横山大観 生々流転
展示室の様子です。
《或る日の太平洋》 1952年
《観音》 1912年頃
《満ち来る朝潮》 1943年
《南溟の夜》 1944年
も見ることが出来ます。
以下、HPの解説を引用させていただきます。
《生々流転》は大気中の水蒸気からできた1粒の水滴が川をなし海へ注ぎ、やがて龍となり天へ昇るという水の一生を、40メートルにもおよぶ大変長い画面に水墨で描いた作品です。
作者の横山大観は岡倉天心のもとで、菱田春草、下村観山らとともに近代日本画の革新を目指し、東洋の精神を基盤に西洋画の手法を取り込みながら、新しい表現様式を追求しました。輪郭線を使わず、色彩の面的な広がりにより空気を描こうとした朦朧体(もうろうたい)の技法などはその代表的な例といえるでしょう。
《生々流転》は大観55歳の作で、長大な画面にもかかわらず、どこにも破綻のない完璧な構成によって組み立てられた密度の高い作品です。
「生々流転」とは「万物は永遠に生死を繰り返し、絶えず移り変わってゆくこと」という意味の言葉です。大観の《生々流転》にも、繰り返し姿を変えながら終わることのない水の生涯が描かれています。彼の壮大な自然観や人生観をも読み取れるダイナミックな作品ですが、一方で画面のところどころに鹿や猿などの生きもの、川に舟を浮かべる人などの小さなモチーフが描きこまれ、ささやかな生命に対する温かい眼差しもうかがうことができます。
今回の常設展示室の展示内容も充実しています。
川端龍子 金閣炎上
棟方志功 二菩薩釈迦十大弟子
小林古径 機織
その他須田国太郎の書斎、速水御舟の夜梅、竹内栖鳳の宿鴨宿鴉等々良い作品が観られました。
4F特集コーナーでは木村荘八 《濹東綺譚(ぼくとうきだん)》が観られます。
こちらも郷愁を感じる良い企画です。
以下、近美の解説を引用させていただきます。
永井荷風の《濹東綺譚》は、1937年、『朝日新聞』に連載されました。今回はこの連載時に画家木村荘八(1893~1958)が付した全35回分の挿絵のうち、当館で所蔵する原画33点と下絵1点を展示します。
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コメント
はろるどさん、コメント、TBを頂きありがとうございました。
今回の、常設展示にも良い作品がありましたね。
>ここまで来るとそろそろ大観展を拝見したいところです。
同感です。
大蔵集古館で夜桜が展示されていますが、そろそろ全体像を見られる様な展覧会に出会いたいですね。
投稿: はろるどさんへ | 2007.01.08 06:09
makoさんこんばんは。TBありがとうございます。
長い展示室を使っての全幅展示は見事でしたね。
南溟の夜も美しい作品でした。
ここまで来るとそろそろ大観展を拝見したいところです。
投稿: はろるど | 2007.01.07 23:46
elmaさん、コメントを頂きありがとうございました。
>ちょっと拍子抜けでした。(量的に)
仰るとおりかもしれません。
生意気ですが、実は、私自身大観の絵には好きな作品とあまりという作品があります。(当たり前ですね)
生々流転は好きなほうで、何度も観に行っています。
今、大蔵集古館で公開されている代表作のひとつである夜桜はあまり...です。
投稿: elmaさんへ | 2007.01.04 20:02
おはようございます!
私も3日に行ってきました。朝一番に入りました。すいていてよかったです。が、ちょっと拍子抜けでした。(量的に)
作品は、すばらしかったです。細部まで、丹念に書き込まれていましたね。
ブログの方に簡単な記録を残しました。
投稿: elma | 2007.01.04 06:36