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2009.04.26

映画ディア マイ ファーザー(DVD)

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製作: 2007年 豪
監督: リチャード・クロスバーグ
出演: エリック・バナ / フランカ・ポテンテ / マートン・ソーカス / コディ・スミットマクフィー

1960年ドイツからオーストラリアの荒野に移り住んだ家族。
この映画は、父親ロムラスがその息子レイモンドと共に、蜂にランプの光をあてて眠りを覚まし空に飛び立たせるという象徴的な場面から始まる。

レイモンドにとって、父親ロムラスは人生のすべてをを教えてくれる頼れる存在だ。
しかし、母クリスティーナは、抑うつ症を抱え、繁華な街と荒野の自宅を行ったり来たり、ある日突然戻り、また去っていく。
でも、ロムラスは、そんなクリスティーナを愛し続ける。

クリスティーナはそんな生活を続けたのちに、ロムラスの親友ホーラの弟ミトゥルと関係を結び子供をもうけてしまう。
ロムラスは生まれた子、その子をも愛しむ。

レイモンドは、父の家と、母の新しい家族との間を行ったり来たりの生活が始まる。
生まれてきた子供の面倒を一切見ない(見られない)母クリスティーナの代わりにレイモンドがベビーカーを押して世話をする。
そんなある日、またしても、別の男と関係を結ぶクリスティーナを目撃してしまう。
やがて、そんな家庭に絶望して、ミトゥルは身を投げてしまう。
母クリスティーナの自殺未遂。
レイモンドは父親の必死の工面で寄宿学校へ入学することになる。
やがて、母を避けるようになる。

ついに、母は孤独な生活の中で服毒自殺を遂げてしまう。
絶望した父ロムラスは気を病み精神病院に......。
レイモンドは、ロムラスの親友ホラに助けられながら、健気に生活を続ける。


時がたち、退院したロムラスは、にこの土地を離れることにする。
そして二人は車に乗り込み.....

哲学者であり小説家でもあるレイモンド・ガイタの自伝小説の映画化。

ゴールデンウィークを100%ハッピーに過ごしたい方にはお勧めしません。
救いのない、泣ける映画。
登場人物全員が切ない。
役者がとても良い。
子役(コディ・スミット=マクフィー)の存在感が素晴らしい、利発で、可愛くて、哀れで、涙を誘う。

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