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2012.08.29

ロバート・メイプルソープ FLOWERS 写真展

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メイプルソープの展覧会が開催されるのは、国内では10年ぶりだそうです。
初日の夜に行ってきました。
その拘りの独特のフォルムと、柔らかい光に写し出された花の表情の雄弁さには惹きつけられます。
花弁の曲線その肌?が雪原を思わせたり、この多様性はモノクロだからこその発見かもしれません。
死期がが迫ったメイプルソープが思いを込めて友人に贈ったチューリップの写真、メープルソープが横たわっているようでもあり、頭をたれているようでもあります。最終コーナーThe Last worksに展示されている作品5点(襴、菊、薔薇2点、ゆり)は、末期の光芒に思えました。
渋谷に行ったら、是非。

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拙ブログの紹介記事。
映画(DVD)メープルソープとコレクター


2009年日本公開の映画「メープルソープとコレクター」予告編


会期: 8月28日(火)~9月10日(月)
時間: 【月~土】午前10時~午後9時
【日】午前10時~午後8時
※最終日9月10日(月)は午後4時閉場
会場: 西武渋谷店 A館7階 特設会場 ※入場無料

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2012.08.24

猪熊弦一郎展 いのくまさん

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この展覧会は、横浜そごう美術館で7月26日~9月9日まで開催されています。

数年前、東京オペラシティーギャラリーで同名タイトルの大規模な展覧会が開催されました、拙blogの投稿記事を確認しましたが、ありませんでした、投稿しなかったのかな~

「いのくまさん」こと、画家・猪熊弦一郎(1902-1993)を紹介する言葉を綴った、詩人谷川俊太郎の一冊から生まれた展覧会です。
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絵本「いのくまさん」
絵/猪熊弦一郎 文/谷川俊太郎 構成/杉浦範茂 発行/小学館 2006年

夏休みですから、母子連れが、塗り絵コーナーで一生懸命作品作りに励んでいました。


谷川俊太郎の言葉でグループ化されて作品が紹介されています。

こどもの ころから 
えが すきだった いのくまさん
おもしろい えを
いっぱい かいた

いのくまさんは
じぶんで じぶんの かおを かく

ほかの ひとの
かおも かく

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マドモアゼル 1940

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顔パック緑 1992

たくさん 
たくさん
かおを かく

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顔80 1989

いのくまさんは
とりが すき

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題名不明 1987

いのくまさんは
ねこも すき

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題名不明 1985


いっぱい 
いっぱい ねこを かく

いのくまさんは
おもちゃが
すき


いのくまさんは かたちが すき

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風景 1972


こんな かたち
あんな かたち

かたちは
のびる

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金環食 1987


かたちは
つながる

かたちは
まがる


かたちは
かぎりがない

いのくまさんは いろも すき
こんな いろ
あんな いろ


いろが うまれる
いろが ささやく
いろが さけぶ
いろが うたう

ぬりえを
しよう

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鳥達の隣人 1990

塗り絵コーナーに置いてあって、自由に塗り絵が出来ます。
色鉛筆も置いてありました。


いのくまさんは
たのしいな

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2012.08.22

第18回秘蔵の名品アートコレクション展 東京美術学校から東京藝術大学へ 日本絵画の巨匠たち

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東日本大震災復興支援チャリティーイベント”アートで心をつなぐ”

このの展覧会は上記の主旨の基、ホテルオークラ東京別館地下2階の「アスコットホール」で8月3日~26日まで開催されています。

歩く靴音すら聞こえない、とても静かで落ち着いた空間に良い作品が展示されています。

日本の芸術の発展において多大な功績を残し、今なお多くの俊英を世に送り続けている東京藝術大学。その前身となる東京美術学校の歴代教員と卒業生の中から約40名を選抜し、画業としての最初期から円熟期までの作品を一堂に集め、対比して展示いたします。

展示は概ね3つのカテゴリーに分けられます。
(図版(チャリティ販売)参照)
実際の展示は、厳密に、この括りで展示されている訳ではありません。

■黒田清輝と西洋画科
ラファエル・コランの作品はいろいろな展覧会でよく登場しますよね、何度見たことか。
パリ留学時代の黒田と久米を育成。

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ラファエル・コラン(1850-1916)《花月》 明治19年(1886)油彩・カンヴァス 東京藝術大学

その黒田が留学時代に模写した絵画。

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模写《羽根帽子をかぶった自画像》(原作:レンブラント)
明治22年(1889) 油彩/カンヴァス 東京藝術大学

原作は、開催中のベルリン国立博物館展に展示されています。
ベルリン国立博物館展とマウリッツハイス美術館展のレンブラント

この作品は、黒田の代表作の一つですよね。

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黒田清輝《婦人像(厨房)》 明治25年(1892) 油脂・カンヴァス 東京藝術大学

私の一押し。
「フェルメールの影響を感じさせる」との解説も・・・・

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小磯良平《縫製女》 昭和7年(1932) 油彩・カンヴァス 東京藝術大学


如何にして西洋絵画を受容し、また日本に於ける油彩画のあり方を模索してきたのか、往時が偲ばれます。


■東京美術学校と日本画
江戸時代の伝統絵画からしだいに日本画というジャンルの統合され、更に西洋美術の方法を取り入れながら発展してきた軌跡を概観。

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横山大観《村童観猿翁》 明治26年(1893) 絹本彩色 東京藝術大学
「猿回しの翁は、橋本先生に見立て、村童11人は同期の11人の幼顔を想像して描いたものです」と。


今生天皇の即位大嘗祭に際し制作された作品。高山辰雄のこのような作品も面白いと思いました。
らしさが存分に表れています。

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東山魁夷(悠紀地方風俗歌屏風》平成2年(1990) 紙本彩色 屏風・六曲一双 
宮内庁


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高山辰雄《主基地地方風俗歌屏風》 平成2年(1990) 紙本彩色 屏風・六曲一双 
宮内庁


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松岡映丘《千種の丘》大正15年(1926) 絹本彩色 掛幅装

昨年(でしたっけ?)開催された練馬美術館の松岡映丘展に展示されていて割と評判でしたよね。
初代水谷八重子がモデル。
生誕130年 松岡映丘-日本の雅-やまと絵復興のトップランナー


■自画像コレクションの成り立ち
今も続く卒業時に描く自画像のコレクション。
個性と、如何にも若々しい意気込みの様なものを感じます。
数年前、藝大美術館でも開催されましたよね。
自画像の証言
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佐伯祐三《自画像》 大正12年(1923)3月 油彩・カンヴァス 東京藝術大学

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岡鹿之助《自画像》 大正13年(1924)3月 油彩・カンヴァス 東京藝術大学

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2012.08.18

おもしろびじゅつワンダーランド展

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この展覧会は、サントリー美術館で2012年8月8日(水)~9月2日(日)まで開催されています。
期間中無休。

家族連れから老夫婦まで皆さん楽しまれていましたよ。
夏休み向けの企画でしょうが、このような体験型美術展も楽しいですね。
中学生以下無料、写真撮影可ですから絶好の体験学習の機会ですね。


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HPの解説文を以下に。

本展覧会では、より多くの方に日本美術に親しんでいただきたいという考えのもとルーヴル - DNPミュージアムラボ(LDML)※を運営する大日本印刷の協力を得て、デジタル技術とアナログ手法を駆使したさまざまな展示方法によって当館所蔵の名品約40件をお楽しみいただきます。本来、屏風や漆工品、陶磁器などは、日本人の暮らしの中で実際に使われていた「生活の中の美」であり、身近な存在でした。本展は、そんな日本の古美術品の魅力を、子どもから大人まで五感で「体験」「体感」「発見」いただける、まさに「日本美術のテーマパーク」です。

1、模様のプラネタリュウム
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国宝 浮線綾螺鈿蒔絵手箱 一合 鎌倉時代 13世紀
サントリー美術館

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国宝 浮線綾螺鈿蒔絵手箱 模様のプラネタリウム


2、ススキ林のアプローチ
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武蔵野図屏風 ススキ林のアプローチ

3、和ガラスの藍色ドーム
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4、京都街中タッチパネル
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洛中洛外図屏風(右隻) 六曲一双 伝土佐光高筆 江戸時代 17世紀後半
サントリー美術館

舞踏図
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重要美術品 舞踊図 部分(六面のうち) 江戸時代 17世紀
サントリー美術館


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ゆっくりまわすと、スリットの向うで踊りが見える。

5、顔はめパネル なりきり
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6、全身で影絵遊び
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ばっちり決まりました。

7、アイデア勝負「見立て」の世界
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赤楽茶碗 銘「熟柿」 本阿弥光悦作 一口 江戸時代 17世紀前半

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茶碗(オブジェ)の中にクッションがあり子供がごろごろ。

8、マルの中のクール・デザイン
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タッチパネルで絵付け。

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出来上がった作品はディスプレイに表示されます。

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2012.08.15

GRAN TURISUMO アジアチャンピョンシップ2012

土曜日の午後、横浜美術館から横浜そごう美術館に向かう何時もの道の途中、横浜日産ショールームでつかまってしまいました。

GRAN TURISUMO アジアチャンピョンシップ2012というイベントをやってました。
オリンピックに甲子園、そしてこちらはゲーム大会、それぞれの夏です。
30数年前、台湾に旅行した際に、お土産としてゲームウオッチ(マンホール)を持て行って子供に喜ばれた記憶があります。

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隔世の感がありますね。

今でも、時々、ipadなどでバス釣りゲームなどやってますが、熱中して、あっという間に時間が過ぎてしまいます、ということで我慢して、我慢して、ゲームにはなるべく手を出さないと決めています。
それにして、本物のレースさながらの臨場感あふれる展開と、選手の技量にはびっくりでした。

日本、韓国、台湾、香港、シンガポールマレーシア、タイ、インドネシアから選抜された計16名が参加、決勝に残った8名は日本5名、インドネシア、タイ、韓国各1名です。

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GRAN TURISUMO アジアチャンピョンシップ2012決勝最終レーススタートから3周程度まで

GRAN TURISUMO アジアチャンピョンシップ2012決勝最終レース残り2周程度から
(すいませんゴール寸前でメモリ不足(切れ)です)


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2012.08.14

奈良美智:君や僕にちょっと似ている

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この展覧会は横浜美術館で、7月14日~9月23日まで開催されています。

この展覧会の入り口の挨拶文にもあるように、2001年に、この美術館で開催された奈良美智の個展が人気作家となるきっかけになったようです。
絵画、ドローイング、大規模なインスタレーションで今や世界規模で人気作家となった奈良美智。
その創作活動を経て、今、原点に立ち返り新たな作品世界を切り拓こうとしています。
この展覧会では、初の挑戦となる大型ブロンズ彫刻をはじめ、絵画やドローイングなどの新作により構成されています。

入場してすぐの展示室に奈良美智にとって初の挑戦となるブロンズ彫刻が展示されています。
暗い室内に点在するブロンズに照明が当てられています。
エントランスに展示されている、お馴染みのFRP(線維強化プラスチック)による作品と変わって、漫画チック?なイメージに、人間性、精神性をふんだんに盛り込んでいるかに見えます。
これらの作品良いですよ。

横浜美術館のサイトにあるビデオ

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エントランスに展示されている作品

絵画作品も、色面を置くというポップな感じから色を重ねた作品が増えたようにも思えます。
といっても、可愛くて、なんとなく、いじわるっぽかったり、不気味だったり。
理屈抜きで、もう、単純に楽しめる、そんな展覧会です。

この日は、高校生以下入場無料日でしたので、子供がメモを撮りながら熱心に観ていました。
観客の殆んどが女性と子供、男チラホラでした。

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春少女 2012 アクリル・カンヴァス

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Real One 2012  アクリル・板

以下は、常設展示室に展示されていた作品(他にも数点あります)
一定条件下で撮影可能です、皆さん携帯でカシャカシャ、私も同類です。

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回天 2011 ミクストメディア・アクリル

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青タン少女 1999 アクリル・綿布

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眠れない夜(立像) 1997 アクリル・綿布


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ランプ・フラワー・ガール 1993 アクリル・綿布


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パンドラの箱 1990 アクリル・綿布


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淡い卵色の山 1999 アクリル・綿布


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リトル・プリンス 1988 アクリル・色鉛筆・紙


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2012.08.11

中国山水画の20世紀―中国美術館名品選

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この展覧会は、東京国立博物館  本館特別5室で7月31日~8月26日まで開催されています。
総合文化展のチケット購入でこの展覧会も見られますよ。
15ページの立派なリーフレットも無料で配布されていました。


日中国交正常化正常化40周年、東京国立博物館140周年の記念展です。

中国の現代アートの作品展は最近よく開催されています。
中国憧憬という言い方がありますが、かつての日本は憧れの中国文化に長い間倣ってきました。
そして、中国の近代は、辛亥革命、新中国の成立、改革開放と大きな変革を経験しました。
その中で中国の画家達は、古典絵画の復興を志す一方、日本、欧米との接触の中で、新たな表現を模索してきました。
リーフレットの解説に「悠久の時を経た中国の伝統文化と現代中国のアートシーンとの結節点を示す名品」という表現がありますが、この視点での企画展、私にとってとても新鮮でした。
中国美術館(北京市)のコレクションの中から20世紀山水画の代表作50件を集めて展示しています。

展覧会の構成は以下の通りです。

1章 伝統の継承と発展
この章では中国の画家たちがいかに伝統絵画の表現を取り込んで創作をおこなっていたかを紹介しています。

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秋江雨渡図 陳少梅 1941年
日本の出版物「審美大観」掲載の明代作品を模写しています。
古画の研究は近代画家たちの絶えざる創作の源であり、日本の出版物の影響は大きかった。

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錦繍河山図 賀天健 1952年

青緑山水は唐代から存在していたが、賀天健は、この技法の復興こそが西洋の油画に匹敵するものだと考えていた。

2章 西洋画法との競合
この章では海外の美術に強い影響を受けた画家たちの作品を紹介しています。

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秋山雨後図 金城 1924年
水彩画を想起させる作品で、西洋画法の積極的受容が認められる。

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水上魚鷹 林風眠 1961年

伝統的国画の「筆墨」の底辺とポスト印象派をはじめとする施用芸術思潮の融合がある。


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漁港雨色 高剣父 1935年

日本に留学し、竹内栖鳳、山元春挙ら京都画壇の影響を受けた。
 

3章 社会・生活への挑戦
新中国成立以後、画家たちの創作には多くの変化が生じます。伝統的な文人画から離れて、人民と社会の為に絵画を描く事が求められるようになり、画家たちは社会の変化に合わせた新しい山水画を模索していきます。あわせて、中国の伝統がいかに再解釈されていったかを紹介しています。

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黄河清 傅抱石   1960年

帝国美術学校(現・武蔵野美術大学)に学んだこともある画家。
三門峡の建築現場に取材した作品。


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護林 黎雄才 1959年

火災を防ぐ軍の活躍を描いた作品。
東京美術学校で学んだ画家のひとり。

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逍遥遊 呉冠中 1997年

殆どの方がポロックの作品を思い浮かべるかもしれませんね。
 

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2012.08.07

絵が歌い出すワンダーランド コドモノクニへようこそ

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この展覧会は多摩美術大学美術館で6月30日~9月2日まで開催されています。

コドモノクニの原画は先日観に行ってきたち「ひろ美術館コレクション ちひろと世界の絵本画家たち」にも展示されていました。
絵本の展覧会って結構多いですよね、夏休み期間中は、特に目立ちます。
この企画展にも親子連れがきていましたが、子供は興味なさそうでした。
デジタル、ゲーム世代は、どのような感じ方をするんでしょうね?
時代的には、私の親の世代に当たりますが(もう少し前) 、この展覧会場にいると、とても懐かしい郷愁のようなものを感じてしまいます。

展示ケースに絵本が見開きで展示されていて、一部分を読むことが出来ます。
絵本のスライドが映され、スピーカーからは童謡が流れています。

この企画展、近所でやっていたら夕方ぶらっと、何度でも行きたいような、そんな気持ちにさせられました。


チラシ解説文から


 コドモノクニは大正11年(1922)1月に創刊され、終刊の昭和19年3月までの約23年間に287冊が刊行された月刊絵雑誌です。2歳から7歳の子どもと親子を対象にしたビジュアルと文学、音楽性を併せ持った革新的な総合絵雑誌でした。コドモノクニからは詩人北原白秋、野口雨情や作曲家中山晋平らによって数々の童謡の名作が生まれ、挿絵では武井武雄や岡本帰一、清水良雄、初山滋、本田庄太郎、川上四郎、深沢省三、竹久夢二、村山知義らが活躍しました。創刊時に編集長を務めていた鷹見久太郎(1875-1945)は“子ども達に本物を、芸術性高きものを”というコンセプトを掲げ、そのもとに画家、詩人、音楽家が結集し、夢のような絵雑誌が実現したのです。
--中略――
 この展覧会ではコドモノクニ、コドモノテンチと関連の原画を中心に約230点を展示し、編集者鷹見久太郎の雑誌作りへの視点を読み解きながら、コドモノクニの魅力にせまります。ビジュアルの斬新さと詩の美しさ、童謡の楽しさがつまったコドモノクニは、時代を経た今でも色褪せず、子どもへ向けられた情熱が伝わってきます。  


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武井武雄 コドモノクニ創刊号(表紙) 大正11年1月

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植木良雄 コドモノテンチ創刊号 昭和8年5月

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兎のダンス 野口雨情(詩) 岡本帰一(絵) コドモノクニ 大正13年5月

子供の頃、兄弟三人で、和机を横にして、車に見立てて、ドライブごっこで遊んだりしてました。
イシケリも、縄跳びも・・・・・

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「ぎっちらこ」 水谷まさる(作) 蕗谷虹児(絵) コドモノクニ 大正12年1月号 1923

柳行李の 
しかくいお船

なかへはいつて
ぎつちら漕がう

波ひとつない
たたみの海の
ゆくては遠い
おげんくわん

もう父さまも
おかえりだ
ぎっちらこいで
むかえに行こう

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岩岡とも枝 「イシケリ」 コドモノクニ 大正13年3月号 1926

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「あの町この町」 野口雨情(作) 岡本帰一(絵) 中山晋平(局) コドモノクニ 大正13年1月号 1924

あの町この町
日がくれる 日がくれる

今来たこの道
帰りやんせ 帰りやんせ

お家が だんだん
遠くなる 遠くなる

今来たこの道
帰りやんせ 帰りやんせ

お空の夕の
星が出る 星が出る

今来たこの道
帰りやんせ 帰りやんせ


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2012.08.03

アール・デコ 光のエレガンス ルネ・ラリック、ドームを中心に

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この展覧会は、7月7日~9月23日までパナソニック汐留ミュージアムで開催されています。

本展はアール・デコの照明器具などアール・デコと光の関係に焦点をあてた、これまでにない視点の展覧会です。アール・ヌーヴォーからアール・デコへの変遷は、曲線から直線への変換といった様式的に語られることがほとんどですが、そこには電球の発明など文明の発達も大きく関係していました。本展はドーム、国立セーヴル製陶所、ラリックなどのアーティストが手がけたデザイン性豊かな照明器具を中心に、それらが置かれていたであろう室内に合うイスや花瓶などを加えた約110点を展示し、アール・デコの未来志向性と新しい時代の予感を体感いただきます。


展示は次の部構成になっています。

第一部 プロローグ―カラフル
カラフルな色彩をテーマに当時流行した珍しいガラス技法「パート・ド・ヴェール」による作品を展示しています。
ガブリエル・アルジー=ルソーの作品を中心に展示しています。
パフュームランプに灯りがともされて展示されていてとても綺麗な光景でした。

第二部 サロン―シック
当時の代表作によるサロン再現展示。光を透過する磁器の特質を利用した照明器具に挑戦した作品、ジャン・デュナンの漆芸パネル等々この展覧会で一番バラエティーに富んだ展示コーナーです。

第三部 ダイニング・ルーム―モノトーン
ルネ・ラリックの作品が中心の展示です。
天上灯とガラス食器によるダイニングテーブルが展示されています。ラリックのモノトーンのシックな空間は良いですね。エナメル彩グラスのデザインと色合は魅力的でした。

第四部 エピローグ―レディエンス
豪華客船ノルマンディー号で使われたルネラリックのグラス、当時のポスター等が展示されています。
機械的な量産法と芸実性の実現を両立させたラリックのガラス芸術は、20世紀に花開くインダストリアル・アートの先駆だと言えます。

第四部 アールデコ博覧会 現代装飾美術産業美術国際博覧会
博覧会のポスター、関連書籍党の展示です。

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ルネ・ラリック 《カーマスコット「勝利の女神」》
1928年  個人蔵

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国立セーブル製陶所 鉢形照明器具 1937年 東京都庭園美術館蔵

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ルネ・ラリック 《テーブル・センターピース「三羽の孔雀」》  1920年 北澤美術館蔵


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ジャン・デュナン 球形花瓶 1925年 国立近代美術館蔵


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ドーム 花紋花瓶 1925年 ベル・デ・ベル南青山蔵 

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