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2005.08.28

ベルナール・ビュフェ展(損保ジャパン東郷青児美術館)

1blog

どうしようか迷ったのですが、やはり行ってきました。行って良かったと思っています。
この展覧会は8月28日で終了しました。

2blog

どこかで見たような・・・・・・・・という感じが常に付きまとっていました。
あるいは、影響を受けた、画家、イラストレーターが結構いるのかも知れません。

展示は、
1、人物画
2、風景画
3、静物画
に分かれていました。

1、人物画のコーナーでは、ピエロ(1961)、花と道化役者(1968)、三角帽のピエロ(1995)が印象に残りました。
ピエロは自らにメイクをして書いたそうです。(自画像ですね)

また、モノクロの4枚の自画像にも注目しました。自画像(1946)、アトリエの中の自画像(1949)、自画像>(1955)自画像(1977)。鋭角な輪郭線が、寂寥感を感じさせます。1997年の作品には、写真が添えられていましたが、絵そのものは、劇画の登場人物を思い浮かべてしまいました。私だけでしょうか?

2、風景画のコーナーでは、マンハッタン(1958)が印象に残りました。後年の風景画は、徐々にカラフルになってきますが、何かセロファンを張ったような色あいを感じました。それなりに面白いのですが......

3、静物画のコーナーがとてもよかったように思います。私が今回の展覧会で最もよかったと思った絵画はテーブルの上の皿(1949)です。図学的にはありえない形のテーブルにのった一枚の皿、色のバランスといいとても良い。ビュフェの内面のバランスを表現したものでしょうか。
その他、よかった作品は下記です。
百合の花(1955)、蝶(1963)、赤い昆虫(1963)、赤い花(1964---鮮血を思わせる赤い花が印象的、あじさい(1971)---パレットナイフで描いたあじさいの花が面白い。

最後に、ビュフェの言葉の引用をします。

素直な愛情を持って絵と対話して欲しい。絵画は、それについて話すものではなく、ただ感じ取るものである。一つの絵画を判断するには、百分の一秒あれば足りるのです。
 

----自戒----


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コメント

maji-55 さんコメントT・B有難うございます。
ゴッホの「ひまわり」をご覧になれなかったのは残念でしたね。私は何度か見ています。
ビュフェのマンハッタンがお気に入りのようですね。私も、風景画の中では一番好きです。どちらかというと静物画に注目しました。これからも、よろしくお願いいたします。

投稿: maji-55さん へ--mako(雑感ノート) | 2005.09.06 10:08

イッセーさんコメント有難うございます。
ビュフェは名言を残しているようですね。
今回はビュフェの言葉についていろいろコメントをいただきました。おかげさまで参考になりました。これからもよろしくお願いいたします。

投稿: イッセーさんへ--mako(雑感ノート) | 2005.09.02 10:03

makoさん
TBありがとうございます。
チラシに書かれてあった、「芸術とは花のように絶対に必要なものだ」という、ビュフェの言葉も良いです。まさにその通りだと思います。

投稿: イッセー | 2005.09.01 22:13

paul-ailleurさん。
コメント、T・B有難うございます。以前ジェームスアンソール展の記事にコメントを頂いたと思います。
貴blogはとても勉強になります。
先日ゲント美術館の名品展に行ってきました。アンソールの絵画も一点出品されていましたが。あまり感心しませんでした。
拙劣なblogですが、これからも、たまに覗いてみて下さい・。

投稿: paul-ailleurさんへ--mako(雑感ノート) | 2005.09.01 12:37

はじめまして。
この展覧会に行ってビュッフェに対する何気なくもっていたイメージが変わりました。やはり会場に足を運ばなければ駄目だなと感じました。

いろいろな展覧会に行かれているようで羨ましく思いました。それと貴ブログの写真がきれいで、楽しく読むことができました。

投稿: paul-ailleurs | 2005.09.01 06:51

はろるどさん、コメント及びT・B有難うございます。
どうも私は、はろるどさんの後に、同じ展覧会に行っているようです。
世田谷美術館にも日曜日に行ってきました。
夏休みの宿題の為でしょうか、親子でメモをとりながら鑑賞している光景が目に付きました。こちらの感想も近いうちにupするつもりです。 

投稿: はろるどさんへ--mako(雑感ノート) | 2005.08.31 12:45

こんばんは。

>絵そのものは、劇画の登場人物を思い浮かべてしまいました

仰られてみればそうですよね。
タッチがまさに劇画調。
私はあまり寂しさなどは感じなかったのですが、
絵の雰囲気はまさにそうですよね。

>一つの絵画を判断するには、百分の一秒あれば足りる

素敵な言葉ありがとうございます。
私も自戒したいです。

投稿: はろるど | 2005.08.30 22:56

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