渋谷区制施行80周年記念 田渕俊夫展 いのちの煌めき
この展覧会は渋谷区立松濤美術館で6月5日~7月22日まで開催されています。
田渕俊夫の智積院襖絵制作に関して、数年前に日曜美術館でしたっけ?NHKで特集していました。
日本橋のデパートで展示会もありました。
拙ブログの投稿記事を探したのですがありません、どうしたのかなぁ~
今回の展覧会では、田渕氏の45年にわたる画業を、東京藝術大学大学院終了後に渡ったナイジェリアで取材した《ヨルバの花》から、昨年の震災を目のあたりにして鎮魂と再生の気持ちをこめて描かれた横10メートルの大作《惶》など30点の作品により回顧致します。
紙本墨画「煌Ⅰ」「煌Ⅱ」は素晴らしい作品ですよ。
展覧会の構成は以下の通りです。
Ⅰ田渕様式の萌芽 1966~1969
若かりし頃、暗い心象風景ばかり描いてきた田渕氏が、植物を描くようになった最初の作品から、この展覧会が始まります。
ヨルバの花 1968年 名古屋市美術館蔵
Ⅱ開花・充実期 1970~1984
風景と草花という得意のジャンルを確立した時期。
命の連続の偉大さと尊厳を表現しうる手段見出すに至った。
流転 1983年 箱根・芦の湖 成川美術館蔵
芽がでて、つるを延ばし花を咲かせ、実をつけ枯れていく、花の一生が、ひとつの画面に描かれています。
尾州八題之内岩屋堂 1978年 メナード美術館蔵
Ⅲ発展・拡張期 1985~2000
風景と草花を描いた作品の充実に加え、さらにジャンルを拡大して行きます。現代的な作品、近年、海外に取材した作品が並べられています。
時の証人Ⅱ 2000年 今治市大三島美術館像
ベトナムのホーチミン市に取材しています。
天山 1992年 箱根・芦の湖 成川美術館蔵
中国旅行中の飛行機からの景色です。
Ⅳ水墨画・障壁画への挑戦 2001~
このコーナーの墨画が素晴らしかったのですが、時間が無くて、買い物をする時間も無く、残念ながら画像が準備できませんでした。
是非、美術館でご覧下さい。
作品「煌Ⅰ」は田渕俊夫が表現した「風神雷神」です。
そして「煌Ⅱ」は3.11の衝撃を受けて、現代に生きる画家として何か表現しなければと考えた末の作品です。
共に今年描かれた作品です。
素晴らしい大作です。
水墨画に対する田渕氏の思い。
展覧会場の解説からの引用です。
きめが細かく、長い繊維を厚く漉いた和紙を、にじみ止めに用いるドウサを使わずに使用している。そのため、長い線維に墨が入り込んで、ジワットにじむ穏やかな墨色を見せる紙であり、田渕はそのにじみの面白さに魅力を感じ自分にしかできない水墨画の世界、かつてない水墨画の世界を追求している。
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