静嘉堂蔵 東洋絵画の精華 ②至高の中国絵画コレクション
この展覧会は静嘉堂文庫美術館で5月23日~6月24日まで開催されています。
清嘉堂文庫創設120周年・美術館開館20周年記念
受け継がれる東洋の至宝PartⅠ
東洋絵画の精華
名品でたどる美の軌跡
後期:至高の中国絵画コレクション
という展覧会です。
前期は、①珠玉の日本絵画コレクションでした。
「平治物語絵巻 信西巻」を観るのが主目的でしたが、他の展示作品の充実度にびっくり、後期の(この)展覧会を楽しみにしていました。その割には行くのが遅くなってしまいましたが・・・・・。
この展覧会(後期のこの展覧会)も、期待通りの素晴らしい作品群に大満足でした。
日曜日の午後3時頃に入館したのですが空いてじっくり楽しめました。
展覧会の構成は以下の通りです。(画像、文章は、リーフレットからの引用です)
●宋・元時代の絵画 南宋(1127~1279)元(1279~1368)
馬遠、夏珪と板宮廷画院が活躍し、細緻で写実性に秀でた絵画が制作された南宋時代。首都・臨安(杭州)を中心に禅宗寺院が伽藍を構え、牧谿に代表されるすぐれた画僧も輩出した。対して、中国史上初めて異民族(モンゴル民族)が全土を支配した元時代では、両院制度が廃止され文人画家が主流となる。表現方法もそれまでの細緻なものから表現性を重視したもの絵と変化していった。
羅漢図 牧谿 南宋 13世紀 (右の作品は重要文化財)
日本の水墨画に大きな影響を与えたとされる牧谿の作品、右の一幅は暈しの効果が素晴らしい作品。
国宝 因陀羅 楚石梵琦台 禅機図断簡智常禅師図 紙本墨画 元・14世紀
元時代の仏画
文殊・普賢菩薩像 伝張思恭 絹本着色 元・14世紀
伊藤若冲が「動植綵絵」とともに相国寺に寄進した「釈迦三尊像」の原画として知られる。
継承される山水画
国宝 風雨山水図 伝 馬遠 絹本墨画淡彩 南宋・13世紀
●明時代の絵画 明(1368~1644)
明時代には、大きく分けてふたつの重要な流派がある。宮廷画家を中心とする浙派と、元末の画風を継承した文人画家たちによる呉派である。明末では浙派、呉派のみならず、多彩な絵画の流れが生まれてくる。
重要文化財 竹林山水図 見心来復題 紙本墨画 明・14世紀
重要美術品 雪景山水図 趙左 絹本墨画淡彩 明・17世紀
重要文化財 秋景山水図 孝士達 絹本墨画淡彩 明・万暦46年(1618)
重要文化財 川至日升図 王建章 絹本墨画淡彩 明・17世紀
●清時代の絵画 清(1644~1912)
静嘉堂の清代絵画コレクションの特筆すべきことは、黄檗寺院を中心に活躍した陳賢、沈南蘋、江大来といった日本絵画史に多大な影響を与えた来舶画人の優品が所蔵されていることである。
老圃秋容図 沈南蘋 絹本着色 清・雍正9年(1731)
百花図巻(部分) 余崧 絹本着色 清・乾隆60年(1795)
| 固定リンク
コメント