静嘉堂蔵 東洋絵画の精華 ①珠玉の日本絵画コレクション
この展覧会は世田谷の静嘉堂美術館で4/14(土)~5/20(日)まで開催されています。
こちらも今週(明日) までですね。
静嘉堂文庫創設120周年・美術館開館20周年記念
受け継がれる東洋の至宝 Part1
東洋絵画の精華 名品でたどる美の軌跡
前期:珠玉の日本絵画コレクション
という、なが~いタイトルの展覧会です。
次回は、
東洋絵画の精華 名品でたどる美の軌跡
後期:至高の中国絵画コレクション
5月23日(土)~6月24日(日)
今回観てきた展覧会の充実度からして、こちらも観に行きたくなります。
この展覧会で話題になったのが(なっているのが)、「平治物語絵巻 信西巻」ですよね。
現在絵巻のかたちで残っている「平治物語」はボストン美術館の「三条殿夜討の巻」(トーハクで開催されている「ボストン美術館展(6月10日まで)で公開中)とトーハクの国宝展示室で27日まで公開中の「六波羅行幸巻」(東京国立博物館所蔵)だそうです。
私もこの機会に3点を観ておこうと、静嘉堂美術館に行ってきたしだいです。
「平治物語絵巻 信西巻は展示期間が3回に分かれていて、全て見るためには、当たり前ですが3回行かないと....という事になります。私が見たのは第四段のみです。
静嘉堂文庫美術館に行った目的は、たったこの作品一点見ることだったのですが、行ってみてびっくり、展示品の多くが国宝、重要文化財、重要美術品で、40点に満たない作品展示ですが、大満足の展覧会でした。
展覧会の構成は以下の通りです。
(受付で展示全作品掲載の小冊子を頂きました)
●絵巻―物語絵画の世界
三条河原において、光保が資経に信西の首を受け渡す。
信西の首を受け取った資経は、三条大路を引き回し、西獄へと向かう。
獄門の棟木に信西の首がかけられる。市井の人々が首を見物しに集まってくる。
平治物語絵巻「信西巻」(第四段) 一巻 紙本着色 鎌倉・13世紀
平治の乱(平治元年(1159))は、後白河上皇の近臣である信西(藤原道憲)に対し、藤原信頼、源義朝が起こしたクーデター。平治物語絵巻「信西巻」は、信西の最期をテーマにしたもの。詞書三段、絵四段から成る。信西と義朝に襲撃された信西は自害。首を獄門にかけられるまでが描かれている。
とても物語性に富んだ画面構成で、楽しめます。獄門の棟木に信西の首がかけられ、市井の人々が見上げている巻末の部分は、この物語を(歴史を)象徴的に表しています。
●祈りの美―仏画・垂迹画
このコーナーの充実度も素晴らしかったですよ。
8点の展示(新出作品以外はすべて重要文化財あるいは重要美術品です)
普賢菩薩像 一幅 絹本着色 鎌倉・13世紀
釈迦三尊像[新出作品」 一面(額装) 絹本着色 南北朝・14世紀
●静謐なる室町水墨画
伝 周文筆 六曲一双 紙本墨画淡彩 室町・15世紀
●華麗なる江戸絵画
1.京のにぎわいを描く
四条河原遊楽図屏風 紙本金地着色 江戸・17世紀
2.画壇の覇者 狩野派
波濤水禽図屏風(左隻) 狩野探幽 六曲一双 紙本着色 江戸・17世紀
3.江戸絵画の華 琳派
波図屏風 酒井抱一 六曲一双 紙本銀地墨画淡彩 江戸・19世紀
残念ながら展示替え後に行ったので見ることが出来ませんでした。
4.ふたつの美人図
円山応挙 江口君図 一幅 絹本着色 江戸・寛政6年(1794)
5.中国憧憬―文人画の世界
渡辺崋山 遊魚図 一幅 絹本着色 江戸・天保11年(1840)
西洋画を学んだ崋山、魚に眼光の白い点を入れています。
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