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2009.08.30

Fresco 時を航るフレスコⅡユーラシアのフレスコ技法と現代へのアプローチ 展

Tamabifuresublog


大学美術館ならではの企画展ですよね。
この美術館、割りとよく行きます。
昨年に引き続き2回目の展覧会です。

多摩美術大学美術館で9月6日まで開催されています。

建築物等と一体化したフレスコ画の魅力は、また格別なものがあります。
この展覧会は、フレスコを石灰下地に描かれた絵画という概念で捉え、過去現在を見通した研究を行い。
その成果を展覧会という形で発表しています。
ルーマニア・ビザンチン、ポンペイ、敦煌、高松塚、シルクロードに残るフレスコ壁画の再現過程の展示は
とても勉強になりました。
次回も期待します。

素人には、上手く説明できません。
以下に、美術館のHPから、解説文の一部(大部分)を引用させていただきます。 
 

絵画の歴史を紐解く時、それはフレスコの足跡を辿ることに他なりません。古代ギリシアの貴重な壁画「燕と百合」、エトルリア墳墓内の活力溢れた人物像、そしてベスビオ火山の噴火で灰に埋もれたポンペイ街の絵画はフレスコによって現在まで伝えられています。また中世絵画にまで影響を与え続けたビザンティン美術の教会画もフレスコによって描かれました。さらに、ルネッサンス時代となるとジオット・ディ・ボンドーネが創案したとされている「ブオン・フレスコ」によってフレスコは進展します。ここでは「ジョルナータ法」という画面下地を塗り継ぐ方法によって大画面を構成することが可能になりました。そしてタブローが主流となる18世紀頃まで、フレスコは絵画の大きな位置を占めていました。まさに、人類の歩みと共にフレスコは描かれ、時を超えて色彩を留めてきたと言っても過言ではありません。
 では、なぜフレスコは時の浸食に耐えられたのでしょうか。その秘密は下地に用いられる石灰層と顔料が作り出すフレスコ現象にあります。人類最古の絵画、旧石器時代のアルタミラ洞窟壁画が今日まで彩色を留めている理由、実は洞窟内の石灰岩表面に描かれたことが幸いし、「天然のフレスコ」となったからでした。
 本展では、フレスコを成立させている根源であるこの石灰に注目し、地中海からアジアまでの歴史的フレスコの「裏」に迫り技法解明し、そのプロセスを公開します。そして石灰下地の絵画をフレスコとして共通の視座とする時、敦煌莫高窟や高松塚古墳壁画も同じ範疇であることが明らかとなり、ユーラシア大陸を跨ぐ新しい絵画文化論が浮かびあがります。
 本展のもう一つの見所は、この研究成果を踏まえていかにして現代へ発展させることができるかというテーマにあります。壁や支持体を介して成立するフレスコは現代建築の作り出す空間と一体となり、そこに関わる人々へ向けてのプレゼンテーションとなるに違いありません。フレスコを通じてアートと社会の未来を提案いたします。
 そして、何よりもこの日本において、フレスコを身近に感じる機会を提供したいと考え、その美しさと魅力をご覧いただければと存じます。

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