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2012.01.10

萬福寺開創350周年記念 隠元禅師と黄檗文化の魅力

Oubaku

日本橋高島屋8回ホールで 2011年12月27日~2012年1月16日(月)まで開催されています。

うるわしの韋駄天さま見参!
伊藤若冲を魅了した
エキゾチック

チラシのコピーです。


展覧会解説を引用させていただきます。

京都府宇治市にある黄檗宗大本山萬福寺は、後水尾法皇や江戸幕府の支援をうけ、寛文元年(1661)に創建されました。開祖は中国明朝末、臨済宗の禅匠・隠元隆琦禅師(1592~1673)です。
隠元禅師は、度重なる日本からの要望にこたえ、63歳のときに来日。禅宗の規律や教えをひろめ、日本仏教界に大きな影響を与えました。さらに、現在の原稿用紙のスタイルや、印刷に使われている書体・明朝体などを日本に伝えるとともに、隠元豆や西瓜、蓮根、普茶料理、煎茶など多くの技術や文化をもたらしました。江戸時代、鎖国をしていた日本では、萬福寺は海外・中国への扉であり、流行の先端地とも言えました。本展は、萬福寺開創350周年を記念して開催するもので、中国情緒あふれる萬福寺の寺宝を中心に、黄檗文化の影響のもと花開いた日本絵画など、その魅力を存分に紹介いたします。

展覧会の構成は以下の通りです。
第1章 隠元禅師来る
隠元禅師の肖像画肖像画や書跡、ゆかりの事物が展示されています。

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隠元禅師蔵 江戸時代 京都天真院蔵

第2章 萬福寺の開創
萬福寺の開創時につくられた仏像をはじめ寺宝の火数々が展示されています。
心地よい梵唄が流される空間に正面に韋駄天立像、華光菩薩黄倚像、左右に十八羅漢のうち三体づつが展示されています。この場所がとても良かった。像の様式に、黄檗文化の特徴を実感できます。
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韋駄天立像 中国・清時代 萬福寺

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蘇頻陀尊者(18羅漢のうち) 江戸時代 萬福寺

ちなみに梵唄(ぼんばい)とは、

朝課と晩課は大太鼓、大鐘、雲版、木魚など多数の鳴り物を打ち鳴らしながらの読経で、中国南部の発音とともに中国仏教の性格を色濃く残した黄檗宗の賑やかさとおおらかさが伝わってくる。


第3章 黄檗文化
黄檗文化の影響を受けた伊藤若冲らの作品が展示されています。 
伊藤若冲の作品9点の他、7歳だった池大雅の才能を見出したとされる12代住職杲堂元昶筆自賛梅蘭図なども展示されています。
若冲ら上方の画家に影響を与えたとされる鶴亭の作品もあります。
狩野探幽筆隠元禅師賛釈迦三尊像も良かったですよ。

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梅図 伊藤若冲筆 江戸時代 京都天真院蔵


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隠元豆・玉蜀黍図 伊藤若冲筆 江戸時代 和歌山県・草堂寺蔵


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