良寛の見舞い状
文政11年(1828年)におこった大地震の時、良寛が山田杜皐という人に宛てて書かれた見舞い状です。
「地震は信に大変に候。野僧草庵は何事もなく、親類中、死人もなく、めで度存候。
うちつけにしなばしなずてながらえてかかる憂めを見るがわびしき
しかし、災難に逢う時節には、災難にあうがよく候。死ぬ時節には死ぬがよく候。
これは災難をのがるる妙法にて候。かしこ。」
誤解を受けそうな文面ですが。
良寛の生き方そのものを端的に表現しているように私には思えます。
人知の及ばない大きな何かに包まれて我々は生きています。
どんなに慎重に準備していたとしても、自然災害か、事故か、病か....我々は常に、ある日突然死と直面しなければなりません。
このことに関しては老若男女、古今東西を問わず残念ながら平等です。
現実を、真摯にうけとめて、そして、この今日をこの今を、どう生きるか。
この時期、この見舞い状を読みなおして少し考えています。
| 固定リンク
コメント