ジャン・フォートリエ展
この展覧会は、東京ステーションギャラリーで、5月24日~7月13日まで開催されています。
明日までですね。
blog更新久しぶりで・・・・・
フォートリエの作品はブリジストン美術館で最初に観たたときから「回顧展やってくれないかな~」と思っていましたし、今回も出展されていますが、玉川学園教育博物館で見かけたときも「あーここにもあった」なんて・・・・特別気になっていた画家です。
なんといっても、あの絵肌は個性的ですよね。
この展覧会、3F会場から2F会場に下りていくと、別人の絵?と思ってしっまうほどです。
フォートリエが「アンフォルメル」画家を自認していたこともあり・・・、私もその類の作品しかほとんど知りませんでした。
そこでこの企画展のコンセプトを図録から・・・・
本展は野心的な計画から始まった。ジャン・フォートリエの藝術を辿るうえで導きとなる、1924年から1956年の間に開催された6つの展覧会を再び構成しようというのである。これらの展覧会のうち、1924年、1928年、1943年の展覧会において作風が急激に変わる。また、1945年、1955年、1956年の展覧会では明らかな主題に基づいて制作された連作出品されている。もし実現すれば、死後50年たった今日、私たちはフォートリエの仕事がいかに多様であったのか、再発見することになるのではないか。
私は、連作「人質」を中心に1948年から1955年ころの重厚な絵肌と色調の作品が好きです。
それ以降の作品は、淡白な感じがして・・・・
展覧会の構成は以下の通り。
1、レアッリスムから厚塗りへ 1992-1938
2、厚塗りから「人質」へ 1938-1945
3、第二次世界大戦後 1945-1964
HPの紹介文
戦後の美術界を震撼させたフランスの画家、ジャン・フォートリエ(Jean Fautrier, 1898-1964)の初期から晩年までの作品を紹介する、日本初の本格的な回顧展です。
1945年にパリで発表された連作「人質」以降、晩年の作品でよく知られるフォートリエですが、戦前の日本においてたびたび文献に登場するほど、将来有望な画家でした。写実傾向からはじまるその画風は次第に抽象化し、さらに、伝統的な油彩というものに反感を抱いて距離を置くようになります。その後、フォートリエは画壇から一度、遠ざかりますが、1945年の個展で再び注目を集めました。
日本においては、第二次世界大戦をはさみ、しばらく紹介される機会がありませんでしたが、1956年に開催された「世界・今日の美術展」で、ミシェル・タピエが唱えた新たな美術傾向“アンフォルメル”(仏語Informel「不定形」の意)の作家の一人としてフォートリエの連作「人質」が紹介され、その厚く盛られた焼きもののような独自の絵肌や、戦争の犠牲者という題材、また題材自体をより連想させる抽象化した表現など、“これまでの絵画とは違う”斬新性が人々に衝撃を与え、注目を集めました。南画廊での個展(1959年)は大成功を収め、翌年、ヴェネチア・ビエンナーレで大賞を、1961年には第6回日本国際美術展で外務大臣賞を受賞しました。
本展では、これまで紹介される機会の少なかった初期作品の紹介を充実させると同時に、彼の一つの到達点であった連作「人質」、そして日本で親しまれている晩年の作品までを、国内外の選りすぐりの作品約90点でたどります。なかでも連作「人質」の絵画10点と彫刻2点は本展の見所の一つです。
この貴重な機会に、フォートリエの作品を堪能していただき、その意義や歴史性を感じていただければ幸いです。
彫刻作品も数点ありました。
悲劇的な頭部(大) 1942年 パリ国立近代美術館蔵
ウサギの皮 1927年 個人蔵
管理人の肖像 1922年 ウジェーヌ・ルロフ美術館蔵
林檎 194-41年 個人蔵
人質の頭部 1944年 国立国際美術館
糸巻き 1947年 個人蔵
黒の青 1959年 個人蔵
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