没後50年-モーリス・ユトリロ展
日曜日の午後、日本橋高島屋で開催されている、ユトリロ展に行ってきました。期待して行ったのですが。
素人目ですが、本当に、ユトリロらしい絵肌、質感が感じられた絵画は白の時代の数点しかありませんでした。
モンマニューのティルール通り(1910)
村のカフェ(1909)
ラパン・アジル(1909)--ラパン・アジルは執拗なまでに繰り返し描かれています。この絵で、ユトリロの描法の変遷を見ることができるかもしれません。実は、そういう観点で今回の展覧会を見ようと試みましたが、途中でやめました。矢張り初期の作品が好きです。
マリジー=サント=ジュヌヴィエーブ教会フェルテ・ミロン近郊(1911~1912)
モンマルトルのアブルヴォアール通り(1911)
後年の作品で私が注目したのは、一枚の花の絵です。
花瓶の花(1936)
淡白な色調と大胆な筆使いかとても気に入りました。何かユトリロが母、妻、女性に「こうあってほしい」という思いを描いたように思えたのですが.......
後は、ユトリロの人生と作品をダブらせながら観ましたが、作品そのものは、初期のものを除くと、強烈なインパクトを感じる作品はありませんでした。
次に向かった、ブリジストン美術館で観た青木繁の作品にとても惹かれました。考えてみればほぼ同時期に絵画を描いていたのですね。
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