画家たちの二十歳の原点
映画「プライドと偏見」は私が好きな映画の一つですが....エリザベス・ベネット役のキ-ラ・ナイトレイがとても魅力的で。
この展覧会は、さながら「プライドと懊悩」という感じ。
若くして、自分の感性と、才能に目覚めた一握りの人々の意気込みと、もどかしさが、作品に交錯しています。
展示されている絵画に添えられた、画家の言葉にその思いは募ります。
この展覧会でも、私が行った時点では、被災地の美術館からの出展は輸送上の問題等々で、写真パネルに置き換えられていました。
高野悦子の「二十歳の原点」は、ベストセラーになりましたよね。
成人式の日の日記に書かれてあった「独りであること、未熟であること、これが私の二十歳の原点である」
から、この本のタイトルになったんでしたよね。
当時、学園紛争他の運動にかかわって、その中で死を選んだ若者は彼女の他にもいましたしいましたし、本にもなっています。私の本棚にも数冊あるはずです。
この展覧会、意識しての命名でしょうか?
何か、話が本題からずれてしまいました。
明治、大正期から、現在の画家までほぼ時系列で、若き日の作品が画家の言葉と共に展示されています。
このような観点での企画は面白いなあ、と思いました。
この展覧会、図録というより、絵画と文章を同程度の重さで扱った本として一般書店でも販売されたいますよね。
早世した画家の作品は、その作品に対するイメージは当然変わらないのですが、この画家、若かりし頃はこのような作品を目指していたのかなんて思ったりしながら......。
何しろ、多くの画家(54作家)を取り扱っているため、感想を上手くまとめる事が出来ません。
ご容赦ください。
この展覧会とても好きなんですけど....。
靉嘔《クレーンと人》
虹の画家の原点ですよね。
靉光《コミサ(洋傘による少女)》
ルオーの作風を試みた時期の作品ですね。
三岸好太郎《赤い肩かけの婦人像》
会田誠《無題(通称:漫画屏風)
相変わらず楽しい作品。
山口晃《洞窟の頼朝》
こちらも、変わらず楽しい。
ちらし
平塚市美術館で6月12日まで開催。
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