国宝伴大納言絵巻
先週の日曜日、混雑を予想して出かけたのですが、それほどではありませんでした。
この様な、物語性に富んだ作品は、分かりやすくて楽しいですね。
京都・応天門が炎上するという大事件が起きる。その犯人は源信であると伴大納言が告発し、源信は無実の罪を着せられる。ところが、子どものけんかという、ひょんな事から、実は伴大納言による謀略であることが発覚。事件は伴大納言の逮捕で一件落着する。
削除された、詞書、切り取られた人物。真犯人は本当に、伴善男なのだろうか.....真相は?
検非違使の出動
混乱する朱雀門
燃え上がる応天門
騒ぎに耳をすます伴善男
朝廷の使者を迎え混乱する源信邸
天に助けを求める源信
七条通り子どものけんか
秘密を暴露する舎人夫妻
連行される舎人
口上を聞きうろたえる老家老
伴大納言を連行する検非違使
連行される伴大納言
以下は、HPから引用させていただきました。
伴大納言絵巻は、貞観8年(866)に実際に起きた応天門炎上事件(世に言う応天門の変)にもとづき成立した説話を忠実に絵画化した絵巻で、限りなくノンフィクションに近いという点で四大絵巻の中でも際立って異色のおもしろさがあります。史実ではこの事件は動機不明のまま時の大納言であった伴善男(伴大納言)の犯罪ということで決着をみますが、絵巻では伴大納言の政治的野望と挫折という脚色が加わります。今回の展覧会に先だって、3年にわたり東京文化財研究所と出光美術館は合同で伴大納言絵巻の最新の光学的調査をおこないました。本展覧会では、従来の鑑賞法に加えて調査の成果にもとづき、想像を超えた画家の表現力など新たに見出されたことがらや、応天門の変と絵巻の関係などをめぐってさらに深まった謎について考察します。
また、絵巻では10cmくらいの大きさに描かれた人物を約160cmというほぼ等身大に超拡大した高精細デジタル撮影による写真パネルで多数展示し、その中を通り抜けていただくことによって、まるで絵巻の中に入り込み、描かれた人物のひとりになるような体験をしていただこうと考えています。
従来にはなかった伴大納言絵巻の新たな分析によって、絵巻独特の楽しさとともに日本絵画の水準の高さとおもしろさを堪能していただければ幸いです。
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コメント
elmaさん、おはようございます。
歴史は得意ではありませんが、展覧会でこの様な絵を見ると、時代背景を知りたくなります。
権力闘争、陰謀は、時代を超えた興味深いテーマですね。
900年前に、この様な絵巻が作れれていたことに、ただただ感動の一日でした。
投稿: elmaさんへ | 2006.10.30 08:23
おはようございます。
「応天門の変」・・・日本史知識は皆無なのですが・・・(履修漏れなんていうことはなかったけれど)この絵巻は、物語性と絵画性に富んだ美しさが伝わってきますね。往時の人々の着衣、表情、事件現場の状況が生き生きと伝わってきます。
今は、写真などで、すべて表されるのでしょうが、ここまで表わすには、相当の時間とエネルギーが使われたのでしょうね。すばらしい!のひと言に尽きますね。
投稿: elma | 2006.10.29 07:37