藤島武二・岡田三郎助展~女性美の競演~
横浜そご美術館で9月4日まで開催。
前期(8月16日まで)と後期(8月17日から9月4日まで)で多少の展示替えがあるようです。
会場内に掲示がありました。
この展覧会の解説です(HPから引用)
日本の近代洋画の基礎を築いた藤島武二(1867-1943)と岡田三郎助(1869-1939)。
鹿児島県に生まれた藤島と、その2年後に佐賀県に生まれた岡田は、それぞれ曾山幸彦の画塾で洋画を学び、時期を異にしてヨーロッパへ留学したのち、東京美術学校の教授として活躍。1912年には本郷洋画研究所を設立し後進の指導に努めるなど、明治末から昭和戦前期にかけて、同世代の洋画家としてともに切磋琢磨し、日本洋画の発展に大きく貢献しました。
両者とも卓越した技法と優れた色彩感覚により、人物画、風景画などで多くの傑作を創作しますが、なかでも女性美を追求した優雅な婦人像には定評があります。静謐でロマンティシズム漂う独特の女性像を描く藤島。装飾的でありながらも女性の官能美を表現豊かに描写する岡田。彼らの作品は世代を超えて見る者を魅了してやみません。
本展では藤島、岡田の代表作を含む約100点を展示して、共通点の多い2人の経歴や画業を振り返りながら、それぞれの作品の魅力に迫ります。さらには、デザイン感覚に優れた藤島による美しい装幀本や、染織品をはじめ古美術のコレクターとして著名であった岡田の収集品なども併せて展覧いたします。二大巨匠による美の競演をお楽しみください。
展示構成は以下の三章に分けて、です。
第一章 初期の作品
藤島武二 《夢想》 1904年
ラファエル前派、アールヌーボーの影響を受けていた時代でもあるようです。
藤島武二 《西洋婦人像》 1908~09年
岡田三郎助《ムードンの夕暮れ》1899年
この地が好きでたびたび訪れては描いていたとのこと。
オーギュスト・ロダンが住んでいた地でもある。
岡田三郎助《西洋婦人像》 1900年
ラファエル・コランに師事していた時代で、コランの外光表現を受け継いでいると....
第二章 中期の作品
藤島武二 《女の横顔》 1926~27年
中国服を着せた日本人をルネッサンス風プロフィールとして描き、東洋的典型美を創ることを意図した作品。
岡田三郎助《支那絹の前》 1920年
岡田が留学時代に関心を持った時代裂を背景に八千代夫人をモデルに描いた作品。
着ている着物、紅縮緬地松竹梅に匂袋模様小袖が裂と共にショーケースに展示されている。
岡田三郎助《あやめの衣》 1927年
この作品を目当てに見に行かれる方も多いのでは...
カンバスに紙を貼り付けて油彩で描かれています。
金地の背景に藍の着物、八つ橋の赤、あやめの白、さらに肌の色、なんとも艶やかではありませんか....琳派の反映も。
展示前の椅子に座ってじっくり鑑賞です。
この作品に使用した着物、納戸縮緬地八橋に杜若模様小袖も展示されています。
第三章 円熟期の作品
藤島武二 《大王岬の日の出》 1931年
岡田三郎助《野菊と薔薇》 制作年不詳
1924年に完成した摂政官(後の昭和天皇)御乗用第12御用車内御座所に飾られた作品。
現在鉄道博物館所蔵。
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