フランシス・ベーコン展
この展覧会は東京国立近代美術館で3月8日~5月26日まで開催されています。
いよいよ、会期末が迫ってきました 、見逃さない方がいいと思いますよ。
私は、開始早々に行ってきたのですが、なかなか投稿できませんでした。
フランシス・ベーコンの作品は国内に5点しかないそうで、私は、横浜美術館と竹橋の近代美術館所蔵品を見ていて、ある種のインパクトを感じて記憶に残っていました。
ただそれだけで、まったく予備知識なしの状態で観に行きました。
下記に図録から引用しますが、このあたりをキーワードに、あまり予備知識を持たないで、先ず鑑賞し、その後、生い立ち、画法等を参考に再度見直すと面白いかもしれませんね。
勿論、展覧会場には拘りの解説もありますので参考になります。
抽象から出発しているように見えるかもしれないが、実際のところ関係が無い。具体的なものを、神経組織にたいして、より暴力的に、そしてより鋭くもたらそうという試みだ。不随意性をもつ神経組織に対して、意味や言葉を介在させることなく、直接、暴力的に働き掛けるベーコンの作品・・・・
最終コーナーでは、ベーコンに影響を受けたクリエイターとして、ペーター・ヴェルツのインスタレーションと土方巽の舞踏公演の記録映像が展示されています、(関連資料の展示もあります)こちらは私の世代にとっては懐かしい。
展覧会の構成は以下の通りです。
Ⅰ 移りゆく身体 1940s-1950s
人物像習作Ⅱ 1945-46年
スフィンクスの習作 1953年
叫ぶ教皇の頭部のための習作 1969年
ベーコンは「独自のリアリティー」を生み出した「偉大なヒーロー」とファン・ゴッホを称えていたそうです。
ファン・ゴッホの肖像の為の習作 1957年
Ⅱ 捧げられた身体 1960s
ジョージ・ダイアの三習作 1969年
Ⅲ 物語らない身体 1970s - 1992
三副対 1991年
Ⅳ エピローグ:ベーコンに基づく身体
HPの解説
アイルランドのダブリンに生まれたフランシス・ベーコン(1909-1992)は、ロンドンを拠点にして世界的に活躍した画家です。その人生が20世紀とほぼ重なるベーコンは、ピカソと並んで、20世紀を代表する画家と評されており、生誕100年となる2008年から2009年には、テート・ブリテン(英国)、プラド美術館(スペイン)、メトロポリタン美術館(アメリカ)という世界でも主要な美術館を回顧展が巡回しました。
主要作品の多くが美術館に収蔵されており、個人蔵の作品はオークションで非常に高値をつけているため、ベーコンは、展覧会を開催するのが最も難しいアーティストのひとりだと言われています。そうしたこともあってか、日本では、生前の1983年に東京国立近代美術館をはじめとする3館で回顧展が開催されて以来、30年間にわたり個展が開催されてきませんでした。
今回、没後20年となる時期に開催する本展は、ベーコンの「世界」を、代表作、大作を多く含むベーコン作品33点により紹介するものです。そのうち、ベーコンを象徴する作品のフォーマットである三幅対(トリプティック)も、大きなサイズが4点、小さなサイズが2点と多数含まれているので、実際にはもっと多く感じられることでしょう。
企画内容は完全に日本オリジナルで、単なる回顧展ではなく、ベーコンにとって最も重要だった「身体」に着目し、その表現方法の変遷を3章構成でたどろうとするテーマ展でもあります。また、ベーコンが「同時代」のアーティストに与えた影響を確認しようとするパートも、エピローグとして用意しています。
このように、日本はもとよりアジアでも没後初となるこのベーコン展は、さまざまな意味で画期的だと言えるでしょう。その趣旨に賛同する形で、日本に所蔵が確認されている5点はもちろん、テート、ニューヨーク近代美術館、ハーシュホン美術館(ワシントン)、ヴィクトリア国立美術館(オーストラリア)、ヤゲオ・ファウンデーション(台湾)など世界各地の重要なコレクションから作品が日本にやってきます。
レインコートを着たフランシスコ・ベーコン 1976年頃
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