隆盛する戦後の欧米版画
この展覧会は町田市立国際版画美術館で8月4日~9月23日まで開催されています。
私、この美術館の企画展には皆勤です。
収集版画作品は多岐に渡り、他の美術館の企画展でもよくこの美術館の作品が展示されているのを見かけます。
この展覧会も版画の楽しさを充分感じさせてくれます。
その表現のもとは、時事ネタであり、自然であり、平和を願ってであり、神話であり、見た夢の再現であり、日本の風景、音楽でもあったりします。
その制作手段も所謂、旧来からある手法に加え、ダンボールであったり、コピー機であったりもします。
サイズも大小様々。
あらゆる観点から楽しめる版画は、本当に楽しいですね、と思わせてくれる展覧会です。
HP解説の引用です。
世界全体を巻き込んだ第二次世界大戦。戦禍を避けてパリからニューヨークへ移った美術家たちは、アメリカ美術に大きな影響を残しました。戦後まもなくして、アメリカでは抽象美術の潮流がわき起こり、その後つぎつぎと新しい美術が展開してゆきます。こうしたなか、版画はかつてない変貌を遂げました。個性的な版画工房が登場し、それまでの常識を打ち破る革新的な制作が繰り広げられます。
1950年代半ばまでニューヨークで活動したアトリエ17では、シュールレアリスムの美術家を中心に銅版画の自由な表現を追究されました。また1960年代に設立されたタマリンド石版画工房やULAE(ユニヴァーサル・リミテッド・アート・エディションズ)では、サム・フランシス、ヘレン・フランケンサーラー、ジャスパー・ジョーンズ、ジム・ダインなど、多くの美術家が熱意をもって版画制作に取り組みました。版画への熱い関心はヨーロッパにも波及し、1970年代以降、大きさや奇抜さを競いあう華やかな作品も生まれました。
本展では、戦争という苦難の時代を乗り越え、一気に花開くように隆盛した欧米の作品約130点をご紹介いたします。20世紀後半の美術を彩った斬新でダイナミックな版画の魅力を、ぜひお楽しみ下さい。
展示構成は以下の通りです。
Ⅰ プロローグ:ヨーロッパからアメリカへ
Ⅱ アメリカの版画工房:変化と発展
Ⅲ ヨーロッパの現代版画
Ⅳ 「マルチプル」の試み
ロイ・リキテンシュタイン「船上の少女」 1965年 スクリ-ンプリント
アンディー・ウォーホル「シューズ」より 1980年 スクリーンプリント
サム・フランシス「余白」 1960年 リトグラフ
ヘレン・フランケン・サーラー[野生の微風」 1974年 木版
デイヴィット・ホックニー「ホテル・アトラカン 二日目」 1985年 リトグラフ
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