ルーヴル美術館展 17世紀ヨーロッパ絵画
私用で、休暇をとった金曜日。
雨、雨でした。
それなのに、西洋美術館のチケット売り場には行列ができていました。
矢張り....ため息。
この展覧会は国立西洋美術館で6月14日まで開催されています。
行くなら、開催まもなくのウィークデーと以前から決めていました。
横浜美術館で懲りていますから、あの日はなんと2時間待ちの大行列でしたから。
この展覧会に展示さている作品、ほぼ全点ハズレなしです。
行かれる方は、出来れば望遠鏡(単眼鏡?)を持参して、すみからすみまでじっくり観られるといいと思います。
それだけの価値ありです。
このの展覧会、17世紀ヨーロッパ絵画を三つの大きなテーマに分けて、横断的に検証しています。
「黄金の世紀とその陰」
「大航海と科学革命」
「聖人の世紀における古代文明の遺産」
解説に、「ヨーロッパ絵画の王道」「黄金の世紀」とありますが。
肯けますね。
レンブラント、フェルメール、ルーベンス、プッサン、クロード、ラ・トゥール、ドメニキーノ、 グェルチーノ、ベラスケス、ムリーリョ......名前を聞いただけでも、観に行かなければと思ってしまいますよね。
会場に入ったら直ぐ、これですから、たまりませんよね。
フランス・プルビュス(子)≪マリー・ド・メディシスの肖像≫
ピエール・ミヤール≪ド・ブロア嬢と推定される少女の肖像≫
コーナーを曲がると、突き当たりに。
ヨハネス・フェルメール≪レースを編む女≫
矢張り、一番の人だかり。
更にすすむと
ベーテル・パウル・ルーベンス≪ユノに欺かれるイクシオン≫
ディエゴ・ベラスケスとその工房≪王女マルガリータの肖像≫
階段を下りて。
カルロ・ドルチ≪受胎告知天使≫
なんと美しいことか...是非実物を。
ジョルジュ・ド・ラ・トゥール≪大工ヨセフ≫
「美術の窓2月号」の表紙はこの作品でしたね。
ここにも人が集まっていました。
シモン・ブーエ≪エスランの聖母≫
最終フロアに。
グエルチーノ≪ペテロの涙≫
この感情表現もじっくり。
そして、私の一点は、ル・ナン兄弟の≪農民の家族≫です。
黄金の時代の陰の部分かもしれません。
描かれた人々の表情に....
全71点が載っているチラシも珍しいですね。
≪法悦の聖フランチェスコ≫という作品名の展示が2点ありました。
時代は溯りますが...
塩野七生は「ルネッサンスとはなんであったのか」の中でこのように書いています。
ルネサンスという、芸術面に最も華麗な成果をあげた歴史上の精神運動の土と水と光を整えたのが、芸術とは一見無関係に見える宗教家の聖フランチェスコと政治家のフリードリッヒ2世であったと私は考えています。
卓見ですよね。
聖フランチェスコの影響下に帰依した、日本人の作家、宗教家の著作を思いながら....
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コメント
Takさん、コメントを頂き有難うございます。
>これでけ西洋絵画の名品を集めての開催する
展覧会、しばらくお目にかかれないでしょうね。
仰る通りですよね。
私なんか、ここで寝泊まりできたら幸せ...なんて思ったりしました。
ヨーロッパ絵画の王道、その通りですよね。
投稿: Takさんへ | 2009.03.09 21:45
こんにちは。
これでけ西洋絵画の名品を集めての開催する
展覧会、しばらくお目にかかれないでしょうね。
本物のルーブル美術館は広すぎて疲れてしまうので
自分などにはこの程度がちょうどいい作品数です。
投稿: Tak | 2009.03.08 12:02