ジョン・クラカワー著 佐宗鈴夫訳 荒野へ
トルストイ繋がりで.....
1992年の四月、東海岸の裕福な家庭に育ったひとりの若者が、ヒッチハイクでアラスカまでやってきて、マッキンレー山の荒野に単身徒歩で分け入っていった。四ヶ月後、彼の腐乱死体がヘラジカを追っていたハンターの一団に発見された。
作者ノートの書き出しです。
クリストファー・ジョンソン・マッカンドレスは1990年の夏にエモリー大学を優等で卒業直後忽然と姿を消した。
名前を変えて、有り金のほとんどを慈善団体に寄付をして、乗ってきた車を捨てて、ヒッチハイクで北米を放浪する。発見されるまで、家族は一切彼の所在を突き止めることがができなかった。
マッカンドレスはトルストイ的禁欲生活を大学時代から行っていた。
彼は、死を意識して森へ分け入った訳では無い、まさに危険、逆境のなかでトルストイ的克己を実践したかったのだ。
十六週間の放浪で知り合った人々とのふれあいを綴って話は進行する。
若者の無垢な情熱は国籍を問いませんね、日本の若者もほとんどの方が、きっと心の奥底に同じような情熱を持っているのだと思うのですが......
何か懐かしい......そんな気もちで読みました。
彼の生き方は、賛否両論、分かれるのはあたりまえかもしれませんね。
ショーン・ペンが監督して映画化もされています。
タイトルは「イントゥー・ザ・ワイルド」です。
見ましたけど、今一つでした。
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