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2011.04.08

悪人(小説、映画DVD)

だいぶ前に小説については投稿しました。
加筆訂正して再度...です。
この小説は、電子ブックで購入(ダウンロード)して読みました。


話は、九州の一地方の情景描写から始まる、そして、石橋佳男の理髪店の何処にもありそうな日常生活が描かれていく、そんな中、保険会社の外交員として働いている、娘の佳乃から電話がかかってくる、週一度は電話する約束になっているのだ。佳乃は友達と食事に出かけることになっていて、そそくさと電話を切ってしまう。

佳乃は、勤める保険会社借上げのアパートに住み込んでいる。
今晩は友達と食事に出かける事になっている。
焼き餃子の店で三人は男友達の話になる。
以前飲み屋で知り合った増尾の話になると、圭乃は「今晩会うことになっている」と告白する。
増尾は湯布院で旅館を経営する裕福な家庭に育った大学四年生。

本当は、佳乃は出会い系サイトで知り合った、清水祐一と会う約束をしていた。

約束の時間をかなり過ぎて、人通りのない街並みを歩いて約束の駐車場に向かった佳乃は偶然増尾に出くわす。
一日中むしゃくしゃした気分で過ごしていた増尾は、夜の街を車で飛ばしていた。
佳乃は、長い時間待たせた祐一に一言残して彼の車には乗らず、増尾の車に乗って走り去ってしまう。
祐一は、その車を追尾することになる。

車は夜の峠道を走る。
他に車は走っていない。
増尾の車の中で、はしゃいで話続ける圭乃に腹だった増尾は車を停めて、ここで降りろと......
びっくりして躊躇している圭乃を増尾は車の外に蹴り出してしまう。
追尾していた祐一は、車を止めて、そんな圭乃に「送るから車に乗れよ」と説得する。
錯乱状態の圭乃は、祐一を罵倒した揚句「私には弁護士の知り合いがいる、あんたなんか拉致され暴行されたと訴えてやる」
と.....
祐一は、あまりのことに思わず圭乃の首を絞めてしまう。

家に戻り何時もの生活を送っている祐一に、メールが届く。
以前、出会い系サイトで連絡しあった光代からだった。
祐一は佐賀駅で待ち合わせることにした。

落ち合った二人、「まず食事してそれからどうしよう」そんな光代に「ホテルに行こう」と祐一。
光代は驚き戸惑うが、従うことに。
光代は、殆んど町から出たことのない、紳士服店に勤める双子の未婚女性。
その晩、光代をアパートまで送って、家に帰る車の中で、祖母からの携帯に電話が、
「もしもし、今駐在さんが...」電話は突然切れる。
祐一は、Uターンして、光代のアパートに戻り、半ば強引に光代をのせて.....

二人は、約束していた灯台を目指す。
途中の海の見える食堂で、祐一は光代に告白する「人を殺してしまった」と

そして、自首すると。

警察署近くに車を止めて、一人自首に向かう祐一に、クラクションを何度も鳴らし、呼びとめた光代「私と一緒に逃げて」

無人灯台で二人は隠れ住むが、逃げ続けることなどできる訳もなかった。


以上は、小説の進行とは、少々異なります、悪しからず。

母に捨てられて、祖父母と暮らし叔父の会社で土木の仕事をする清水祐一。
湯布院で旅館を経営する裕福な家庭に育ち奔放な生活を送る大学四年生増尾。
さびれた地方で理髪店を経営する石橋佳男とその妻そして殺された娘佳乃。

何かに寄り添いたくて、出会い系サイトで前に会話したことのある祐一に連絡をとり、行動を共にすることになる紳士服店に勤める双子の未婚女性光代。
それぞれの人生が、出会い系サイトという今風の接点で偶然繋がり、そして変転していく、悪人とは、悪とは....

さて、映画DVD
脚本に、原作者の吉田修一 も加わっているせいか、小説にほぼ忠実に作られている、映像化しずらい場面は別として....それ故か、エピソードが細切れに所々挿入されていて、ストーリーの流れに影響が出てしまっているかもしれない?
でも、配役もとてもはまっているし、観て損のない映画であることに間違いなし。

315x210
制作年:2010年
配給:東宝
上映時間:139分

キャスト: 妻夫木聡、深津絵里、岡田将生、満島ひかり、樹木希林、柄本明、宮崎美子、松尾スズキ、光石研
余貴美子、塩見三省、井川比佐志、永山絢斗、中村静香、韓英恵、山田キヌヲ
監督:李相日
原作:吉田修一
脚本:吉田修一、李相日
撮影:笠松則道
美術:種田陽平
音楽:久石譲

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受信: 2011.04.18 05:07

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