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2012.08.07

絵が歌い出すワンダーランド コドモノクニへようこそ

Photo

この展覧会は多摩美術大学美術館で6月30日~9月2日まで開催されています。

コドモノクニの原画は先日観に行ってきたち「ひろ美術館コレクション ちひろと世界の絵本画家たち」にも展示されていました。
絵本の展覧会って結構多いですよね、夏休み期間中は、特に目立ちます。
この企画展にも親子連れがきていましたが、子供は興味なさそうでした。
デジタル、ゲーム世代は、どのような感じ方をするんでしょうね?
時代的には、私の親の世代に当たりますが(もう少し前) 、この展覧会場にいると、とても懐かしい郷愁のようなものを感じてしまいます。

展示ケースに絵本が見開きで展示されていて、一部分を読むことが出来ます。
絵本のスライドが映され、スピーカーからは童謡が流れています。

この企画展、近所でやっていたら夕方ぶらっと、何度でも行きたいような、そんな気持ちにさせられました。


チラシ解説文から


 コドモノクニは大正11年(1922)1月に創刊され、終刊の昭和19年3月までの約23年間に287冊が刊行された月刊絵雑誌です。2歳から7歳の子どもと親子を対象にしたビジュアルと文学、音楽性を併せ持った革新的な総合絵雑誌でした。コドモノクニからは詩人北原白秋、野口雨情や作曲家中山晋平らによって数々の童謡の名作が生まれ、挿絵では武井武雄や岡本帰一、清水良雄、初山滋、本田庄太郎、川上四郎、深沢省三、竹久夢二、村山知義らが活躍しました。創刊時に編集長を務めていた鷹見久太郎(1875-1945)は“子ども達に本物を、芸術性高きものを”というコンセプトを掲げ、そのもとに画家、詩人、音楽家が結集し、夢のような絵雑誌が実現したのです。
--中略――
 この展覧会ではコドモノクニ、コドモノテンチと関連の原画を中心に約230点を展示し、編集者鷹見久太郎の雑誌作りへの視点を読み解きながら、コドモノクニの魅力にせまります。ビジュアルの斬新さと詩の美しさ、童謡の楽しさがつまったコドモノクニは、時代を経た今でも色褪せず、子どもへ向けられた情熱が伝わってきます。  


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武井武雄 コドモノクニ創刊号(表紙) 大正11年1月

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植木良雄 コドモノテンチ創刊号 昭和8年5月

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兎のダンス 野口雨情(詩) 岡本帰一(絵) コドモノクニ 大正13年5月

子供の頃、兄弟三人で、和机を横にして、車に見立てて、ドライブごっこで遊んだりしてました。
イシケリも、縄跳びも・・・・・

0002
「ぎっちらこ」 水谷まさる(作) 蕗谷虹児(絵) コドモノクニ 大正12年1月号 1923

柳行李の 
しかくいお船

なかへはいつて
ぎつちら漕がう

波ひとつない
たたみの海の
ゆくては遠い
おげんくわん

もう父さまも
おかえりだ
ぎっちらこいで
むかえに行こう

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岩岡とも枝 「イシケリ」 コドモノクニ 大正13年3月号 1926

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「あの町この町」 野口雨情(作) 岡本帰一(絵) 中山晋平(局) コドモノクニ 大正13年1月号 1924

あの町この町
日がくれる 日がくれる

今来たこの道
帰りやんせ 帰りやんせ

お家が だんだん
遠くなる 遠くなる

今来たこの道
帰りやんせ 帰りやんせ

お空の夕の
星が出る 星が出る

今来たこの道
帰りやんせ 帰りやんせ


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