生誕300年記念 若冲展
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生誕300年記念 若冲展は
東京都美術館で開催されています。
会期 2016年4月22日(金)~5月24日(火)
開催前から、大人気(大混雑)になることが予想されていた展覧会。
その通りになりました。(なってしまいました)
行列の途中には、給水所が設けられ、日傘の貸し出しも・・・「体調の悪い方は早めに申し出てください」と声掛けが行わていました。
会期も終わりに近づき、HPの混雑状況情報によると、日中は、入場270分待ちと表示されることが多く、大変なことになっています。朝早く並んでも2時間、日中は4~5時間入場待ちの行列に並ぶことになります。
ただし、会場内に入ってしまえば、大振りな作品がほとんどですから、人垣の上・・・作品の上半分は、ストレスなく鑑賞できます。全体を、しっかり、近くで見たい人は、行列に並ぶしかないですね・・・・立ち止まっては観られませんが・・・(あくまでも私が行った日の感想です)
それでも、この空間にいられる幸せは感じることができるはずです。
巻物の観賞は、動かない行列に呆れて?今回はあきらめました(過去に観た作品であることもあって)
この企画展の異常なほどの人気の理由は1Fの「釈迦三尊像(京都 相国寺)と動植綵絵(宮内庁三の丸尚三館)全幅展示」にありますね。
40歳から10年の歳月をかけて描き上げ、相国寺に寄進された動植綵絵、若冲は書き上げた後は余生と考えていたたようですが、後も様々な作品を描き続け、85歳でなくなります。
釈迦三尊像を中心に左右円弧状に展示された動植綵絵の荘厳のさまは、極楽浄土の様です。
(若冲は禅宗門徒ですから極楽浄土は念頭にはなかったかな~)
この展示は永久保存してもらいたいくらいですが、無理な話ですね。
この様な展示は、当分ないでしょうね。
見逃してはならない展覧会ですね。
私は、動植綵絵全幅が三の丸尚蔵館で5期に分けて展示されたときに観ていますが、今回の一括展示は、さすがに圧巻でした。
裏彩色、絵具の重ね塗りによる遠近表現、没骨画法の職人技、細密表現、、デザイン性、などなど、信じられないほど、突き詰めた描き方に興味は尽きません。
若冲の作品は、まさに時代を超越した美の表現の集大成の様です。
若冲の水墨画も良いですね~、筆の勢い、遊び心も秀逸ですね。
図録の出来栄えもいいですね。
ミュージアムショップのレジにも長い行列ができていて、とうとう、図録は前庭での露店販売のみになっていました。
こちらも飛ぶように売れてましたよ!
HPの解説
伊藤若冲(1716-1800)は、18世紀の京都で活躍したことで知られる画家です。繊細な描写技法によって動植物を美しく鮮やかに描く一方、即興的な筆遣いとユーモラスな表現による水墨画を数多く手掛けるなど、85歳で没するまで精力的に制作を続けました。 本展では、若冲の生誕300年を記念して初期から晩年までの代表作約80点を紹介します。若冲が京都・相国寺に寄進した「釈迦三尊像」3幅と「動植綵絵」30幅が東京で一堂に会すのは初めてです。近年多くの人に愛され、日本美術の中でもきら星のごとく輝きを増す若冲の生涯と画業に迫ります。
展覧会の構成は以下の通り。
(地下一階)
画遊人、若冲(1)
(1階 )
《釈迦三尊像》と《動植綵絵》
(2階)
画遊人、若冲(2)
米国収集家が愛した若冲
釈迦三尊像 《普賢菩薩像》《釈迦如来像》《文殊菩薩像》
絹本着色 明和2年(1765)以前 京都・相国寺
動植綵絵 群鶏図
絹本着色 明和2年(1765)以前 宮内庁三の丸尚三館
動植綵絵 牡丹小禽図
絹本着色 明和2年(1765)以前 宮内庁三の丸尚三館
動植綵絵 群魚図
絹本着色 明和3年(1766)頃 宮内庁三の丸尚三館
動植綵絵 雪中錦鶏図
絹本着色 明和2年(1765)以前 宮内庁三の丸尚三館
動植綵絵 紅葉小禽図
絹本着色 明和3年(1766)頃 宮内庁三の丸尚三館
売茶翁像
絹本墨画 宝暦7年(1757) 個人蔵
果蔬涅槃図
紙本墨画 江戸時代(18世紀) 京都国立博物館
百犬図
絹本着色 江戸時代(18世紀) 個人蔵
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コメント
山種美術館で展示されていた若冲作品も良かったですよね!
釈迦三尊像と動植綵絵一括展示は今後は無いと思うと、行かないわけにはいきません。若冲人気はまだ続きそうです。結構、行列を楽しんでましたよ、皆さん。
投稿: 岩城さんへ | 2016.05.23 08:01
若冲展、すごい人気ですね。ブログで楽しませて貰いました。
投稿: 岩城 | 2016.05.22 08:26