貧しき信徒(八木重吉)
昨日の新聞記事を目にして、読み直したくなって、夜中に本棚を探しました。
率直な詩がとても好きです。
果物《くだもの》
秋になると
果物はなにもかも忘れてしまって
うっとりと実《み》のってゆくらしい
秋だ
草はすっかり色づいた
壁のところへいって
じぶんのきもちにききいっていたい
私
ながいこと病《や》んでいて
ふと非常に気持がよいので
人の見てないとこでふざけてみた
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昨日の新聞記事を目にして、読み直したくなって、夜中に本棚を探しました。
率直な詩がとても好きです。
果物《くだもの》
秋になると
果物はなにもかも忘れてしまって
うっとりと実《み》のってゆくらしい
秋だ
草はすっかり色づいた
壁のところへいって
じぶんのきもちにききいっていたい
私
ながいこと病《や》んでいて
ふと非常に気持がよいので
人の見てないとこでふざけてみた
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コメント
elmaさん、コメントを頂きありがとうございます。
八木重吉は、井上神父の著作で知りました。
簡素で率直な表現がとても好きです。
29歳の死は早過ぎましたね。
投稿: elmaさんへ | 2006.11.05 05:26
3編とも、みんな素朴で・・・素直で・・・造作がなくていいですね。
「うっとりと実っていく・・・秋」「自分の気持ちに聞き入っていたい」「人の見ていないとこでふざけてみた」という表現は、やはり、詩人ですね。
投稿: elma | 2006.11.04 12:42