生誕百年記念 青山杉雨の眼と書
この展覧会は東京国立博物館平成館で7月18日~9月9日まで開催されています。
書の展覧会にも結構出かけます、全くの素人ですが、書の形の豊富さ美しさ、画面構成の妙ぐらいは、少し理解できるつもりです。
大和がなの線の美しさが好きなのですが、堂々たる中国の書というのにも圧倒されます。
かつて、吉本隆明の著書「良寛」の中から「良寛書字 無意識のアンフォルメル」という面白い一節を拙ブログで紹介したことがありますが、書は人なりと言いますが、青山杉雨という書家の人となりがよく見えてきて、素晴らしい展覧会です。
次元の違う話になりますが自書のメモを見るとその時の心の有りようがわかりますよね。
中国の書画を熱心に学び、さらに日本人の書に展開していき、今という時代を強く意識したその書は、伝統的な楷書、草書、篆書、隷書そして象形、アンフォルメルと多彩です、そして余白を意識した、その画面構成にも感心させられます。ゆっくりした空間で、じっくり書の鑑賞というのも良いと思いますよ。
青山杉雨の書斎の再現もあります。
地味な展覧会?ですから空いていました。(私が見に行った八月初旬の会場は空いてました)
展覧会の構成は以下の通りです。
第1部 青山杉雨の眼(中国書籍・中国絵画)
第2部 青山杉雨の書
第3部 青山杉雨の素顔
萬方鮮(ばんぽうせん)
青山杉雨筆 昭和52年(1977)
東京国立博物館蔵
霧中群峰図(むちゅうぐんぽうず)
髠残(こんざん)筆 清時代・康煕2年(1663)
東京国立博物館蔵
殷文鳥獣戯画(いんぶんちょうじゅうぎが)
青山杉雨筆
昭和44年(1969) 東京国立博物館蔵
白楽天・間夕(はくらくてん・かんせき)
青山杉雨筆 昭和13年(1938)
東京国立博物館蔵
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