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2013.01.31

DOMANI 明日展2013 未来を担う画家たち 文化庁芸術家在外研修の成果

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池田 学(チラシ左の作品)

この展覧会は、国立新美術館で1月12日~2月3日まで開催されています。

毎回観に行っていますが今回は(今回も)楽しめましたよ。
撮影可の展示もぐっと増えて、この点も良いですね、と言う訳で、展示会場スナップです。
撮影不可の展示はチラシの画像代用です。

12名のアーティストの作品が展示されています。


神 彌佐子
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青野 千穂
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行武 治美
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平野 薫
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米正 万也
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糸居 潤
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塩田 千春
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大陸を越えて 2004年

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曽根 裕
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ハイウェイ・ジャンクション110-10 2002年

橋爪 彩
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Girls Start the Riot 2010 -11年


澤田 知子
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Mirrors 2010年

子尾 修
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窓 2012年


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2013.01.28

エル・グレコ展

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この展覧会は、東京都美術館で1月19日〜4月7日まで開催されています。

スペインから 世界から 待ちわびた 傑作が東京に。

一度見上げたら、忘れられない。

国内史上最大の回顧展 開催!

いずれもチラシのコピーです。


この表現、あながちオーバーとも言えません、私はとても良い展覧会だと思いました。

この美術館は、エレベータ-を二度乗りながら展示会場を見て回るので、あまり?どうかな?と思う展覧会だと何となくエレベーターで昇る時に気が重いのですが、この展覧会では、最後の展示コーナーにある「無原罪のお宿り」が楽しみで、何度も降りて、昇っての繰り返しでした。

没後400年を迎えるスペイン絵画の巨匠、エル・グレコの大回顧展です。 プラド美術館、メトロポリタン美術館、ボストン美術館など、世界の名だたる美術館やトレドの教会群から油彩およびテンペラ画51点が集結。高さ3メートルを超える祭壇画の最高傑作の一つ《無原罪のお宿り》も初来日し、国内史上最大のエル・グレコ展となります。

展覧会の構成は以下の通りです。

Ⅰ-1 肖像画家エル・グレコ
ギリシャでイコンの画家としてスタートしたエル・グレコはイタリアに渡り、その地で活躍していた時代から、肖像画を得意としていた。そしてトレドにおいても、エル・グレコが評判を呼んだのは、まず肖像の分野においてでした。
このコーナーでは同時代人を描いた肖像画を特集しています。

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修道士オルテンシオ・フェリス・パラビシーノの肖像 1611年 ボストン美術館 

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ディエゴ・デ・コパルービアスの肖像
左の作品
エルグレコ 1586-1600年頃

右の作品(参考出品)
サンチェス・コエーリョ、アロソン 1572-73年頃

エル・グレコの感情表現の巧みさを実証する目的で、並べて展示されています。(この画像は図録から)


Ⅰ-2 肖像画としての聖人像
十二使徒像連作など、聖書物語に登場する聖人を同時代人が肖像画を描かれるためにポーズをとったかのごとく描かれています。


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福音書記者聖ヨハネ 1607年頃 エル・グレコ美術館、トレド

このヨハネは今風で新鮮。

Ⅰ-3 見えるものと見えないもの
見えるもの(周囲の人々や諸聖人を生きた肖像として描く)と見えないもの(天上世界や内的幻視など架空の世界を目に見えるイメージを介して描く)を一画面に描くことで信仰の世界をうまく表現している。

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聖アンナのいる聖家族[メディナセリ侯爵家財団タペラ施設院、トレド、スペイン/1590-1595年頃]

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悔悛するマグダラのマリア [ブタペスト国立西洋美術館1576年頃 ]

Ⅱ クレタからイタリア、そしてスペインへ
キリスト物語で、とてもドラマチックな場面(羊飼いの礼拝、盲人を癒すキリスト、受胎告知、神殿から商人を追い払うキリスト)等が展示されているコーナー、見応えありです。
エル・グレコの宗教画、それは、当時のカトリック社会において最も求められた絵画のジャンルであると。

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盲人を癒すキリスト 1571-72頃 パルマ国立美術館


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受胎告知[ティッセン=ボルネミッサ美術館、マドリード/1576年頃]

Ⅲ トレドでの宗教画:説話と祈り
個人が祈りを捧げるための祈念画を紹介しています。
聖フランチェスコはよく描かれる主題ですね、これだけを集めた展覧会というのも面白いかもしれませんね。
オリーブ山のキリストはとてもいい作品ですね、西洋美術館の「ゲッセマネの祈り」でしたっけ、ついでに見てくるのもいいかもしれません。

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オリーブ山のキリスト 1605年頃 リール美術館

Ⅳ 近代芸術家エル・グレコの祭壇画:画家、建築家として
祭壇画として制作された作品群を中心にご紹介しています。
エル・グレコは、祭壇画を取り付ける衝立も自ら設計し、絵画、彫刻、建築が一体となった総合芸術を目指しました。

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無原罪のお宿り[サン・ニコラス教会聖堂(サンタクルス美術館寄託)、トレド、スペイン]1607-1613


この作品を観に行くだけでも価値ありですよ。
しゃがみこんで見ている方多いです。
「マリアは聖母アンナの体内に宿った時から原罪をのがれていた」という教義を 、まさに見えないものを幻視させてくれるような作品。
デフォルメされ躍動感あふれる画面からは、ある種感動を覚える。
散りばめられた寓意もじっくり鑑賞したい。

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2013.01.24

ここに、建築は、可能か 展

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東日本大震災という未曽有の災害に対して、表現者はそれぞれの方法でアプローチをしています。写真家、画家などの作品を見てきましたが、多くの建築家も参加しています。
「みんなの家」建築までの、その過程を記録したビデオ、スタディー模型、そして、4F展示の畠山直哉氏の素晴らしい記録写真を通して、じっくり建築、建築家と地域コミュニティーとの関係のあり方を考えさせてくれます。

この展覧会はTOTOギャラリー・間で1月18日~3月23日まで開催されています。

第13回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館帰国展です。
2012.8.29-11.25まで、開催され、日本館は「金獅子賞」を受賞しました。

以下はチラシからの引用です。

岩手県陸前高田市に建つ「みんなの家」*は、伊東氏の呼びかけにより3人の建築家――乾久美子氏、藤本壮介氏、平田晃久氏が、共同作業によってひとつの建築をつくるという課題を担い、およそ1年にわたり日本館展示の企画と同時並行させて取り組んできたものです。そして、この「みんなの家」はビエンナーレ会期中に竣工し、地元住民のコミュニティ再生の拠点として活用され始めています。

日本館では、その制作過程を百数十個にもおよぶスタディ模型や図面、記録映像などでドキュメントするとともに、同市出身の写真家、畠山直哉氏が撮影した、震災前、震災直後、現在の陸前高田の写真を展示しました。帰国展では、この日本館展示を再構成し、さらに新たなドキュメントとして、陸前高田の「みんなの家」の完成後の姿を、畠山氏の写真によって紹介する予定です。

「ここに、建築は、可能か」という原初的、かつ根本的な設問設定に対し、建築家たちが取り組んだ陸前高田の「みんなの家」での実践が、これからの建築のあり方を考えるひとつの契機となることを願っています。

「みんなの家」=無味乾燥な仮設住宅で暮らす多くの人々に対し、より人間的で居心地の良い空間を提供したいとの想いから、「帰心の会」(伊東豊雄、山本理顕、内藤廣、隈研吾、妹島和世)が提案する、東日本大震災復興支援プロジェクトのひとつ。宮城県仙台市宮城野区、岩手県釜石市平田、同釜石商店街、宮城県東松島市に続き、本展で紹介する岩手県陸前高田市の「みんなの家」が11月18日に竣工。


展示会場スナップ

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2013.01.20

円空仏 今上皇帝立像背面墨書銘文

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今上皇帝立像 元禄三年(1690)桂峯寺

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背面赤外線写真


トーハクで4月7日まで「飛騨の円空 千光寺とその周辺の足跡展」が開催されています。
早速行ってきましたが、図録に興味深い解説がありますので、そのまま転載します。
どのように思われますか?

実際背面に回って銘文を見てくるのも良いかと。


「元禄三庚午九月廿六日
今上皇帝 当国万仏
□□仏作已」

 この銘文は大変重要であるが、読みと解釈で意見が分かれている。
まず、元禄三年(1960)九月二十六日にこの像の現所在地である現在の高山市上宝町金木戸に円空がいたことは確実である。
この前年八月に園城寺尊栄から受注しているので、この時までに飛騨に来たことになる。

 問題は「当国万仏」である。「当国」で一万体の仏像を造ったと読むのは変わりないが、「当国」を飛騨とみる説と日本とみる説がある。そして次の行一文字目を「十」と読み、十の次の文字はマに似た形とみて、これが「万」と読む説と「部」のこざと扁とみる説がある。
「万」と読む説は、「当国」を飛騨とみて、飛騨国で一万、全国合わせると十万体を造り終えたと解釈する。
「部」と読む説は十部仏、聞きなれない言葉だが、たくさんの種類の仏を造ったという意味とする。
この説をとり、十万という大量の造像を伝説にすぎないという論者は「当国」を日本とし、元禄三年までに一万体、あるいはそれは正確な数を示すものではなく、たくさん作ったという円空の感慨の吐露と見る論者もいる。
しかし、ここに二字書かれているとすると、この銘文の他の文字と比べてかなり小さい文字になる。また、下方は「マ」やこざと扁の省略形より画数があるようにも見える。

 円空が大量の仏像を残した愛知県名古屋市の荒子観音寺第十七世住職全栄が天保十五年(1844)に書いた。『浄海雑記』の「円空上人小伝」に「自ラ十二万ノ仏軀ヲ彫刻スルノ大願ヲ発シ」とある。既に十八世紀末の資料に十二万造仏の記事が見られる。
円空没後百年を経過しているので信憑性は不明だが、そうした伝承があったことは確かなのだろう。十二万体の造仏を物理的に無理とする見解もあるが、どうだろうか。千日回峰、不断念仏など僧侶の修行には常人の想像を絶するものがある。今に残る千体仏を見ると円空にとって造仏は作善であり、修業であったように思われる。
木端仏ならば一日五十体は不可能ではないだろう。二十日で千体、その行を年四回行えば、三十年で十二万体になる計算だ。

円空の作風は北海道・東北遊行の頃と延宝末年以降では大きく異なる。すなわち、像表面の鑿跡をきれいに浚か、そのまま残すか、あるいは断ち割ったままのところを残してた足などの彫刻を省くという差である。この転換は大量造仏の発願がきっかけになったとすると解釈しやすい。


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2013.01.17

時代を超える生活の中の美 森と湖の国 フィンランド・デザイン展

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この展覧会はサントリー美術館で開催されています。

会期:2012年11月21日(水)~2013年1月20日(日)
今週いっぱいですね。

フィンランド国立ガラス美術館蔵作品、製品がほとんどを占める展覧会です。
拙ブログでもガラス器の展覧会は何度か紹介していますが、さてさて、私の知識はまったく進歩しません。
シンプルな形状のものが最もガラスの美しさを際立たせると思っているのですが・・・・。
展示方法も含めて、ガラスによる造形の美しさとフィンランドデザインの雰囲気を楽しめる展覧会です。



チラシ解説の引用です。


 20世紀前半から台頭したフィンランドのデザインは、アルヴァル&アイノ・アールト夫妻、カイ・フランク、タピオ・ヴィルッカラ、ティモ・サルパネヴァら優れたデザイナーを輩出し、特に1950年代からは国際的な評価を得て、現在に至ります。彼らを取り巻く美しい自然と風土は、時に創作のインスピレーションとなり、作品や製品の色となり形となって溶
。け込んでいきました。フィンランドを代表するガラスメーカー「イッタラ」が“Lasting design against throwawayism(使い捨て主義に反する永遠のデザイン)”というメッセージを掲げ、現在も生産を続けとなりているように、その姿勢は常に地球にやさしく、自然とともにあり続けています。

 
展覧会の構成は次の通りです。

展覧会会場入り口のインスタレーション
撮影可能箇所は他にも二か所あります。

プロローグ: 18世紀後半~1920年代 黎明期

第I章: 1930年代 躍進期
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アルヴァル・アールト 《アールトの花瓶 9750》 1937年制作 カルフラ社製 

第II章: 1950年代 黄金期
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タピオ・ヴィルッカラ 《カンタレッリ(アンズタケ) 3280》1947年制作 イッタラ社製

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アイモ・オッコリン≪ウォーター・リリー≫1960年、リーヒマキ社製


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ティモ・サルバネヴァ≪i-grass≫1956年イッタラ社製


第III章: 1960・70年代 転換期
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タピオ・ヴィルッカラ 《ウルティマ・テューレ 2332/2052》1968年制作 イッタラ社製

第IV章: フィンランド・ガラスの今 Art&Life
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オイヴァ・トイッカ≪オアシス≫1988年ヌータヤルヴィ社製


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アヌ・ペンッティネン ≪階層―アーバンスケッチ≫ 2012年制作 ノウノウ・デザイン製

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2013.01.14

白隠展  禅画に込めたメッセージ

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この展覧会はBunkamuraザ・ミュジアムで次の日程で開催されています。
2012/12/22(土)-2013/2/24(日)
※1/1(火・祝)のみ休館

昨年末に行ってきた展覧会です。
この展覧会場の居心地の良さはお薦めです、何時間でも居られますよ、私が行った日は空いていたこともありますが・・・。
白隠の禅画をこれだけ纏めてみたのは初めて、白隠さんのユーモア溢れ、ときに厳しく、人間くさい、その人間味がよく伝わってくる展覧会です。
展示方法も工夫されていて私のような素人には助かります。
白隠の禅画は基本的に画賛ですから、その思想、社会的、歴史的背景まで読み込みたいところですが、絵、墨跡の前に立つと瞬間的に伝わるものがあるのも確かです。
丁寧なキャプションもありますのでじっくり時間をかけてみるのが良いと思います。
疲れたらベンチにに座って、心地よい空間でひと時過ごす、そしてまた・・・・。

白隠の禅画、墨跡は、もっと、もっと評価されて然るべき、痛切に感じた。

展覧会の構成は以下の通りです。
●出山釈迦
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出山釈迦

●観音
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蓮池観音

●達磨
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達磨
白隠42歳の作品
悩める白隠を反映?


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半身達磨
83歳の作との解説あり


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眼一つ達磨
意味するところは?


●大燈国師
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大燈国師

●布袋
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布袋吹於福

●戯画
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鍾馗鬼味噌

●墨跡
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2013.01.11

映画 ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人

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東京都写真美術館でお正月2~4日まで3日間上映していたとき見てきました。

痛快!
天晴れ!
そんな感じの映画でした。
続編も見たい!!


ふたりだからできた、誰もやったことのないこと

郵便局員と図書館司書の夫婦が集めた現代アートが世界屈指のコレクションに!!


マンハッタンの1LD質素なアパートに暮らすヴォーゲル夫妻は、慎ましい生活を送りなが40年の歳月を費やして4000点の現代アートを集めた。美術展巡りの日々を送り、熱心にアーティストと語り、自分の家に収納できるサイズの作品を買える値段でという約束事の下に。そしてその膨大で貴重なコレクションは国立美術館に寄贈されることになる。

監督 佐々木芽生
出演 クリスト&ジャンヌ=クロード
    リチャード・タトル
    チャック・クロース

製作年 2008年
       アメリカ
上映時間 87分
配給 クレストインターナショナル

「ハーブ&ドロシー 」予告編

続編の「ハーブ&ドロシー 50×50」(原題)を製作中

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2013.01.08

生誕90周年記念 山下清展

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この展覧会は日本橋三越本店新館7階ギャラリーで2012 年12月27日~2013年1月14日まで開催されています。

どちらかと言うと映画やテレビドラマでその人生、人となりが知られている山下清ですが、その画家としての作品を見直す絶好の機会ですよ。
但し、混んでます(私の行った日はですが)

山下清は大正11年浅草の生まれです。
翌年には関東大震災が起き、焼け出された家族は父親の故郷新潟に転居します。
転居後暫くして体調を崩した清は闘病三ヶ月後に回復しますが軽い言語障害と知的障害を受けてしまいます。
不幸は続くもので、清が10歳の時、父親が他界してしまいます。
後に母は再婚し山下姓を名乗りますが2年で破局となります。
小学校に通う清は、当時の社会的な無理解もあって学校内で孤立し、やがて傷害事件を起こしてしまいます。
母親は、決断し千葉県市川市の八幡学園に転校させます。

学園での清は何もやらせても、あまり興味を示さず、長続きしなかったようです。
園長先生は、そんな清に貼絵をやらせてみることにしました。
清には、並はずれた「観察力」と「記憶力」があり、貼絵にその能力がいかんなく発揮されることになります。
早稲田大学で行われた学園の発表会を見た画壇の巨匠達や美術界で話題となります。

清は元々「出来れば一日中何もしないでのんびり過ごせたらいい」と言う性格です。
昭和15年学園の生活が嫌になったのか、学園を飛び出して14年にわたる放浪の旅が始まります。戦争が怖くて、徴兵検査が怖くてという事もあったようです。放浪から家、学園に一時戻りまた出かけるという生活の中、21歳の時に母親に徴兵検査に連れて行かれますが、不合格となります。

そして、31歳の時、清の人生の一大転期が訪れます。
日本美術のパターンですね、逆輸入です。
米紙「ライフ」が天才少年として取り上げたのを、日本のマスコミがみて大騒ぎ「天才放浪画家山下清を探せ」というキャンペーン記事を全国配信しました。
もう清は有名人、気ままな放浪生活のなどできない環境になってしまいます。
大ブームが起き全国を巡回した展覧会は記録的な観客を動員します。
清の放浪は、展覧会の巡回先を訪れるという形の旅に変わります。


画家としての成熟期を迎えた清は、決まった時間に仕事を始め、決まった時間に終えるとい几帳面な制作生活を送ったようです。
貼り絵に加え、油彩、ペン画、水彩、陶磁器の絵付けと制作範囲を広げ、旅もヨーロッパへと足を延ばします。

清は、旅の中で制作は殆んどしませんでした。
並はずれた記憶力を持っていた清は何の躊躇もなく記憶した風景を作品に反映できたようです。
見事なペン画作品を見ても分かるように、書きなおしは一切ありません。
貼絵も然り、ものすごいスピードで、手でちぎった色紙を下絵の画面に貼っていきます、機械的にとも思わせます、時に遠目で構成の確認はしますが。

一般的な色紙ですから、色数は多くありません、ちぎったり、よったりした膨大なピースで画面を構成して行きます。
完成したその作品は見るものを驚嘆させる力を持っています。
作品の保存が難しいようですね。

展覧会の構成は以下の通りです。
第一章 少年期の山下清
「昆虫と清」「学園での出来事」
学園を飛び出して、放浪へ
「戦争そして放浪へ」「旅の思い出」
「放浪時代の日本風景」
放浪を辞める誓い
「大捜査そして放浪の終止符」
「画家としてのスタート、時の人・山下清」
第二章 日本ぶらいぶらり
「作品になった日本の風景」
「風景画に生かされた清の静物画」
芸術家としての挑戦
「独特の手法で描かれた油彩」
「円熟期に目覚めた陶磁器」
「マジックペンで描かれた点描の世界」
第三章 ヨーロッパぶらいぶらり
「ゴッホへのあこがれ」
「貼り絵になったヨーロッパ」
「ヨーロッパの水彩紀行」
最後の大作・東海道五十三次

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「ともだち」 貼絵 1938(昭和13)年


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「桜島」 貼絵 1957(昭和29)年

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「菊」 油彩 1949(昭和24)年~1956(昭和31)年頃

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「ソニコンロケト」 貼絵 1959(昭和34)年頃

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「皇居前広場〈東京〉」 版画 制作年不詳

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「パリのノートルダム寺院」 水彩画 1961(昭和36)年

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「ロンドンのタワーブリッジ」 貼絵 1965(昭和40)年

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2013.01.07

松の内も今日まで

地域によって松の内の定義も異なるようですが、東京はは今日までですよね。
今年のお正月は如何お過ごしでしたか?
お正月に出かけた時のスナップ写真です。
所謂イチデジ、ミラーレス、iPhoneのカメラ機能何れかで撮影した写真です。
普段、あまりカメラを持ち歩く事もなくなりました(iPhoneで間に合う事もあって)
違いが分かりますか?
素人は、何で撮っても同じようなものですね・・・。

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2013.01.02

新年の御挨拶

謹賀新年

旧年中は大変お世話になり有難うございました。
本年も宜しくお願い致します。

拙ブログもマンネリを打破すべく頑張りたいと思っているのですが、今年もあまり変わり映えしないかも知れません。
細く長くで行きます、今後とも、お付き合いのほど宜しくお願い致します。

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