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2012.05.31

リーリーとシンシンに再会 201205 

この日の主目的は東京藝術大学美術館で開催中の「高橋由一展」鑑賞、そして出来れば、ボストン美術館展(3回目)、欲張ってパンダとの再会ということで。

まずは、トーハクにパスポートで入場、案の定、ボストン美術館展は入場待ち40分。.
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ということで....先に「高橋由一展」を観ようと東京藝術大学美術館に行きました。
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この展覧会の感想は後日投稿予定。
この言葉、最近使いすぎ?

続いて上野動物園へ.....そして、パンダと再会。
動物好きの私としては、園内をぐるぐる見て回って長々と閉園まで居座ってしまいました。
結局、トーハクには戻らずボストン美術館展は見ませんでした。
ボストン美術館展は、これから最終日(6月10日)まで入場待ち、大混雑覚悟で行かないと駄目みたいですよ。


リーリー(オス)

シンシン(メス)

「かわいー」という圧倒的な声に交じって「怠け者のおっさんみたいー」という声も聞こえてきましたよ。

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2012.05.30

鹿島茂コレクション2 バルビエ×ラブルール展 アール・デコ、色彩と線描のイレストレーション

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この展覧会は練馬区立美術館で4月8日~6月3日まで開催されています。

アール・デコ期を中心に活躍したフランス、ナント出身の二人の画家ジョルジュ・バルビエとジャン=エミール・ラブルールを鹿島茂のコレクションから紹介する展覧会です。

バルビエとラブルールという2人のイラストレーターに共通する「あるもの」が19世紀を突然終わらせ、20世紀を作りだしたということだ。
と鹿島氏は書いています。


展覧会の構成は以下の通りです。
<ジョルジュ・バルビエ>
はじめに年表のパネル展示です、珍しいですよね。
●挿絵本
●ファッション・プレート
●舞台の衣装と原画
●広告と定期刊行物
ポショワールで描かれた鮮やかな色彩、色面そして、そのフォルムはアール・デコそのもの、懐かしさを覚えるのは、その潮流は日本にも及び、多くの日本人作家にもその影響は顕著に見られ、親しんできたからなのでしょう。

説明書きを読みながら、その時代背景を思い浮かべて丹念に観ていくと、楽しいですし結構な時間をとられます。
ギリシャ趣味、ロシア・バレエ・モード、ロココ趣味、モダニズム、ジャポニズム、シノワズリ、インド等々から取材したモチーフを取り入れた作品も見受けられ、その面でも楽しめます。
興味のある方は会場でその空気を感じてください。

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ポスター《クロチルド・サカロフとアレクサンドル・サカロフ》 1921年 サントリーポスターコレクション

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「シェエラザード」『ヴァーツラフ・ニジンスキーのダンスを描いたジョルジュ・バルビエのデッサン』 1913年


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「輪投げ遊び。バカンの午後のワンピース』1913年5月
『ガゼット・デュ・ボン・トン―芸術、モード、および流行』 1912-25年

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ピエール・ルイス著『ビチリスの歌』より 1922年

<ジャン=エミール・ラブルール>
こちらのコーナーでも、入口に年表が掲示されています。そして、版画作品の紹介。
続いて、次のカテゴリーに分けての展示です。
●挿絵本
●定期刊行物と著作

ラブルールほど「モダン」を感じさせる版画家はいないということ、これに尽きる。 作られたその時から、いわば永遠にモダンな芸術作品というものも確実に存在しているのだ。
と鹿島氏は書いています。 私は、頷きながら観てきました。 なるほど、わかるような気がします。

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《アンドロメダ》 1935年

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J.ヴァルミー=ベス著「百貨店風景」より 1921年

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《香水》《スナップショット》1911年

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オスカー・ワイルド著『ドリアン・グレイの肖像』


おまけ
この日は、西武池袋線の中村橋駅で降りて→練馬美術館→中村橋駅→電車で石神井公園駅→石神井公園→ちひろ美術館→上井草駅→西武新宿というコース。
石神井公園駅から上井草駅の間は、勿論徒歩での移動です。
楽しめましたよ。


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石神井公園で


ドキュメンタリー映画公開記念展 ちひろ 27歳の旅立ち
後日、拙ブログに感想を投稿予定。
Tihiro


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2012.05.27

開館25周年記念特別展 柿右衛門展

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この展覧会は渋谷区松濤の戸栗美術館で4月28日~5月31日まで開催されています。

「色絵磁器」の技術で重要無形文化財保持者(人間国宝)指定の14代酒井田柿右衛の作品が20点ほど(山野の草花のデッサンも含む)展示されています。(第一展示室)また、戸栗美術館のコレクションの中心である伊万里焼の中から柿右衛門様式の色絵磁器を展示、さらに古文書などの展示解説で「柿右衛門」の歴史を辿り、江戸時代より現代まで連綿と受け継がれてきた伝統と革新の美を紹介しています。


第1展示室:酒井田柿右衛門家の系譜

「庭先の夕日に映える柿の実を眺め、その色を焼き物にとり入れたいと、赤絵作りに苦心する」
柿右衛門の原点ですね。
この展示室では、関連書籍なども展示し酒井田柿右衛門家の系譜を紹介しています。
11代、12代、13代そして当代14代の作品(山野の草花のデッサンも含めて)が展示されています。
当代は、山つつじがトレードマークのようで、山つつじ文の作品が多く展示されていました。
●古文書にみる江戸時代の陶工・柿右衛門
●近代の柿右衛門と濁手の復興
●14代の偉業
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濁手 桜文 花瓶 14代酒井田柿右衛門

「濁手」の製法は、昭和の時代になって12代・13代柿右衛門の尽力により復興されました。当代である14代はその技術を引き継ぐとともに、現代の生活に即したうつわの製作に取り組み、山野の草花のデッサンを通して現代の日本の美を追求するなど、新たな「柿右衛門」を確立しています
(HPからの引用です。)


第2展示室:柿右衛門様式 (17世紀後半の伊万里焼)
●江戸時代の柿右衛門様式
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色絵 花鳥文 伊万里(柿右衛門様式) 江戸時代(17世紀後半)
●人物・動物
●柿右衛門手の染付
●染付と白磁の向付・猪口


第3展示室:古伊万里のすべて
●初期伊万里
●染付の変遷
●色絵の変遷
●江戸後期の伊万里焼


おまけ

この日はチョットした用事があって参宮橋から明治神宮経由で、あちらこちらと回ってきました。
参宮橋→明治神宮→Bunkamuraミュージアム→戸栗美術館→渋谷ヒカリエ

Bunkamura Gallery 宇野亜喜良の全貌(5月27日まで)
Unoakira

Bunkamura ザ・ミュージアム レオナルド・ダ・ビンチ 美の理想(6月10日まで)
後ほど投稿予定です。
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渋谷ヒカリエ
私は、恵比寿に40年近く住んでいた関係もあって東急文化会館に思い出がいっぱいあります。
Hikarie、ざっと見てきましたが、オジサンにはどうなんだろう?
度々行くこちになると思いますのでこれからですね。
Cretive Space「8」
Hikarie Hall
TOKYU THEATRE Orb
には、これからも要注目ですね。

高い所に上ると写真を撮りたくなるのは私だけではないと思うのですか.....

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Hikarie Hall 8/ART GALLERY/ TOMIO KOYAMA GALLERY ダミアン・ハースト(5月28日まで)   
Koyama


Hikarie Hall  CUBE 1, 2, 3 内田真由美+タカ・イシイギャラリー
荒木経惟展「花ト恋人(こいじん) (5月27日まで)
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明治神宮の絵画館前芝生で寝転がって...これからの季節気持ちいいんですけど。

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2012.05.25

平治物語絵巻(六波羅行幸の巻)

平治物語絵巻(六波羅行幸の巻)は東京国立博物館総合文化展の国宝展示室(本館2階)で4月27日まで公開されています。
こちらも今週で修了ですよ。


平治物語絵巻「六波羅行幸の巻」はボストン美術館の「三条殿夜討」,静嘉堂文庫美術館の「信西」の巻などとともに大部のセットであったと思わています。
3巻とも、とても物語性に富んだ内容、色彩が見事な風景表現など観あきることがありません。
同時期に3巻纏めてみる機会など、もう訪れる事が無いと思うと幸運だったなと思わざるを得ません。

「六波羅行幸の巻」は源氏方に幽閉された二条天皇が内裏から女房の姿で脱出をはかり,清盛の六波羅邸に逸れるべく行幸する次第が全四段で描かれています。

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国宝 平治物語絵巻「六波羅行幸の巻」(巻頭部分) 紙本着色 鎌倉時代・13世紀

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国宝 平治物語絵巻「六波羅行幸の巻」(部分) 紙本着色 鎌倉時代・13世紀

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国宝 平治物語絵巻「六波羅行幸の巻」(巻末部分) 紙本着色 鎌倉時代・13世紀

おさらい

平治の乱
保元(ほうげん)の乱後、1159年(平治1)12月、京都に勃発した内乱。後白河上皇の近臣間の暗闘が源平武士団の対立に結びつき、藤原信頼・源義朝による上皇幽閉、藤原通憲(信西)殺害という事件に発展した。しかし、平清盛の計略によって上皇は脱出し、激しい合戦のすえ源氏方は敗北した。以後、平氏の政権が成立した。


静嘉堂文庫美術館の「信西」の巻
静嘉堂蔵 東洋絵画の精華 ①珠玉の日本絵画コレクション」で三回に分けて公開されました、私が観たのは最終回の第四段部です。(5月20日で終了しました)

「信西巻」は、信西の最期をテーマにしたもの。詞書三段、絵四段から成る。藤原信頼と源義朝に襲撃された信西は自害。首を獄門にかけられるまでが描かれています。

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三条河原において、光保が資経に信西の首を受け渡す。
信西の首を受け取った資経は、三条大路を引き回し、西獄へと向かう。

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獄門の棟木に信西の首がかけられる。市井の人々が首を見物しに集まってくる。

重要文化財 平治物語絵巻「信西巻」(第四段) 一巻 紙本着色 鎌倉・13世紀

ボストン美術館の「三条殿夜討」
トーハクで開催中の「ボストン美術館展」(6月10日まで)に展示されています。私は2度観ました、これから行かれる方は混雑覚悟で。

「三条殿夜討巻」は、平治の乱のきっかけである藤原信頼および源義朝による後白河上皇の拉致と御所三条殿の焼討を描いている。政敵である信西[しんぜい]の首を求め三条殿を襲う信頼・義朝軍と、逃げ惑い命を落とす人々の様子がドラマティックに描かれています。

 

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平治物語絵巻 三条殿夜討巻(部分) 鎌倉時代・13世紀後半

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平治物語絵巻 三条殿夜討巻(部分)巻頭 鎌倉時代・13世紀後半


おまけ
(トーハクのユリノキについては、拙ブログで以前にも同様の記事を投稿しています)

平治物語絵巻「六波羅行幸の巻」とボストン美術館の「三条殿夜討」を観にトーハクに行った当日、ユリノキに花が咲いていました、青空が広がっていましたが、強い風が吹いていました。

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2012.05.22

金環日蝕20120521

私の住んでいる地域のスポット天気予報が曇り時々雨、降水確率40%でしたので、「これはだめだ」と観念して、全く準備をしていませんでした。

でも、21日が近付くに従って気持ちがそわそわ....やっぱり多少なりとも準備をしておこうと、前の日に以前から目をつけていた、観測眼鏡が付録についている雑誌数冊を目当てに大小の本屋5店を、まわいりましたが、売り切れ。

ハンズに観測グッヅが並んでいたのを思いだして行ってみると、立て看板に、「日蝕観測用品は完売しました」と、あらためて騒ぎを実感した次第。

やっとのことで、ヨドバシカメラで売っていた観測眼鏡を購入。
この店でも、観測眼鏡を持った人がレジに行列でした。(私と同類)

さて当日の朝、案の定、空には一面の雲そして雨がぽつぽつ降ってきた。
矢張り駄目か~

でもでも、もしかしてもしかして、我が家から車で、とある公園の広い大きな駐車場へ移動。
車のフロントガラスに相変わらず、雨粒が、駄目か~

勿論カメラを持って。
ところが、減光フィルターが無くなっていることに気づく。
もう、昨日買った観測眼鏡越しに撮影するしかないと....


待つことしばし、いよいよ日蝕開始時間が近付くと雲に切れ目が!!

この雲がかえってよかった、雲が減光フィルターの代りをしてくれました。

イチデジ入門機に望遠ズームを装着しての撮影、さらに雲間だけでの撮影ですので、この程度の写真ですが、撮れただけで満足でした。

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観測眼鏡越しの画像です、ピント合わせが大変でした。

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幸運だったと言って良いのでしょう、金環日蝕を見ることができました、撮影もできたし。

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こちらも、観測眼鏡越しの画像、薄雲がかかってたのかな?

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2012.05.21

三社祭2012

日曜日の夕方5時頃、浅草到着。
2~3の町内で、まだ神輿が練り歩いていました。
すごい人出でした。

浅草寺境内に行ってみると、宮入神輿を待って場所取りしている方が既にいました。
3時間待ちですね、私にはできません。
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という事で、ぶらぶら散歩。
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そして、いよいよ宮入りです。


仲見世を進みます。

ここまでです、人混みで前に進めず、後について行って、後ろばかり眺めていても、つまらないので。

何年かぶりで、行ってきましたが、流石に三社祭はすごい。

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2012.05.19

静嘉堂蔵 東洋絵画の精華 ①珠玉の日本絵画コレクション

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この展覧会は世田谷の静嘉堂美術館で4/14(土)~5/20(日)まで開催されています。
こちらも今週(明日) までですね。


静嘉堂文庫創設120周年・美術館開館20周年記念
受け継がれる東洋の至宝 Part1
東洋絵画の精華 名品でたどる美の軌跡
前期:珠玉の日本絵画コレクション 

という、なが~いタイトルの展覧会です。

次回は、
東洋絵画の精華 名品でたどる美の軌跡
後期:至高の中国絵画コレクション
5月23日(土)~6月24日(日)

今回観てきた展覧会の充実度からして、こちらも観に行きたくなります。


この展覧会で話題になったのが(なっているのが)、「平治物語絵巻 信西巻」ですよね。
現在絵巻のかたちで残っている「平治物語」はボストン美術館の「三条殿夜討の巻」(トーハクで開催されている「ボストン美術館展(6月10日まで)で公開中)とトーハクの国宝展示室で27日まで公開中の「六波羅行幸巻」(東京国立博物館所蔵)だそうです。
私もこの機会に3点を観ておこうと、静嘉堂美術館に行ってきたしだいです。
「平治物語絵巻 信西巻は展示期間が3回に分かれていて、全て見るためには、当たり前ですが3回行かないと....という事になります。私が見たのは第四段のみです。
静嘉堂文庫美術館に行った目的は、たったこの作品一点見ることだったのですが、行ってみてびっくり、展示品の多くが国宝、重要文化財、重要美術品で、40点に満たない作品展示ですが、大満足の展覧会でした。

展覧会の構成は以下の通りです。
(受付で展示全作品掲載の小冊子を頂きました)
●絵巻―物語絵画の世界
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三条河原において、光保が資経に信西の首を受け渡す。
信西の首を受け取った資経は、三条大路を引き回し、西獄へと向かう。

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獄門の棟木に信西の首がかけられる。市井の人々が首を見物しに集まってくる。

平治物語絵巻「信西巻」(第四段) 一巻 紙本着色 鎌倉・13世紀

平治の乱(平治元年(1159))は、後白河上皇の近臣である信西(藤原道憲)に対し、藤原信頼、源義朝が起こしたクーデター。平治物語絵巻「信西巻」は、信西の最期をテーマにしたもの。詞書三段、絵四段から成る。信西と義朝に襲撃された信西は自害。首を獄門にかけられるまでが描かれている。

とても物語性に富んだ画面構成で、楽しめます。獄門の棟木に信西の首がかけられ、市井の人々が見上げている巻末の部分は、この物語を(歴史を)象徴的に表しています。

●祈りの美―仏画・垂迹画
このコーナーの充実度も素晴らしかったですよ。
8点の展示(新出作品以外はすべて重要文化財あるいは重要美術品です)
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普賢菩薩像 一幅 絹本着色 鎌倉・13世紀

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釈迦三尊像[新出作品」 一面(額装) 絹本着色 南北朝・14世紀


●静謐なる室町水墨画
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伝 周文筆 六曲一双 紙本墨画淡彩 室町・15世紀


●華麗なる江戸絵画
1.京のにぎわいを描く
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四条河原遊楽図屏風 紙本金地着色 江戸・17世紀

2.画壇の覇者 狩野派
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波濤水禽図屏風(左隻) 狩野探幽 六曲一双 紙本着色 江戸・17世紀

3.江戸絵画の華 琳派
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波図屏風 酒井抱一 六曲一双 紙本銀地墨画淡彩 江戸・19世紀

残念ながら展示替え後に行ったので見ることが出来ませんでした。

4.ふたつの美人図
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円山応挙 江口君図 一幅 絹本着色 江戸・寛政6年(1794)

5.中国憧憬―文人画の世界
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渡辺崋山 遊魚図 一幅 絹本着色 江戸・天保11年(1840)

西洋画を学んだ崋山、魚に眼光の白い点を入れています。

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2012.05.17

KORIN展 国宝「燕子花図」とメトロポリタン美術館所蔵「八橋図」

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この展覧会は南青山の根津美術館で4月21日~5月20日まで開催されています。
今週で終了です。
私が行った日は、チケット購入の列に5分程度並んでから入場という状態で、展覧会場に入ると「燕子花図」と「八橋図」の前では大勢の方が鑑賞していました。(午後三時頃です)
大きな作品ですから、混雑は、あまり気になりませんでした。
まあ、ゆっくり観たいという事もあって、とりあえず庭園散歩で時間つぶし。
(18時まで開館時間を延長しています)
少々くたびれてはいましたが燕子花が咲いていました。

震災で、一年間延期して開催された(開催されている)展覧会です。
根津美術館の国宝「燕子花図」とメトロポリタン美術館所蔵「八橋図」が、およそ100年ぶりに並べて展示されていて、その場で比較鑑賞できる、またとない機会になっています。併せて、光琳最初期の作品から、酒井抱一編『光琳百図』所載作品まで、光琳画の諸相を観覧できます。

展覧会の構成は以下の通りです。

●初期の画業
尾形光琳の初期作品が展示されています。(展示替えも含め6点の展示)

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十二ヶ月歌意図屏風 尾形光琳筆 鷹司兼煕ほか賛  6 曲1 双 紙本着色
江戸時代 17世紀 個人蔵

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伊勢物語八橋図 尾形光琳筆 1 幅 絹本着色
江戸時代 18世紀 東京国立博物館蔵

●「燕子花図屏風」と「八橋図屏風」
両屏風の間を行ったり来たり、右横から左横から正面から鑑賞、「八橋図屏風」の橋、そして両屏風に描かれた燕子花の位置関係、燕子花そのものの描法等々、いろいろ自分なりの発見があって楽しかったですよ。
「燕子花図屏風」に比べると「八橋図屏風」の金地は淡い感じ、燕子花もスマートになっている。「燕子花図屏風」はより金地の濃淡を意識的に使い分けている?「八橋図屏風」は「燕子花図屏風」の、おおよそ10年後に書かれた作品だそうです。私の印象は「八橋図屏風」は「燕子花図屏風」の十歳下のチョット軽やかな妹。


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国宝 燕子花図屏風 尾形光琳筆
江戸時代 18世紀 根津美術館蔵


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八橋図屏風 尾形光琳筆
江戸時代 18世紀 メトロポリタン美術館蔵

●草花図の展開
夏草図屏風他、展示替えを含めて5点の展示です。

●光琳百図の中の光琳画
光琳百図は尾形光琳の顕彰とその画風の復興のために、酒井抱一が刊行した作品集です。
酒井抱一の作品を含めて、14点程度の展示です。(展示替えあり)

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白楽天図屏風 尾形光琳筆 6 曲1 双 紙本着色
江戸時代 18世紀 根津美術館蔵


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青楓朱楓図屏風 酒井抱一筆 6 曲1 双 紙本金地着色
江戸時代 文政元年(1818) 個人蔵


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2012.05.16

鎌倉散歩 報国寺 1205

鎌倉、江の島辺りは、今日は何処へ行くのにも中途半端な...という事になると、ぶらりと1~2時間程度歩きに、一人で出かけるというパターンが多いのですが、今回は、久しぶりに会う友人と待ち合わせて、世間話をしながら歩いてきました。
楽しい一日でした。

この日は、良い天気でしたので、鎌倉駅から鶴岡八幡宮経由で報国寺まで歩きました。

鶴岡八幡宮の御神木の今です。
写っていませんが、すぐ横に切断して植え替えられた木があります。
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過去に十数回訪れている報国寺ですが、今回は庭の苔に魅せられてしまいました。
「こんなに見事だったっけ」と思わず!!
という割には、写真は撮っていなかったことに、後になって気づいて後悔しきり。
拙ブログに何度か同じような写真を投稿していて恐縮ですが、良ければ以下、お付き合いください。


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報国寺とは

宗派 臨済宗建長寺派
山号寺号 功臣山報国寺
建立 建武元年(1334)
開山 天岸慧広(仏乗禅師)
開基 足利家時

足利、上杉両氏の菩提寺として栄えました。
開山は五山文学を代表する天岸慧広(仏乗禅師)です。
仏乗禅師は、中国より招聘された円覚寺の開山・無学祖元に師事し、のちに中国に渡って修業した高僧です。
開山自筆と伝えられる『東帰集』や自ら使用した「天岸」、「慧広」の木印は国の重要文化財で、鎌倉国宝館に保存されています。
孟宗竹の竹林が有名で竹の寺とも言われています。

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2012.05.15

毛利家の至宝 大名文化の清粋

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この展覧会は東京ミッドタウンのサントリー美術館で4月14日~5月27日まで開催されています。

サントリー美術館のあるミッドタウン⇒旧防衛庁跡地⇒江戸時代当時、長州藩毛利家の下屋敷があった土地、という事で、最終コーナーでは毛利家下屋敷古地図との古今比較展示などもありました。
山口県防府市にある財団法人防府毛利報公会(毛利博物館)の特別協力のもと、毛利家ゆかりの文書類、肖像画、甲冑、武具、調度品、能装束、茶道具を中心に絵画・工芸品も加えて展示されています。(展示替えがあります)

展示構成は以下の通りです。
(画像はチラシからです)

1.戦国武将の雄 毛利元就から輝元まで
この章では由緒ある毛利家の治世のあとをたどり、毛利元就や毛利輝元などの甲冑武具や肖像画、毛利家文書を展示しています。


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重要文化財 毛利元就画像 桃山時代 毛利博物館蔵


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重要文化財 毛利元就自筆書状(三子教訓状) 「部分」 弘治3年(1557) 毛利博物館蔵

2.「山水長巻」の世界 雪舟と水墨画
まあ、この展覧会を訪れる目的はこの作品に、と思いきや意外と空いていてびっくりでした(私が行った時は、ですので...)何度も行ったり来たり、ゆっくり見られました。
雪舟等楊の代表作であり、日本絵画史上の傑作といわれている作品。
保存状態がとても良く、水辺の青、秋の紅葉の赤など美しいです。

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国宝 四季山水図(山水長巻)[部分] 雪舟等楊筆 文明18年(1486) 毛利博物館蔵

この画巻は文明18年(1486年)雪舟67歳の年に制作されました。
16メートルにわたる画面に春夏秋冬の四季の移り変わりとともに、人間社会のさまざまな姿が描き出されています、岩山を行く高士、そして梅と松の春山、穏やかな海と漁民、穏やかな夏の海に浮かぶ帆船、秋祭りの村の賑わい、無人の、深々とした雪山と里村。美しく流れる景色と人々の情景がとても素晴らしい作品です。これは実物を見ないと実感できませんよ。

3.受け継がれた美意識 毛利家の典籍と絵画
この章では毛利家に伝わる平安時代から江戸時代の典籍と絵画を通して、大名文化の精粋を紹介しています。


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国宝 古今和歌集 巻八(高野切)[部分]  平安時代 毛利博物館蔵

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江戸麻布邸遠望図 谷文晁筆 江戸時代 毛利博物館蔵 

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2012.05.11

草間彌生 永遠の永遠の永遠

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この展覧会は埼玉県立近代美術館で4月14日~5月20日まで開催されています。

私にとっての(私の世代にとっての?)草間彌生って、ラディカルなパフォーマンスを繰り返し行っていた、あの前衛芸術家です。
今でも「前衛芸術家の草間彌生です」と自己紹介していますよね。
最近の草間彌生は、作品を含めた全体像として、愛しい、無垢な、というイメージです。
でも、80歳を超えてまだまだ精力的な創作活動......これからもどんな作品が生まれてくるのか?楽しみです。
自身をピカソもウォホールも超えた天才なんだと言っちゃう草間彌生は好きですねぇー。
私が鈍感になってしまったのかもしれませんが、最近強烈な個性を感じさせる人物って少なくなりましたからね。


この展覧会は、2004年~2007年にかけて制作された絵画シリーズ「愛はとこしえに」と2009年にはじまり、今でも続いている「わが永遠の魂」というシリーズがメイン展示です。そこに本展に向けて制作した新作ポートレート3点と立体作品(一定条件のもと写真撮影可)、ミクストメディア(インスタレーション)作品があります。

展覧会場のスタートは、「心が傷んだときの自画像」という絵です。
導入部として、とても良い絵です。
展示構成としては、「わが永遠に魂」シリーズの流れの中に「愛はとこしえ」他の作品を配置するという感じでした。

展覧会の構成は以下の通りです。
(画像はチラシから、または、指定の撮影可能ポイントで撮影したものです)

●『わが永遠の魂』
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花園にうずめられた心 2009年 アクリル・カンヴァス

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月の夜の河 2010年 アクリル・カンヴァス


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果てしない人間にの一生 2010年 アクリル・カンヴァス


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愛のものがたり 2010年 アクリル・カンヴァス


●『愛はとこしえ』
カンヴァスにマーカーペンで描かれた原画を、シルクスクリーン技法で転写した版画バージョン。
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青春の日々[YOZMTO] 2007年 シルクスクリーン・カンヴァス

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愛はとこしえ[TAOW] 2004年 シルクスクリーン・カンヴァス

●『新作ポートレート』
本展に向けて制作した最新作3点(自画像)の展示です。

●『幸福の彫刻たち』

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大いなる偉大な南瓜 2011年 FRP ウレタン塗装


魂の灯
この展示には行列が出来ます。
タイマーを持った係の方が扉をあけて一人づづ中に入れてくれます。制限時間がくると「トントン」と外からノックして、扉をあけてくれます。(中にいる時間は30秒程度かな?)
撮影はできませんよ。(これはインターネットミュージアムの取材記事内にあった動画です。)

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チューリップに愛をこめて、永遠に祈る 2011年 FRP ウレタン塗装


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新たなる空間への道標

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明日咲く花 2011年 FRP ウレタン塗装


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ヤヨイちゃん


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2012.05.09

地球の上に生きる2012 DAYS JAPAN フォトジャーナリズム写真展

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この写真展は新宿のコニカミノルタプラザ ギャラリーB Cで5月4日~5月21日まで開催されています。

2005年からこの会場で毎年、この時期に開催されている写真展で、毎回拝見しています。
雑誌は見続けているのですが、「まとめ」として必ず見に行くことにしています。
今年は矢張り大震災に取材した作品が何点か受賞しています。
以前、拙ブログでも紹介した写真も展示されていました。
新宿に行く機会のある方は是非、会場に行ってみてください。
フォトジャーナリズムの「ちから」を実感できると思います。
本誌が雑誌コーナーに置いてある図書館も多いと思いますので、こちらでも是非。

以下の展示構成です。
放映時間約5分の審査の様子を写したビデオも見ることが出来ます。

●第8回 DAYS国際フォトジャーナルリズム対象1位~3位
DAYS特別賞・審査員特別賞・パブリック・プライズ(約60点)

各受賞者の作品が数点ずつ展示されています。

1位 東日本大震災 混沌と静寂 林典子(日本)
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2位 リビア革命 レオ・オシュリック(フランス)
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モンゴルの環境避難民
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3位 ガーナ 若者を蝕む先進国の廃棄物 カイ・レッフェルバイン(ドイツ)
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東日本大震災 まなざしのさきに 大久保忠司(日本)
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イラク戦争 本当の犠牲者 アレックス・マージ(イタリア)
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DAYS特別賞
襲いかかる津波  岩手日報社(日本)
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審査員特別賞

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●「新・人間の戦場」(約15点)

●アニマルワールド(約10点)
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画像はチラシとDAYS JAPAN5月号からです。

 

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2012.05.07

開館60周年記念 「あなたに見せたい絵があります」

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この展覧会は京橋のブリジストン美術館で3月31日~6月24日まで開催されています。

開館60年記念展第二弾ですね。
ブリジストン美術館と、石橋美術館が所蔵する絵画の代表作を100点に絞って展示されています。
もう、数え切れない程通っている美術館ですが、前回の「パリへ渡った石橋コレクション 1962年、春」に引き続きブリジストン美術館、石橋財団石橋美術館の蒐集コンセプト、質の高さが再確認出来て、楽しい展覧会です。
新収蔵作品2点の展示もありました。
この美術館は企画展も見逃せませんが、常設展示作品のみでも十分楽しめる美術館ですよね。
数週間前に、銀座で開催されている「フェルメール光の王国展」を観終わって、とぼとぼ京橋まで歩いて観に行きました。

以下に、展覧会の構成を記します。

1章 自画像
マネは生涯に2点しか自画像を残しませんでしたが、そのうちの1点をブリヂストン美術館が所蔵しています。
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エドゥアール・マネ《 自画像》 1878-79年

2章 肖像画:
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ピエール=オーギュスト・ルノワール《少女》 1887年

3章 ヌード:
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エドガー・ドガ《浴後》 1900年頃

4章 モデル:
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黒田清輝《ブレハの少女》 1891年

5章 レジャー:
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パブロ・ピカソ《腕を組んですわるサルタンバンク》 1923年

6章 物語
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ジョルジュ・ルオー《郊外のキリスト》1920年 油彩・紙

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青木繁《海の幸》1904年 石橋財団石橋美術館、重要文化財

7章 山
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雪舟《四季山水図(春幅)》室町時代(15世紀)石橋財団石橋美術館

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ポール・セザンヌ《サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール》 1904-06年頃

8章 川
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モーリス・ド・ヴラマンク《運河船》 1905-06年

9章 海
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クロード・モネ《黄昏、ヴェネツィア》 1908年頃

10章 静物
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安井曾太郎《薔薇》 1932年

11章 現代美術
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ジャン・フォートリエ《旋回する線》 1963年


新収蔵作品

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ギュスターヴ・カイユボット《ピアノを弾く若い男》 1876年 油彩・カンヴァス

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岡鹿之助《セーヌ河畔》 1927年 油彩・カンヴァス

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2012.05.04

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2012 「熱狂の日音楽祭」~サクル・リュス~

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有楽町の国際フォーラム周辺を中心に5月5日まで開催されています。


今年は、ロシアがテーマです、題してサクル・リュス(ロシアの祭典)です。
ストラビンスキーの「春の祭典(ル・サクル・デュ・プランタン)」に由来しています。

この日私は、カペラ・サンクトペテルブルグの合唱と読売交響楽団(下野竜也指揮)の春の祭典を聴いてきました。楽しかったですよ。


カペラ・サンクトペテルブルグ(合唱)
歌詞(翻訳)も配られました。
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アンコール曲は、
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読売交響楽団(下野竜也指揮)ストラビンスキー「春の祭典」
悪天候の為でしょうか、空席が目立ちましたが、かえって落ち着いた雰囲気の中で良い演奏が聴けました。
大会場のせいか、少々大人しめの春の祭典でした。
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第1部 大地の礼賛
1.序奏
2.春のきざし(乙女達の踊り)
3.誘拐
4.春の輪舞
5.敵の部族の遊戯
6.長老の行進
7.長老の大地への口づけ
8.大地の踊り
第2部 生贄の儀式
1.序奏
2.乙女の神秘的な踊り
3.選ばれし生贄への賛美
4.祖先の召還
5.祖先の儀式
6.生贄の踊り(選ばれし生贄の乙女)

初演で物議をかもし、劇場、バレー団を巻き込んだ、諸々の困難が起きますが、オーケストラに莫大な人件費がかかる『春の祭典』の再演が可能だったのは、ココ・シャネルから30万フランもの援助を受けたおかげであったとされます。
以前、拙ブログでも紹介しましたが『シャネル&ストラヴィンスキー』という映画もありました。
(お薦めとは言えない映画ですが....)
その映画での初演部分です。(Yuo tubeから)


有料コンサートを聴いた後は食事に出たり、美術館にでも....と思いましたが、この日は大雨で気が進まず、ほぼ夕方まで東京フォーラムで過ごしました。
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展示ホールキオスクコンサート(有料チケットの提示要)では「ナマオケサロンby曽我大輔」が行われていて、クイズでプレゼントがあったりで盛り上がっていました、楽しい公演でした。
(演奏中は、シャッター音をさせての撮影は禁止ですよ、勿論フラッシュも駄目です)
でも、携帯のシャッター音って消せないですよね?
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地上広場キオスクコンサート(無料)、昼間は大雨の為、聴きには行きませんでした(実施されたのかは分かりません)
夕方小雨になってからチラッと覗いてみました。
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チケットは相変わらず殆んど前売りで売り切れ状態ですが、大ホールのチケットは結構当日でも購入できます。
ただし購入するには列に並ばなければなりませんが。
他の会場でも無料コンサートが盛りだくさんですので、散歩がてら見て(聴いて)周るのも楽しいと思いますよ。

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2012.05.02

大エルミタージュ美術館展 世紀の顔・西欧絵画の400年

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この展覧会は4月25日~7月16日まで乃木坂の国立新美術館で開催されています。
こういう展覧会は早めに、が鉄則ですから、開催早々に行ってきました。
さすがに、セザンヌ展とエルミタージュ展が開催されているとあって、新美術館の人出は多かったです。

思っていた通りの充実した内容で満足でした。

この展覧会の展示はルネサンス→マニエリスム→バロック→ロココ→新古典派→ロマン派→リアリズム......と美術史の基準的見方というよりは、これを世紀で替えている。エルミタージュ美術館の得意分野を考慮しつつ、例えば16世紀はイタリアのベネツイア派、17世紀はオランダとフランドル、18世紀はフランスとイギリスが中心というように、それぞれの世紀の中で国ないし、地域に限定している。

以下に展示構成を記します。


第1章 16世紀 ルネサンス:人間の世紀
盛期ルネサンスの精華であるヴェネツィア派の黄金時代を先導したティツィアーノほか、ミラノやクレモナなど北イタリアの諸都市で活動した画家たちの作品16点の展示です。ルネサンスからバロックへ向かう時代におけるイタリア・ルネサンスの多様性に触れることができます。
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ティツィアーノ・ヴェチェリオ 《祝福するキリスト》 1570年頃 

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ベルナルディーノ・ルイーニ《聖カタリナ》 1527‐31年 

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バルトロメオ・スケドーニ 《風景の中のクピド》 16世紀末-17世紀初め 

第2章 17世紀 バロック:黄金の世紀
17世紀フランドル美術を代表する画家ルーベンス、ヴァン・ダイクのほか、オランダ美術の巨匠レンブラントやライスダールらによる22点の作品が展示されています。
空前の経済的繁栄を謳歌した17世紀ネーデルラントは、美術においても「黄金時代」を迎えます。絵画を愛好する市民たちの家を飾る小ぶりの風俗画や風景画が制作された北部のオランダ派と、カトリック教会や国家のための華やかで大規模な作品を制作した南部のフランドル派に分かれ、美術史上に残る多くの傑作が生まれました。


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レンブラント・ファン・レイン 《老婦人の肖像》 1654年


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アンソニー・ヴァン・ダイク《エリザベスとフィレデルフィア・ウォートン姉妹の肖像》 1640年

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ペーテル・パウル・ルーベンス《ローマの慈愛(キモンとペテロ)》 1612年頃


第3章 18世紀 ロココと新古典派:革命の世紀
イギリス産業革命やアメリカ独立戦争、そしてフランス大革命がおこり、市民革命と近代化の波が怒涛のように押しよせた、そんな時代背景にの中、王侯貴族の雅な生活を彩る最後の輝きであったロココから新古典派にいたる様式の変遷を、20点の作品を通して紹介しています。
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ユベール・ロベール<古代ローマの公衆浴場跡》 1798年

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ライト・オブ・ダービー(本名 ジョセフ・ライト)《外から見た加治屋の光景》 1773年

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ジョシュア・レノルズ《ウェヌスの帯を解くクビト》 1788年


第4章 19世紀 ロマン派からポスト印象派まで:進化する世紀
市民社会が形成され科学技術が目覚ましく進歩した19世紀。芸術の都パリでは、画家たちが新たな表現を模索し、さまざまな絵画様式がめまぐるしく展開されました。

ドラクロアに代表されるロマン派、写実主義や、野外で自然を観察しながら描いたコローらバルビゾン派、その延長線上にある印象派、さらに、そうした合理主義への反動として個人の内面を表現する象徴派が現れ、その流れを受け継いだナビ派、一方で、印象派をより科学的な色彩理論によって展開した新印象派も登場しました。
ロマン派から新印象派、そしてセザンヌまで、19点の展示です。

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ウジェーヌ・ドラクロワ 《馬に鞍をおくアラブ人》 1855年

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ジェイムズ・ティソ《廃墟(内なる声)》 1885年

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アンリ・ファンタン・ラトゥール《水の要請ナイアス》 1896年頃


第5章 20世紀 マティスとその周辺:アヴァンギャルドの世紀
フォービズム、キュビズムへの展開から第二次世界大戦前までに描かれた絵画12点の展示です。
モスクワの二人のコレクター、セルガイ・シチューキンとイワン・モロゾフの収集品がエルミタージュ美術館におけるこの時代に制作された作品の中核をなしています。

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アンリ・マティス《赤い部屋(赤いハーモニー)》 1908年

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パブロ・ピカソ《マンドリンを弾く女》 1909年


以上、本展のチラシ、図録、出品リストから、画像、文章を引用しています。

エルミタージュ美術館に行ってきた知人から頂いた、お土産。(数年前のこと)
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