ホンマタカシ ニュー・ドキュメンタリー
東京オペラシティーギャラリーで6月26日まで開催。
圧倒的なイメージとして直感的に、何かを、与えてくれる(感じさせてくれる)と期待して観にいくとがっかりするかもしれませんよ。
淡々と撮られた、画面から醸成される空気、その中に何かハッとするもの、発見があればそれでいいのかもしれません。
ホンマタカシノ仕事に対するスタンス、全仕事の一部としてこの展覧会を見ないといけないのかもしれません。
なかなか、そこまではできかねますけど....。
感情をあるいは情緒的意図を排除したリアルなその瞬間現場を映す、伝えるという事なのでしょうか....
以下は、この展覧会イントロダクションからの引用です。
ホンマタカシは、現代の写真表現において第一線で活躍し、国際的に注目されている日本人写真家の一人です。対象との独特な距離感や冷めた色合い、感情を持ち込むことを避けたクールな視線を特徴とするホンマの写真はこれまでも高い評価を受けてきました。80年代後半から広告やファッション誌を舞台に活動し始めたホンマは、90年代初めにロンドンへ渡り、先鋭的なカルチャー誌『i-D』で仕事をしながら、様々な方法で写真を制作する可能性に触れていきます。帰国後も雑誌メディアを中心に活動を続けながら、自身の作品をさまざまなシリーズにまとめ、99年には東京の郊外風景と人々を撮った写真集『東京郊外』で、木村伊兵衛写真賞を受賞。現在に至るまで、続く世代の写真家たちを牽引する作品を国内外で発表し続けています。
展示作品は以下の通り。
(解説はHPから一部引用です。)
・Tokyo and My Daughter
ホンマ自身が娘の成長を記録した家族アルバムを思わせるタイトルだが、実際は異なる。少女はホンマの子供ではないし、さらに少女の家族が撮った写真(いわゆるファウンド・フォト found photo=見いだされた写真)の複写も混じり込んでいる
・Widows
《Widows》より
イタリアのジェノヴァの東30キロの町ラパッロに住む11人の未亡人、その住まいの中や周辺、さらに彼女たちのアルバムからとられた古いスナップ写真の複写からなるシリーズ。
・re-construction
写真を発表する場として、雑誌や広告を積極的かつ意識的に重視してきたホンマが、それらの写真をみずから再撮影、再編集して本の体裁にまとめた新作
・M
各地で撮影を続けてきたファーストフード店の写真をシルクスクリーンにした新作。
・Together: Wildlife Corridors in Los Angeles
ホンマは映像作家のマイク・ミルズとともに、ロサンゼルス近郊の野生動物の生態を調査するプロジェクトを2006年に開始した。ハイウェイの通る荒涼とした風景がつづくが、個々の撮影は、生態観測のためのレンジャーが野生のマウンテンライオンに取り付けたGPS発信器のデータにもとづき、実際にマウンテンライオンが通った場所で行われている。
・Trails
北海道の知床の地で鹿狩りに随行し、その狩りにまつわる場面を撮影したという作品(ただただ、同様の写真が並べられている。同シリーズのドローイングも展示。
・Short Hope (a portrait)
敬愛する写真家・中平卓馬へのオマージュ?中平がタバコに火をつける様子をとらえた短い映像が反復される。
| 固定リンク
コメント