ルソーの見た夢、ルソーに見る夢
世田谷美術館開館20周年企画だそうです。
とても楽しく鑑賞することができました。
12月10日まで開催されています。
日曜の午後であったこともあって、結構混み合っていました。
ルソー自身の作品は、さほど多いわけではありません。
このへんで、不満を持つ方がおられるかもしれません。
ルソーは40歳で日曜画家として描き始め、49歳で税関をやめ、画業に専念し66歳で没しました。
何を描きこみ、表現しようとしたのでしょう......
何故、日本人画家がこれほど興味を示し、取り入れてきたのか......
おなじみの、岡鹿之助、松本俊介の作品がある程度まとめて観られたのはよかったと思います。
岡鹿之助は、あの絵肌を出すために、新聞紙に絵の具の油を吸い取らせたと言う話を、読んだ事があります。
そのため大変傷みやすいようです。
松本俊介は風景の中の人物は鍵穴のような黒一色です。
寂寥とした風景です。
素朴派と言われるボーシャン、ボンボアの作品は面白いのですが、あまり共鳴することができませんでした。
横尾忠則のパロディは、面白いし、虹色の画家靉嘔の作品も楽しい。
これほど、日本人の作家に影響を与えたルソー、とても新鮮な感覚で改めてルソーとその他の作家の作品を比較鑑賞することができました。
企画の勝利ですね。
解説の中で、なるほどなと思った言葉
「素朴派の画家は、見えるとおり描くのではなく、知っているように描く」
「ルソーの無自覚の革新性」
以下はHPから引用させていただきました。
世田谷美術館は、今年開館20周年を迎えます。1986年に「芸術と素朴」展をもって開館。以来、芸術における素朴なるもの、ひいては芸術における初心とは何かを問いかけることを活動の核としてまいりました。この秋、世田谷美術館では、20周年を記念して、活動の象徴的な存在ともいえるアンリ・ルソーを正面からとりあげる企画展を開催いたします。この不思議な魅力にあふれる画家の世界をご紹介すると同時に、アンリ・ルソーが私たち日本人にどのように捉えられてきたのかを検証し、ご紹介する企画です。素朴なる一老画人の見た夢は、いかにして日本にたどり着き、現在の私たちの心に触れるのでしょうか。そして、ルソーの夢は、日本の芸術家たちにどのような夢を描かせたのでしょうか。
本展においては、第1章で日本のコレクションに入ったルソー作品、第2章でルソーに続き、素朴派の発掘の端緒を開いた「聖なる心の画家たち」の作品、第3章で日本近代の画家・写真家とルソーの関わり、そして終章として、現代作家とルソーをそれぞれ紹介展示いたします。ルソーの人と作品が内包する「夢の力」を多くの皆様にご鑑賞いただければ幸いです。
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コメント
Takさん、コメント、TBありがとうございました。
先日、TBさせて頂いたときに、コメントも投稿させていただいたのですが、ワイヤレスLANの状態が悪く、通信不可でした。
そのままにしてしまい申し訳ありませんでした。
ルソーの作品の前は行列ができていて、なかなか進まず大変でした。
展覧会の宣伝も結構多い多いようですし、日欧美術館でも取り上げていましたからね。
投稿: Takさんへ | 2006.11.20 12:33
こんにちは。
TBありがとうございました。
私も日曜日の午後に行ったので
とても混雑していました。
ちょっとビックリ!!
投稿: Tak | 2006.11.19 14:27