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2012.10.16

辰野登惠子、柴田敏雄 与えられた形象

Photo

この展覧会は、国立新美術館で、8月8日~10月22日まで開催されています。
この展覧会も開催まもなく行ってきたのですが、最近、どの展覧会のブログ投稿も、期末になってしまいます。


同館で始まったばかりのリヒテンシュタイン展の陰に隠れてしまいそうですが、こちらの展覧会もお見逃しなく。

辰野登恵子と柴田敏雄の接点は過去に遡ると東京藝術大学油絵科の同級生で、在学中は同級生の鎌谷伸一とともにグループ、コスモス・ファクトリーを結成し、アンディ・ウォーホルやロバート・ラウシンバーグの影響を受けて、写真製版によるシルクスクリーンをいち早く試みていたそうです。
私、柴田敏雄の写真展は何度も観に行っていますが、油絵を描いていたなんて初めて知りました(失念していただけかも...)
作品も展示されていて、お~こんな絵を描いていたんだなんて、思って観てきました。
柴田敏雄の写真のモチーフ、構図、精緻な表現は圧倒的な力を持っていますよね、私は最初に見た時、直ぐファンになりました。
この展覧会、膨大な作品の展示で柴田敏雄の全貌を概観できます。

逆に、辰野登惠子の作品となるとあまり観る機会がありませんでした。
初期の、色面の対比、そこにパターン化された曲線が描き込まれているという構成から、作風が、幾何学的な色面、立体的な色面の対比に変化していく過程は面白いですね。色面の構成が大胆で、迫力がありとても魅力的です。
とても楽しめた展覧会でした。

それにしてもこの展覧会の図録、持って帰るのには、チョット大変。

展覧会の構成は以下の通りです。
辰野登惠子
Ⅰ 1980年代
00012
《WORK 84P-1》1984年、油彩、カンヴァス 東京国立近代美術館蔵

Ⅱ 円と丸から
Ⅲ 1970年代
Ⅳ 1990年代
00013
《UNTITLED 90-14》1990年 アクリリック・カンヴァス 東京都現代美術館蔵

00014
《UNTITLED 96-3》1996年  横浜美術館蔵

Ⅴ 2000年代
Ⅵ 版画
00011
《UNTITLED-27》1974年シルクスクリーン・紙 千葉市美術館蔵

Ⅶ 新作

柴田敏雄
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《埼玉県飯能市》2006年 TypeCプリント

Ⅰ 日本典型
Ⅱ シカゴ現代美術館の25点
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《グランドクーリー・ダム、ワシントン州、ダラス郡》1996年 ゼラチン・シルバー・プリント シカゴ現代美術館蔵

Ⅲ 堰堤
Ⅳ アーカイブス
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《群馬県北群馬郡小野上村》1994年 ゼラチン・シルバー・プリント 個人蔵

Ⅴ ナイト・フォト
Ⅵ 三角形
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《高知県土佐郡大川村》2007年 TypeCプリント 東京都写真美術館蔵


Ⅶ カラー
Ⅷ 新作


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