上野で今開催されている二つの展覧会は大評判、何れもファルメール作品が目玉です。
ベルリン国立美術館展の「真珠の首飾りの少女」ご近所の東京都美術館は「真珠の耳飾りの少女」ですね。
でも、他にも素晴らしい作品が沢山展示されています、レンブラントの作品も素晴らしいですよね。
フェルメールは大人気でフェルメールの作品さえ展示すれば、怖いものなしの現況?私もお付き合いしていますが。
西洋美術館の展示室では「ミネルバ」と「真珠の首飾りの少女」の間を何度も行ったり来たり、今日の一点はどちらにしようか?と考え続けたのですが・・・・・・。
私が行った日、東京都美術館では、「真珠の耳飾りの少女」の前に行列が出来ていましたが、レンブラントの作品前は空いていてゆっくり見ることが出来ました。
以下に、両展覧会で公開されている作品をご紹介します。
(図録から引用しています。)
ベルリン国立博物館展から
レンブラント・ファン・レイン 《ミネルヴァ》 1631年 ベルリン国立絵画館
この女性は何者だろうか。
ブロンドの長い髪をして月桂樹の冠を戴き、その後ろの壁にはメデゥーサの頭部があしらわれた楯がかかっている。左の机の上にはリュートや書物が置かれている。メデゥーサの楯といえば、古代ギリシャ・ローマの女神ミネルヴァのもちものである。
マウリッツハイス美術館展から
レンブラント・ファン・レイン 《スザンナ》 1636年
池で水浴しようと服を脱ぎ終え、左足のスリッパを脱ごうとした瞬間、スザンナは長老たちに驚かされ、裸身を隠そうと身をすくめる。
レンブラント・ファン・レイン 《シメオンの賛歌》 1631年
描かれているのは、救世主を見ずに死を迎えることはないと知らされたシメオンが、幼子キリストにこそ待ち焦がれた救世主であることを悟り、声をはり上げ賛歌をうたう感動的な場面である。
レンブラント・ファン・レイン 《笑う男》 1629-30年頃
レンブラントは気持ちのこもったポーズや顔の表情を通じて、「情動」、つまり人物の様々な感情のあり方を描く名人だった。
レンブラント・ファン・レイン 《自画像》 1669年
レンブラント最晩年の自画像。
本作でのレンブラントの筆さばきの自在な表現力を目の当たりにすると、生涯の幕を閉じる寸前であっても、画家の能力は絶頂にあったことが分かる。
レンブラント・ファン・レイン 《老人の肖像》 1667年
画家によっては、晩年に向かい目に見えて作品の質が低下することもあるが、この力強い肖像画を見ればわかるようにこれは当てはまらない。それとはまさに正反対に、レンブラントは晩年の作の中でこそ、際立った技巧、人間の感情の驚くほど自然に描く事に比類のない表現力を発揮した。
レンブラント・ファン・レイン 《羽飾りのある帽子をかぶっる男のトロニー》 1635-40年頃
等身大のこのトロニーは光と影の強烈な対比、抜群の技巧の冴え奇矯な衣裳のとりあわせなど、レンブラントの特徴を多くそろえた見本の趣がある。レンブラントは注文されたのではなく、絵画市場に売りだそうと考えたのだろう。
-おまけ-
映画レンブラントの夜警予告編
製作年 2007年
拙ブログの紹介記事映画(DVD)レンブラントの夜警
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