ザ・ベスト・オブ山種コレクション
この展覧会は恵比寿(広尾)の山種美術館で前期が11月12日〜12月25日まで、後期が1月3日〜2月5日まで開催されています。
教科書で、切手で見た名画、一挙公開!
チラシのコピーです。
日本初の日本画専門の美術館として誕生開館して45周年の記念展です。
約1800点の収蔵品から80点を選び、前・後期に分けての展示です。
図録に関係者が選んだベスト10が載っていました。
受付横のテーブルには投票箱も用意されていて、掲示板には投票された用紙も掲示されていました。
この美術館へは何度も通って、今回展示されている作品は一度ならずとも拝見しています。
ということで、私の好きな作品を5点選んでみました。
あなたはどの作品を選びますか?
前・後期で全ての作品が展示替えされます。
次の作品の中には展示されない作品もあるかも知れません(越路十景?)美術館HPで御確認下さい。
砧
上村松園 昭和13年作品
凛とした立ち姿は松園の作風をよく表していますよね。
世阿弥作「砧」に取材した作品。
九州筑前の何某の妻は、訴訟のために京に上った夫の帰りを待ちわび「漢の蘇武の妻が秋の夜空に、遠く北国で囚われの身になっている夫を恋慕い、高楼に上り砧を打ったところ、その音が万里離れた夫の許に届いた」という古事にならって、思いのほどを託して砧を打った。
炎舞
速水御舟 大正14年作品
山種の、そして御舟の代表作ともいえる作品かもしれません。「もう一度描けといわれても二度と描けない」と御舟本人も仰っていたようです。
作品の制作にあたっては、大正14年の7月から9月にかけて約3ヶ月間家族と共に滞在した軽井沢での取材をもとにしている。毎晩、焚火をたき、そこに群がる蛾を写生したり、採集した蛾を室内で写生したという。
斑猫
竹内栖鳳 大正13年作
こちらを見つめるる宝石を思わせる色合の眼、一度見たら忘れられない魅力ですよね
モデルとなった猫は栖鳳が沼津に滞在していた時、偶然見つけた近所の八百屋のおかみさんの愛猫であった。その姿に中国南床時代の徽宗皇帝の描いた猫を想起し、絵心をかき立てられたため、交渉して譲り受けて京都に連れ帰り、日夜、画室に自由に遊ばせながら丹念に観察して作品に仕上げたものであった。
年暮る
東山魁夷 昭和43年作品
暮れゆく、しんしんとした夕景に感情移入どっぷりですよね。
本作品は、定宿にしていた河原町御池のホテルの屋上から京の町を俯瞰し、屋根に雪が降り積もる様子を描いている。手前は鴨川である。
親不知夜雨
越路十景
横山操 昭和43年作品
叶う事はないかもしれませんが、是非全点一度に観たい作品。
実景の空気が感じられて、その景色がが目に浮かぶようです。
「瀟湘八景」のモチィーフを基にした作品である。
作者の出身地である新潟周辺(8点が新潟、富山と福井の風景画1点ずつ)の実景に取材したもの。佐渡秋月、蒲原落雁、間瀬夕照、弥彦晴嵐、出雲崎晩鐘、上越暮雪、能生帰帆、親不知夜雨までの8点は瀟湘八景に倣い、立山黎明、越前雨晴の2点は作者の独想によるもの。
以上、過去の図録等から引用しています。
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