter、facebook、radiko等々のアプリも利用可です。
一様カメラも付いていますが、使用目的は限られてきそうです。

まあ、3480円のタブレットですから十分すぎるコスパとは思うのですが、何に使うかな~
(タブレット入門には良いかもしれません)

因みに、
8GBにしたのも、「試しに買ってみるかな~」でしたので。
基本ソフトがあるので、実質5GBぐらいしか使えません。
ただしMicroSDカードが使えます(max128GB)
(2000円足すと16GBの製品が買えます、一台持ちならこちらですね)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016.07.10

石内都展 Frida is

Photo


石内都展 Frida is は資生堂ギャラリーで開催されています。
会期 2016年6月28日(火)〜8月21日(日)

2012年、石内はメキシコシティにあるフリーダ・カーロ博物館からの依頼により、フリーダ・カーロの遺品を3週間にわたり撮影しました。

フリーダ・カーロの波瀾に満ちた情熱的な人生は、映画にもなりました。(2002年)
18歳の時、バスに乗っていた時の交通事故で九死に一生をえたフリーダは、手術を繰り返し、一生苦痛と戦います。
療養中から、療養後本格的に絵画を描き始め、共産党への参加もあって、メキシコを代表する画家ディエゴ・リベラと知り合う。ディアゴとの結婚、離婚、再婚(ディアゴと・・)。
ディアゴは共産党員として政治運動にも拘わり、情熱家でもありました。フリーダの妹とも・・・

そんなディアゴに対して?・・・フリーダも恋多き女性で、イサム・ノグチ、トロツキーとの関係が取りざたされました。
個性的な作品と、その波瀾に満ちた人生は、いつまでも人々の関心を集め続けています。


愛の旅人「トロツキーとの七年間」トロツキーとフリーダ・カーロ

HPから

波瀾に満ちた人生を送ったヒロインとしてのフリーダではなく、痛みと戦いながらも希望を失わずに生き抜いたひとりの女性の日常をとらえています。石内は「同じ女性として、表現者として、しっかり生きた一人の女性に出会ったということが一番大きかった」と言います。

1

2


3


4


5


6


7


8


9


10


11

撮影過程に密着したドキュメンタリー映画
フリーダカーロの遺品 石内都 織るように公式サイト

記録映画フリーダカーロの遺品 石内都 織るように予告編

続きを読む "石内都展 Frida is"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016.07.08

国吉康雄展 -少女よお前の命のために走れ-

1

国吉康雄展
そごう美術館で開催されています。

会期  2016年6月3日(金)~7月10日(日)


国吉康雄は1889年(明治22年)岡山市に生まれました。日本は日露戦争に勝利したものの疲弊していました。16歳になった国吉康雄は軍隊に行くべきか、労働移民としてアメリカに行くべきか父に相談しました。(政府は「口減らし」の為にアメリカ移民を奨励していこともあり・・・)
父は移民を勧めくれ、渡米の資金を用意してくれます。国吉はこの恩を一生忘れることはありませんでした。

国吉はカナダ経由でアメリカに入国しましたが、労働移民としての過酷な日々が待っていました。英語を学ぶべくロサンゼルスの夜間学校に通いますが、英語は難しい。
未熟なコミュニケーション力を補う手段として描いた絵が、ある教師の目に止まり、「芸術の才能を伸ばすべきだ」といわれます。

国吉は、教師の勧めに従い、美学校に通います。生活のために職を変えながら3年間通いました。
(毎日通うことはできませんでしたが・・・)

やがて、国吉は日系コミュニティーを離れ、ニューヨークに移り住みます。
ニューヨークの美術学校を渡り歩いた国吉は、アート・スチューデンツ・リーグ・オブ・ニューヨークに落ち着きます。
ここでの友人との交流のなかで、国吉が渇望していた暖かさと親切を見出します。

パトロンができ、その援助を得て、国吉作品の特徴の基礎を作り上げていきます。
アートスチューデンツリーグで知り合った女性と結婚した国吉は、撮影技術を学び、カメラマンとして収入を得ながら、作品制作を続け、発表し、一定の評価得るようになります。
そして、初の個展を開催するまでになります。

HPの解説。

日露戦争(1904-05年)が終わった翌年、横浜港から旅立った16歳の少年は、二つの世界大戦をアメリカで過ごし、1952年、アメリカを代表する画家としてヴェネチア・ビエンナーレの会場に作品を飾りました。

画家の名は国吉康雄(1889-1953)。20世紀前半という激動の時代、アメリカは国吉という類稀な色彩センスと独特の絵画技法を生み出した画家を誕生させ、熱狂し、そして、冷戦期の社会情勢の変化と抽象画が絵画表現の主流となっていく中、忘れていきました。

そんな国吉の回顧展がワシントンで開催され、ワシントンポストやニューヨークタイムスは絶賛し49万人が訪れました。

今、アメリカは、国吉を画家としてだけでなく、自由と権利のために戦った社会活動家として、また多くの芸術家を育てた教育者として評価し、移民であり適正外国人であった国吉が掴んだアメリカン・ドリームを必要としているのです。

本展は日本初公開の大作「クラウン」や、国吉研究の視点を変えたと言われる「ウィリアム・グロッパーの肖像」を、国吉の故郷である岡山以外で初めて展示します。

約50点余りの油彩、ガゼイン、水彩、墨絵などの作品に、研究者や国吉の教えを受けたアーティストのインタビュー映像などを交え、日米で再評価が始まった国吉の魅力を最新の研究成果と、国吉康雄と現代をつなげる、様々なアートプロジェクトや教育活動の現場の様子などと合わせて紹介します。

展示会場に入ると先ず《少女よお前の命のために走れ》が展示されています。
大きな斧をを振りかざすカマキリと巨大なバッタが対峙する彼方を、小さな女の子が駆けていく、この展覧会はこの女の子に導かれて進行します。


展示構成は次の通りです。

◦少女からの手紙
2
《少女よお前の命のために走れ》 カゼイン 石膏パネル 1946年 福武コレクション蔵

◦国吉のアトリエ
Photo
このコーナーは撮影可(他の作品展示あり)

◦旅立ち
◦デビュー
◦帰国
◦牛を描く
◦ヨーロッパへ
◦静物画が持つ意味
◦ウィリアム・グロッパーの肖像
◦ユニバーサル・ウーマン(戦争画)
◦心にある風景
◦クラウン
◦クラウン
◦修復プロジェクト

アート・スチューデンツ・リーグ・オブ・ニューヨーク在学時代の作品。
3
《座る裸婦》 油彩、キャンバス 1918年 福武コレクション蔵

初めての個展開催の頃。
4
《野生の馬》 油彩、キャンバス 1921年 福武コレクション蔵

国吉夫妻は1925年と28年に訪ねている。
「想像や過去の思い出」を頼りに描くスタイルから「対象を描くことから始める」スタイルへの変更を試すものの「難しかった」と…リトグラフなども試み本展でも展示されている。
8
《化粧》 油彩、キャンバス 1927年 福武コレクション蔵


国吉は渡米の26年後に父を見舞うために帰国している。         
5
《葡萄》 墨、紙 1932年 公益財団法人 両備文化振興財団 夢二郷土美術館蔵


ユニバーサル・ウーマン
クニヨシ・ブラウン
クニヨシ・ホワイト
国吉は女性を描くとき「あらゆる人種を想像しながら描く」と言っていたそうだ。
9
《もの思う女》 油彩、キャンバス 1935年 福武コレクション蔵

模写作品も展示。
(国吉康雄と現代をつなげる、様々なアートプロジェクトや教育活動の一環)

国吉作品には珍しい個人が特定できる友人の肖像画。
7
《ウィリアム・グロッパーの肖像》 パステル、紙 1938年 山陽放送株式会社蔵


一晩で全てが変わってしまった。自分は変わっていないのに。(1941年真珠湾急襲)
6
《逆さのテーブルとマスク》 油彩、キャンバス 1940年 福武コレクション蔵


友人は、国吉を睨む視線に気づいている。
(沿道沿いの人々は、あたかも彼らのなかに敵がいるかのように、ヤスを睨みつけていた。)
国吉が描いた戦争
(国吉の戦争ポスターは使われることはなかった) 
11
殺人者 1942年
戦争ポスターの習作 福武コレクション蔵


日本初公開作品
修復作業過程の映像も放映されています。
10
《クラウン》 グワッシュ 1949年 福武コレクション蔵

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016.07.03

観てきた展覧会備忘録(2016年6月)

写真展 映画館
映写技師/写真家 中馬聰の仕事

会期 2016年4 月12日(火)〜7月10日(日)
東京国立近代美術館 フィルムセンター


オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵
ルノワール展

会期 2016年4 月27日(水)〜8月22日(月)
国立新美術館


文字の博覧会 -旅して集めた“みんぱく”中西コレクション-展

会期 2016年6月2日(木)~8月27日(土)
LIXILギャラリー  ギャラリー1(東京)


中島千波とおもちゃシリーズ
画家のひみつ

会期 2016年5月31日(火)〜2016年7月10日(日)
松涛美術館


ポンピドゥー・センター傑作展―ピカソ、マティス、デュシャンからクリストまで―
会期 2016年6月11日(土)~9月22日(木・祝)
東京都美術館


日韓国交正常化50周年記念 特別展「ほほえみの御仏―二つの半跏思惟像―」
会期 2016年6月21日(火) ~ 7月10日(日)
東京国立博物館 本館 特別5室


生誕150年記念 中村屋サロンの芸術家 中村不折の魅力展
会期 1916年4月30日~7月24日
中村屋サロン美術館


2016年 NHK大河ドラマ特別展 真田丸
 (会期終了)
会期 2016年4月29日(金)〜6月19日(日)
江戸東京博物館


富士ゼロックス版画コレクション×横浜美術館 複製技術と美術家たち ― ピカソからウォーホルまで  (会期終了)
会期 2016年4月23日(土)~6月5日(日) 
横浜美術館


椿会展2016 -初心-(会期終了)
会期 2016年 4月28日〜 6月19日 
資生堂ギャラリー


竹中工務店400年の夢 
―時をきざむ建築の文化史―
 (会期終了)
会期 2016年4月23日(火)~6月19日(日) 
世田谷美術館


特別展 ユネスコ無形文化遺産登録記念 (会期終了)
北大路魯山人の美 和食の天才
会期 2016年4月12日(火)~6月26日(日) 
三井記念美術館


開館50周年記念美の祝典Ⅱ ―水墨の壮美 (会期終了)
会期 2016年5月13日(金)~6月12日(日)
出光美術館


古伊万里―染付の美―展 (会期終了)
会期 2016年4月5日(火)~6月19日(日)
戸栗美術館

「玉川堂200年展 〜打つ。時を打つ。」 (会期終了)
会期 2016年6月4日(土)〜6月19日(日)
ポーラ ミュージアム アネックス


館蔵 近代の日本画展 (会期終了)
会期 2016年5月14日(火)~6月19日(日) 
五島美術館

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2016年6月 | トップページ | 2016年8月 »