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2012.07.29

ドビュッシー音楽と美術 印象派と象徴派のあいだで

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ブリジストン美術館開館60周年記念
オルセー美術館、オランジュリー美術館共同企画
ドビュッシー、音楽と美術
印象派と象徴派のあいだで

この展覧会は7月14日から10月14日まで開催されています。

私自身の思考整理の為に、図録から引用してみました。

2012年はドビュッシーの生誕150年にあたります。本展では、ドビュッシーが愛した印象派や象徴派の芸術家たちの絵画、彫刻、工芸品ほか、愛蔵品や直筆の手紙、写真などの資料を展示し、ドビュッシーを取り巻く19世紀末のジャンルを超えた芸術創造の精華をご紹介します。

カンデンスキーは述べている「ドビュッシーのように最も先端を行く音楽家は、しばしば自然から印象を受け取り、それを純粋に音楽的な形式に則った精神的イメージに変換して再現する」 ドビュッシーの「刺激の変貌」や「精神的イメージの変換」に注視すれば、そこにはゴーガンやルドンの考えに近いものが認められる。 --略-- しかし、ゴーガンやルドンが描いた目に見えない神秘の世界は印象派が探求した鮮やかな色彩を遺産として援用しているのも事実である。 色彩とそれに彩れた形態だけを用いて画面を構成する方向に進めば抽象絵画が生まれるだろう。 ドビュッシーの音楽は、抽象絵画を連想させる技法を含みながら、マネやドガやモネをも想起させる。 ドビュッシーの音楽から美術の世界を眺めるのは知的で興奮に満ちた体験である。
ドビュッシーの音楽のなかには、ダンテ・ガブリエル・ロセッティ-のラファエル前派からナビ派ヴュイヤールの絵の反復増殖的に渦巻くような音楽性を経て表現主義を告げるエドヴィルド・ムンクにいたる記憶の総体がひびいています。


以下に、この展覧会に登場する芸術家を列挙してみます。
想像してみてくださいね。

エドワード・バーン・ジョーンズ
ダンテ・ガブリエル・ロセッティ
モーリス・ドニ
エドアール・ブイヤール
アンリ・ルロール
カミーユ・クローデル
ピエール・ビヴィ・ド・シャバンヌ
ピエール=オーギュスト・ルノワール
エドガー・ドガ
ギュスターブ・カイユボト
エミール・ガレ
ジャン・カリエス
オーギュスト・ロダン
葛飾北斎
ポール・ゴーガン
歌川広重
オディロン・ルドン
クロード・モネ
ピエール・ボナール
等々。

展覧会の構成は以下の通りです。


第1章 ドビュッシー、音楽と美術
第2章 《選ばれし乙女》の時代
第3章 美術愛好家との交流ールロール、ショーソン、フォンテーヌ
第4章 アール・ヌーボーとジャポニズム
第5章 古代への回帰
第6章 《ベアレスとメザンド》
第7章 《聖セバスチャンの殉教》《遊戯》
第8章 美術と文学と音楽の親和性
第9章 霊感源としての自然ーノクターン、海景、風景
第10章 新しい世界

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エドワード・バーン・ジョンズ 王女サブラ 油彩・カンバス 1865年 オルセー美術館

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モーリス・ドニ《イヴォンヌ・ルロールの肖像》 1897年 油彩・カンバス 1865年 オルセー美術館

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エドアール・ヴュイアール 苦悩の人物 パステル、木炭、黄褐色の紙 1890-91年 オルセー美術館


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ジェームズ・アボット・マクニール・ホイッスラー 紫と緑のヴァリエーション
油彩・カンバス 1871年 オルセー美術館


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エドゥアール・マネ 浜辺にて 油彩・カンバス 1873年 オルセー美術館


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ウィンスロー・ホーマー 夏の夜 油彩・カンバス 1890年 オルセー美術館

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クロード・モネ 嵐、ベリール 油彩・カンバス 1886年 オルセー美術館

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クロード・ドビュッシー 海-3つの交響的スケッチ 1905年 楽譜 個人蔵


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