プラド美術館展 ―スペイン宮廷美への情熱
プラド 美術館展は三菱一号館美術館で開催されています。
会期:2015年10月10日~2016年1月31日
プラド美術館所蔵の「小さなサイズ」の作品に焦点を当てた企画展です。
これはこれで面白いですね、大作に劣らない、違った楽しみがありますね。
中世後期から19世紀までを網羅、秀品ぞろいで楽しめました。
HP解説からの引用
今回、プラド美術館は自らのコレクションに新しい光をあてる試みを企てました。つまり 「小さなサイズ」の作品に焦点を当て、その魅力を見出す展覧会を組み立てたのです。マドリードからバルセロナを経てここ東京にやってきたこの展覧会はヨーロッパ絵画の知られざる側面に光を当てようとする斬新な試みです。
19世紀、印象派の出現によってようやく近代絵画は民主主義的で人間的なスケールに立ち戻りましたが、実はあれほど壮大な画面を手掛けたオールド・マスターたちもまた、そうした個々の秘やかな人間感情に基づいて制作を行っていたことが、この展覧会の出品作品によって如実に証明されます。こうした「私的感覚」を感じ取るのに、おそらく三菱一号館美術館の小さな展示空間ほど的確な場所もないでしょう。かつてスペインの碩学エウヘニオ・ドールスが名著「プラド美術館の3時間」で試みたように、精選された作品とのつかの間の自由な対話を通して
私たちはこの素晴らしい美術館の深部に横たわる美のエッセンスを垣間見ることができるのです。
「愚か者を治療するための手術」を描いていて、様々な寓意が込められています。(詳しくは本展の特設ページで)
ヒエロニムス・ボス
《愚者の石の除去》48.5×34.5cm 1500-10年頃
バルトロメ・エステパン・ムリーリョ
《ロザリオの聖母》166×1125cm 1650-55年
この色彩バランスは素晴らしい、不変の美。
ファン・バン・デル・アメン
《スモモとサワーチェリーの載った皿》20×28cm 1631年頃
この展覧会、ゴヤで一章を設けていますが、矢張り、ゴヤの作品は際立ちます。
作品と対面した瞬間に引き込まれる・・・感じです。
諍いの現場?その様子が小さな画面に表現されてますね。
フランシスコ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス
《アルパ女公爵とラ・ベアタ》33×27.7cm 1795年
この人物の総体が見事に描きこまれていますね。
フランシスコ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス
《レオカディア・ソリーリャ?》82.5×58.2cm 1814-16年
展示構成は下記の通りです。
Ⅰ中世後期と初期ルネサンスにおける宗教と日常生活
Ⅱマニエルスムの世紀:イタリアとスペイン
Ⅲバロック:初期と最盛期
Ⅳ17世紀の主題:現実の生活と詩情
Ⅴ18世紀ヨーロッパの宮廷の雅
Ⅵゴヤ
Ⅶ19世紀:親密なまなざし、私的な領域
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