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2005.05.29

岩本和子展

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--祈りの空間--岩本和子展(茅ヶ崎美術館

茅ヶ崎美術館は、茅ヶ崎にこだわりを持った展示を心がけているようです。岩本さんも四歳からお住まいだそうです。

以前この美術館に行ったときは、蒼にこだわりを持った入江観展でした。茅ヶ崎の海岸を描いた絵が数点あって、茅ヶ崎在住作家であることを実感しました。

岩本さんの絵画は、題材をタイ、インドに求めていること、具象から抽象画に移行したこともあって、地域性を感じとることはできません。

朱色をたくみに使い分けることによって自己の心象を表現しているように思います。展示は大きく分けて、初期の具象絵画と、現在にいたる抽象画に分けられます。冥漠シリーズが展示の3分の2程度を占めています。何を表現したいのか、少々戸惑いますが、漢字の添え書きが理解の助けになります。

制作年代によって朱の占める面積が、変化していきます。初期の寂寥感を感じさせる色使いから徐々に白系の色彩が占める面積が多くなり、心象風景の変化を感じさせます。

私は、初期の作品、シャム佛ガードにて輪廻の空間(パンフレットの絵)が好きです。

ご本人も会場においでで、気さくに質問にお答えになっていました。とても感じの良い方でした。

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