空海からのおくりもの 高野山の書庫の扉をひらく
この展覧会は印刷博物館(TOPPAN小石川ビル)で7月18日まで開催。
東京で初公開!
高野山伝来の書物・版画・版木で出版の源流をたどる旅
いま開かれる高野山の書庫の扉
以上、チラシのコピーですが、もう魅力的ですよね。
東京国立博物館で、20日から『空海と密教美術展』が開催されますが、繋がりでこちらも観ておこうかと思って、暑い中行ってきました。
日本の印刷文化の源流をたどるこの企画も面白いですよね。
中国、日本と繋がった仏教文化の伝承によるところが大きいんですね。
HPの解説です。
高野山(和歌山県伊都郡高野町)にある寺院6個所から、このたび秘宝計79点(国宝2点、重要文化財31点含む)をお借りし、公開いたします。数点をのぞき、高野山をまさに「下山」するのは、今回がはじめての資料ばかりです。
高野山は広く知られる通り、弘法大師空海が九世紀初頭に、真言密教修行のために開きました。山内の寺院では日々の勤行や密教研究のために書物を必要としてきました。特に鎌倉時代以降盛んになった高野山での出版は高野版と呼ばれ、弘法大師空海招来の密教経典や教書を中心に、数多く世に送りだされてきました。
高野山のように出版黎明期からの文化財を体系的に所蔵するところは稀です。今回の展覧会が、日本人にとって書物とはなにかを考える貴重な機会になれば幸いです。
展覧会の構成
第一部 それは山の正倉院だった-古代世界の至宝
弘法大師像(鎌倉時代)無量光と板彫両界曼荼羅が目を引きます。
そして、中国・朝鮮の木版印刷、奈良・京都での木版印刷で作られた経典の類が展示されています。
《弘法大師像》鎌倉時代 無量光院
《板彫両界曼荼羅(金剛界) 唐時代 金剛峯寺
第二部 蘇る文字と日本語-言葉に生命と理法を
空海の著作を中心に、『写本三教指帰』などの密教の普及に欠かせない書籍を展示。
このコーナーから版木が展示されていて、興味深々。
『悉曇字記』1280年
第三部 描かれた空海-絵巻のなかの高野山
絵巻『高野大師行状図画』『両界曼荼羅』『不動曼荼羅』『破地獄曼荼羅』『大隋求曼荼羅』『都率曼荼羅』k
これらの版木が展示されています、いやー見に来てよかった。
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重文 十三仏 江戸時代 金剛峯寺
「明星入口事」江戸時代 宝寿院
第四部 遺産を忘れない-江戸時代の印刷までも
高野版木活字一式、徳川家康に由来する伏見版活字、駿河版活字。『ひらがな観音経』の版木等が展示されていて、時代による活字文化変遷の一部が概観で来て、楽しい。
《高野版木活字》江戸時代初期 西禅院
どうかな、と思いながら行ってきたのですが、楽しかったですよ。
新しい知識を得られることは、どの様な分野においても楽しく、嬉しいものですよね。
印刷博物館VRシアターで開催されている『両界曼荼羅の宇宙』も迫力あるスクリーンでとても楽しめました。
満席でしたよ。
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