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2011.12.26

殿様も犬も旅した 広重 東海道五十三次 保永堂版・隷書版を中心に

この展覧会は東京ミッドタウンのサントリー美術館で12月17日から2012年1月15日まで開催されています。

版画の展覧会に行く時は、特に混雑具合が気になります。
解かって頂けますよね。
私が行った日は、平日の午後、空いてましたよ。
それでも、入り口付近は列が出来ていました。

日本橋を出発し、品川、川崎・・・・・・大津、京都まで53の宿駅を辿る55枚の錦絵。
夫々の作品に描かれた宿駅までの、出発点日本橋からの距離表示がありました。
この辺りも旅行気分を駆り立てて、楽しいですよね。
保永堂版の作品は、ほとんどが那珂川町馬頭広重美術館からの出展。
隷書版はサントリー美術館からです。
隷書版の意味は、画中の題が隷書で書かれているためです。
「隷書東海道」と呼ばれています。

保永堂版と隷書版が並べられ、その作品の解説を読みながらの鑑賞です。
私はこのような形で比較して鑑賞したのは初めての体験で楽しかったですよ。
特にお気に入りの作品は夫々の方が既にお持ちでしょうが、その中に新しい作品が加わるかもしれませんよ。
保永堂版は、刊行当初の様子を伝える<初摺(しょずり)>や、一部の図様が改変された<変わり図>、55枚完結後に画帖として再発行された際の<絵袋>なども併せて展示しています。


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東海道五十三次之内 箱根 (保永堂版)那珂川町馬頭広重美術館蔵

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東海道五十三次之内 原 (保永堂版)那珂川町馬頭広重美術館蔵


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東海道五十三次之内 丸子 (保永堂版)中外産業株式会社蔵

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東海道一 五十三次 日本橋 (隷書版) サントリー美術館

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東海道十四 五十三次 原 (隷書版) サントリー美術館蔵


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東海道廿一 五十三次 鞠子 (隷書版) サントリー美術館蔵


広重は、円山四条派の写生描写の影響を受けたという研究結果があるという事で、円山応挙の作品と広重の肉筆画が展示されていました。
Photo
<青楓瀑布図> 円山応挙

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<王子音無川・東都王子不動之瀧・王子滝之川> 歌川広重


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