「赤と黒の芸術 楽茶碗」
土曜日の午後に行って来ました。
さほどの混雑も無く、じっくり鑑賞することができました。
三井記念美術館で11月12日まで開催されています。
矢張り、長次郎の作品にとても魅力を感じました。
俊覚の、光に鈍く反射する釉と漆黒とのコントラストは見飽きることはありません。
無一物淡い赤色というより柿色に近い感じがします。
釉の枯れ具合が魅力を増しているような気がしました。
鉄さびを思わせる、寂びた趣の茶碗もとても好きです。
江戸期導入以降の意匠を施した作品も良い。
導入作 鵺
導入作 升
素人の私にも楽しめる、とても良い企画だと思いました。
およそ430年間作り続けられた楽焼の流れを歴史的視野でみる(チラシ文)良い機会です。
お勧めの展覧会です。
以下は、HPの解説から引用させていただきました。
一貫した作陶姿勢を貫く世界に例がない陶家、樂家15代までの楽茶碗を一堂に楽茶碗は「侘茶」の大成者、千利休の創意を受けて長次郎が造りはじめた茶碗です。すなわち長次郎の茶碗は利休の提唱する侘茶の思想、美的意識が具現化したものといえましょう。
楽焼の始まりは桃山時代天正年間中頃と考えられます。その技法と作意は長次郎を初代とする京都の樂家に連綿と受け継がれて現代に至っていますが、このように16世紀から現代まで一貫した作陶姿勢を継続する陶家は世界に例がなく、各代の作品のなかに時代の流れが窺われます。
本展では樂家初代長次郎から現代の十五代樂吉左衞門氏までの作品のなかから各代の代表作を一堂にご紹介いたします。重要文化財の赤楽茶碗「無一物」や黒楽茶碗「俊寛」を含む楽茶碗に加え、歴代の香炉、香合、花入なども出品いたします。楽焼とは何かという本質に触れながら楽茶碗の芸術的な魅力を存分に味わっていただきたいと思います。
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