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2013.07.27

特別展 マンモス「YUKA」 シベリアの永久凍土から現れた少女マンモス

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この展覧会は、パシフィコ横浜展示ホールAで7月13日〜9月16日まで開催されています。

マンモスはゾウ科の動物です。
この展覧会では、ゾウ一般の勉強から初めて、ケマンモスの特徴、人との関わりの歴史。
そして、YUKAとの対面。
当時の気候と生活環境、同時代の動物たちを紹介、最後にケマンモスの今と未来について紹介しています。
冷凍状態のケサイも展示されています。
標本の前に立って記念撮影されている方がたくさんいました。
私も「シャッター押してくれますか?」と頼まれて、2度撮影に協力しました。
(YUKAとケサイは撮影禁止です)


HPの紹介文

2010年、シベリアの永久凍土から絶滅した1頭のマンモスが発掘されました。3万9000年前のメス(10歳)で、驚くべきことに四肢や長い鼻などがほぼ完全な状態で残っていました。
本展は、この少女マンモス「ユカ」の標本を冷凍保存のまま、世界に先駆けて一般公開します。
あわせて、マンモスと同時代に生息した絶滅動物でこれまで壁画や骨格標本でしか確認できなかったケサイ(サイの一種)の大型冷凍標本や、マンモスの全身骨格、マンモスの骨や牙と動物の皮でできた家など約100件を展示します。

展示構成は以下の通りです。

第1章 ゾウの鼻はナゼ長い?
―マンモスを知るためにゾウを知る―

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第2章 「マンモス」って大きいの?
―ケマンモスとゾウをくらべる―

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ゾウ科4属の骨格比べ。
アフリカゾウ、アジアゾウ、ナウマンゾウ、ケマンモス。

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第3章 ケマンモスの特徴は?
―他のゾウとのちがい―

ここではマンモスの各部位をさわってみることができるコーナーがあります。
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第4章 ケマンモスはヒトとどう関わったか
―ケマンモスを活かした住居から針まで―
マンモスが分布していった過程や、人間との関わりを紹介しています。

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第5章 YUKAはなぜ今見つかったのか
―冷凍マンモスの発見―

いよいよYUKAとご対面です。
YUKA発見の経過、その後の調査のヴィデオ放映です。
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YUKAはこの中にいますが、撮影禁止でした。
多くの方の第一声は「ちいちゃいね」です。
10才の女の子ですからね。
それにしても39000年前のケマンモスにお目にかかっているというのはある種感動しますよね。

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YUKA復元図(左手前)


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鼻の先から後ろ足までの長さは3メートル。高さは約1.2メートルほど。
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第6章 ケマンモスはどんな動物とくらしていたの?
―当時の気候と生活環境―
マンモスと同時代に生息していた絶滅した動物ケサイ(サイの一種)の大型冷凍標本も展示されています 。これまで壁画や骨格標本でしか存在が確認できなかった貴重なものだそうです。
こちらも撮影禁止でした。

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第7章 これからもケマンモスに会えるの?
―ケマンモスの今と未来―
近畿大学の研究室が取り組んでいるクローンマンモスの研究なんかも紹介されています。

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記念撮影コーナーです。

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2013.07.13

プーシキン美術館展 フランス絵画300年

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横浜美術館で7 月6日〜9月16日まで開催されています。

この展覧会は、東日本大震災と原発事故で、やむなく延期になった曰く付きの展覧会ですよね。
因みに、あの日私は新横浜に到着した電車の中にいて、地震に遭遇しました。

この展覧会、当初は横浜美術館が第一会場の予定だったようですが、今回は愛知県美術館から巡回してきました。さらに神戸市立博物館に巡回します。

横浜美術館で2005年に開催された 『ルーヴル美術館』展
19世紀フランス絵画 新古典主義からロマン主義へ
の時の長蛇の列が記憶にありますが、この展覧会も混雑が予想されますね、早めのお出かけをお勧めします。

ロシアのプーシキン美術館が、これほどまでに充実したフランス絵画のコレクションを擁す、その訳は―。
その収集の歴史にも注目です。
エカテリーナ2世をはじめ、サンクトペテルブルグで宮廷文化を謳歌したロマノフ王朝の歴代皇帝や貴族たち、そして19世紀の産業革命で財をなし、新たな絵画の買い手となった、モスクワの大富豪。作品とコレクターとの関係に興味津々です。

たとえばこの様に・・・・・・
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フィンセント・ファン・ゴッホ 医師レーの肖像 1889年 油彩、カンヴァス

例の耳切断事件で神経症の発作を起こして入院した時の医師フェリックス・レーの肖像画ですが、医師はこの絵が気に入らず、鶏小屋の穴をふさぐのに使われていたという逸話があります。早々に安価で売り払われたのち、シチューキンの眼にとまりロシアへ渡りました。
セルゲイ・シチューキン(1,854〜1936年)は、繊維貿易で巨万の富を築いた企業家の三男でピカソやマティスなど、フランス国内でも評価の定まらない前衛画家の可能性をいち早く見抜き、最大の注文主兼パトロンとなった人物とのことです。

チラシに使われているルノワールの≪ジャンヌ・サマリーの肖像≫が人気のようですが、(「幸福の画家」そのものの作品ですね)アングルの≪聖杯の前の聖母≫、ブーシェの≪ユピテルとカリスト≫なども見惚れてしまいます。


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ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングルの ≪聖杯の前の聖母≫ 1841年 油彩、カンヴァス

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フランソワ・ブーシェ ≪ユピテルとカリスト≫ 1744年 油彩、カンヴァス

展覧会の構成は以下の通りです。
絵画史を踏まえたとても解りやすい構成になっています。
どの時代のどんな作家が好みでしょうか?
そういわれても、素晴らしい作品ばかりですので、困りますよね

会場の画像は「夜間特別鑑賞会のため特別に撮影許可が下りました」

第1章 17‐18世紀―古典主義、ロココ
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第2章 19世紀前半―新古典主義、ロマン主義、自然主義
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第3章 19世紀後半―印象主義、ポスト印象主義
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第4章 20世紀―フォーヴィズム、キュビズム、エコールド・パリ
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パブロ・ピカソ  マジョルカ島の女 1905年 グワッシュ・水彩、厚紙

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アンリ・ルソー  詩人に霊感を与えるミューズ 1909年 油彩、カンヴァス


HPの紹介分から

知る人ぞ知る、フランス絵画の宝庫ロシア。17世紀古典主義の巨匠プッサンにはじまり、18世紀ロココの代表ブーシェ、19世紀のアングル、ドラクロワ、ミレー、印象派やポスト印象派のモネ、ルノワール、セザンヌ、ゴッホ、そして20世紀のピカソやマティスまで――。プーシキン美術館のコレクションの中核をなすフランス絵画の質の高さは、フランス本国もうらやむほどのものです。
本展では、選りすぐりの66点で、フランス絵画300年の栄光の歴史をたどります。なかでも、ルノワールの印象派時代最高の肖像画と評される≪ジャンヌ・サマリーの肖像≫は、最大の見どころです。
「ロシアが憧れたフランス」の粋を、どうぞお楽しみください。

解説が充実した、こちらのサイトを観てからお出かけになると一層楽しめそうです

iMuT プーシキン秘められた物語

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2013.07.06

貴婦人と一角獣展

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この展覧会は4月24日から7月15日まで国立新美術館で開催されています。
その後、大阪の国立国際美術館に巡回します。

かなり以前に観に行った展覧会ですが、いよいよ会期末が迫ってきました。
まだの方、是非ですよ。
混雑すると思いますが、大作ですし、広い会場ですから大丈夫と思いますが・・・・・・

タピスリーの至宝、フランス、クリュニュー美術館所蔵貴婦人と一角獣、今後国内では二度と見ることはできないでしょうね~なんて思うと行かないわけには行かないですよね。

一つの空間に六連作が周囲を囲むように展示されています。
近づいて巧みな織を見るもよし、遠景から六連作を一望し、その空間を楽しむのもいいですよね。
織り込まれた造形と色彩の見事さ、そして謎めいた物語性に見飽きることはありません。

大画面ハイビジョン映像が鑑賞の手助けをしてくれます。


HPの紹介文です。

フランス国立クリュニー中世美術館の至宝《貴婦人と一角獣》は、西暦1500年頃の制作とされる6面の連作タピスリーです。19世紀の作家プロスペル・メリメやジョルジュ・サンドが言及したことで、一躍有名になりました。

千花文様(ミルフルール)が目にも鮮やかな大作のうち5面は、「触覚」「味覚」「嗅覚」「聴覚」「視覚」と人間の五感を表わしていますが、残る1面「我が唯一の望み」が何を意味するかについては、“愛”“知性”“結婚”など諸説あり、いまだ謎に包まれています。

本作がフランス国外に貸し出されたのは過去にただ一度だけ、1974年のことで、アメリカのメトロポリタン美術館でした。 本展は、この中世ヨーロッパ美術の最高傑作の誉れ高い《貴婦人と一角獣》連作の6面すべてを日本で初めて公開するもので、タピスリーに描かれた貴婦人や動植物などのモティーフを、関連する彫刻、装身具、ステンドグラスなどで読みといていきます。

クリュニー中世美術館の珠玉のコレクションから厳選された約40点を通して、中世ヨーロッパに花開いた華麗で典雅な美の世界を紹介します。

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≪触覚≫
背すじを伸ばし堂々と立つ貴婦人が、右手で旗竿を持ちながら、左手で一角獣の角に軽く触れています。


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≪味覚≫
貴婦人は侍女の捧げる器から右手でお菓子を取り、左手にとまるオウムに与えています。オウムはお菓子をついばみ、また前景にいる猿も、何かを口に入れようとしています。

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≪聴覚≫
貴婦人はオルガンを演奏し、侍女がふいごを操作しています。一角獣と獅子は、振り返ってオルガンの音に耳を傾けています。

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≪視覚≫
草地の上に腰を下ろす貴婦人の膝に、一角獣が前脚をのせ、憩っています。貴婦人は、右手で鏡を支えながら、左手で一角獣のたてがみを撫でています。一角獣は、鏡に映る自らの姿に見入っています。


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≪嗅覚≫
貴婦人は、侍女が支える皿から花を選びながら、花冠を編んでいます。 ここにも猿は登場し、貴婦人の背後で花の香りをかいでいます。うつむいて花冠に眼をやる貴婦人は、物思いに沈んでいるようにも見えます。


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≪我が唯一の望み≫
青い大きな天幕の銘文から取られています。 この言葉は何を意味しているのでしょうか。 貴婦人は、侍女が捧げ持つ小箱から、宝石を選んで身につけようとしているようにも、また逆に箱に宝石を戻しているようにも、見えます。


貴婦人と一角獣にのめり込んで、他の展示作品には集中できないかもしれませんが、いい作品が展示されています。


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≪領主の生活のタピスリー:恋愛の情景≫ 1500‐1520年頃 羊毛・絹

tokyo mxの特集から。

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2013.07.04

エミール・クラウスとベルギーの印象派展

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この展覧会は東京ステーションギャラリーで6月8日~7月15日まで開催されています。

ルミニスム作品については少々違和感を持っていたのですが、考えが変わりました。
エミール・クラウスの作品を見ていると単にルミニスムの作品と言う括りを越えた魅力がありますね。
チョットその場を離れがたくなる展覧会でした。
印刷物が限りなくむなしく思ってしまった展覧会でもあります。

自然から受けた感動をキャンヴァスに丹念に描き込んだ作品からは、観るものに素直にその情景、感情、が伝わってきます。

以前から気になっていた画家児島虎二郎ってそうだったのか、っていうのも収穫の一つでした。
今更?ですかね。

この展覧会見逃さなくて良かった。
個人蔵の作品が多かったように思いますが何か曰くがあるのでしょうか?

展覧会の構成は以下の通りです。
図録からですが、会場と違う感じです、印刷とともに不満です。

第1章 エミール・クラウスのルミニスム

第2章 ベルギーの印象派:新印象派とルミニスム 

第3章 フランスの印象派:ベルギーの印象派の起源

第4章 ベルギーの印象派 日本での受容


展覧会のHPの紹介文です。

ベルギー印象派の画家、エミール・クラウスについての日本初の展覧会を開催します。1849年に生まれたエミール・クラウスは、フランス印象派などから影響を受け、独自のルミニスム(光輝主義)といわれるスタイルで、19世紀末から20世紀初頭にかけて活躍しました。太田喜二郎、児島虎次郎という2人の日本人画家がクラウスに教えを受けたことでも知られています。

ベルギー近代美術史の展開を考えるうえで、また印象主義の国際的な伝播という観点から見たときに、そして日本への影響という意味でも、非常に重要な画家であるにもかかわらず、これまで日本ではクラウスをテーマにした展覧会は開かれてきませんでした。

本展は、フランス、ベルギー、日本の印象派の作品とともにクラウスの代表作、あわせて計65点を展示し、国際的な印象主義の展開の中にこの画家を位置づけ、陽光あふれる田園の情景や、自然の中で暮らす人々の姿をいきいきと描き出したクラウスの魅力に迫ります。

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エミール・クラウス 仕事を終えて 1889年(もしくはそれ以前)

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エミール・クラウス レイエ湖畔に座る女 1892年頃


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エミール・クラウス 野の少女たち 1892年頃

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エミール・クラウス レイエ川の水飲み場 1899年

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エミール・クラウス レイエ川を渡る雄牛 1899年(またはそれ以降)

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エミール・クラウス 昼休み 1887-1890年頃

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ジェニー・モンテニー 庭で遊ぶ子供たち 1912年


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クロード・モネ 霧の中の太陽(ウォータールー橋) 1904年 

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児島虎二郎 和服を着たベルギーの少女 1911年


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大田喜二郎 麦秋 1914年

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