2020.09.20

ロンドン・ナショナル・ギャラリー展

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ロンドン・ナショナル・ギャラリー展は、国立西洋美術館で開催されています。

会期 2020年6月18日(木)~10月18日(日)

この類の展覧会は、しばらくの間(どのくらいの期間?)企画できないのだろうな~と思いながら見てきました。 


ロンドン・ナショナル・ギャラリーは、
13世紀後半から20世紀初頭までの幅広い時代と地域をまんべんなく網羅する、「西洋絵画史の教科書」とも言える粒ぞろいの作品によって、その後に作られた北米などの美術館のコレクションの手本ともなってきました。(HPから)

なかでも、肖像画、人物を描いた素晴らしい作品が印象的でした。
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レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン《34歳の自画像》1640年 油彩・カンヴァス

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アンソニー・ヴァン・ダイク《レディ・エリザベス・シンベビーとアンドーヴァー子爵夫人ドロシー》
1635年頃 油彩/カンヴァス

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ヨハネス・フェルメール《ヴァージナルの前に座る若い女性》1670―72年頃 油彩/カンヴァス

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フランシスコ・デ・スルバラン《アンティオキアの聖マルガリータ》1630―34年 油彩/カンヴァス

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フランシスコ・デ・ゴヤ《ウェリントン公爵》1812―14年 油彩/板(マホガニー)

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バルトロメ・エステバン・ムリーリョ《窓枠に身を乗り出した農民の少年》1675―80年頃 油彩/カンヴァス

ロンドンン・ナショナル・ギャラリー蔵の作品で思いだすのは・・・
上野の森美術館で2017年に開催された「怖い絵」展で展示された《レディ・ジェーン・グレイの処刑》
この大作はインパクト大でした。(本展では展示されていません)
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《レディ・ジェーン・グレイの処刑》
ポール・ドラローシュ 1833年 油彩・カンヴァス ロンドン・ナショナル・ギャラリー蔵


解説を含めて、かなりの展示スペースをとっていたのが《ひまわり》です。
この画像だと分かりませんが(作品は実物を見ないと駄目ですね)
背景の黄色が明るく鮮やかでした。照明の当て方もよるのでしょうか?
ゴッホは連作《ひまわり》7点を描きました。
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フィンセント・ファン・ゴッホ《ひまわり》1883年 油彩・キャンバス ロンドン・ナショナル・ギャラリー蔵
(この作品には花瓶にゴッホ自身のサインがあります) 

SOMPO美術館所蔵の《ひまわり》は、ロンドン・ナショナル・ギャラリー所蔵《ひまわり》を基に描かれたそうです。
絵の具の盛りの違いなど感じました。
ロンドン・ナショナル・ギャラリー作品のほうがあっさりした作風に感じました。
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フィンセント・ファン・ゴッホ《ひまわり》1888年 油彩・キャンヴァス  SOMPO美術館蔵(本展では展示されていません)


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カルロ・クリヴェッリ《聖エミディウスを伴う受胎告知》1486年 卵テンペラ・油彩・カンヴァス 

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ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー《ポリュフェモスを嘲るオデュッセウス》
1829年 油彩・カンヴァス

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クロード・モネ《睡蓮の池》1899年 油彩/カンヴァス


展覧会の構成は以下の通りです。
Iイタリア・ルネサンス絵画の収集 
IIオランダ絵画の黄金時代
IIIヴァン・ダイクとイギリス肖像画
IVグランド・ツアー
Vスペイン絵画の発見
VI風景画とピクチャレスク
VIIイギリスにおけるフランス近代美術受容


ーHPの解説ー
ロンドン・ナショナル・ギャラリーは、1824年に設立された、西洋絵画に特化した世界屈指の美術館です。本展は、ルネサンスから後期印象派に至る同館所蔵の名品61点をご紹介します。イギリス国外で初めて開催される同館の大規模所蔵作品展である本展では、クリヴェッリの《受胎告知》やゴッホの《ひまわり》など、出品作全てが日本初公開となります。

ロンドン・ナショナル・ギャラリーのコレクションは、王室コレクションを母体とした他のヨーロッパの大型美術館とは異なり、市民が市民のためにコレクションを持ち寄る形で形成されたことに特徴があります。13世紀後半から20世紀初頭までの幅広い時代と地域をまんべんなく網羅する、「西洋絵画史の教科書」とも言える粒ぞろいの作品によって、その後に作られた北米などの美術館のコレクションの手本ともなってきました。本展は、イギリスで設立された西洋美術の美術館という同館最大の特色を念頭に、以下の7つのテーマによって構成されます。つまり、イタリア・ルネサンス絵画の収集、オランダ絵画の黄金時代、ヴァン・ダイクとイギリス肖像画、グランド・ツアー、スペイン絵画の発見、風景画とピクチャレスク、イギリスにおけるフランス近代美術受容です。本展は、これらを通じて、イギリスにおけるヨーロッパ美術の受容、及びイギリスとヨーロッパ大陸の美術交流の歴史を紐解きながら、西洋絵画史を俯瞰しようとするものです。

JR上野駅公園口~国立西洋美術館

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2020.09.16

The UKIYO-E 2020 ─ 日本三大浮世絵コレクション

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「The UKIYO-E 2020 ─ 日本三大浮世絵コレクション」は、
東京都美術館で開催されています。

会期 2020年7月23日(木・祝)~9月22日(火・祝)
前期展示:7月23日(木・祝)~8月23日(日)
後期展示:8月25日(火)~9月22日(火・祝)

日本三大浮世絵コレクションといわれる太田記念美術館・日本浮世絵博物館・平木浮世絵財団から、重要文化財・重要美術品100点以上を含む前・後期合わせて総数450点が展示されています。

予め、焦点を絞って見に行かれることをお勧めします。
好きな絵師中心に?(約60名の絵師の作品が展示されています)
私は鈴木春信の作品が大好きなので、丹念に鑑賞してきました。

重要文化財・重要美術品中心に?

美人画?役者絵?風景版画?

全ての作品を一点一点丹念に見て回ると、3時間位は懸かりそう。

この展覧会、作品目録は置いてありません。
(紙媒体の目録を確認しながら(チェックしながら)という何時もの鑑賞方法は出来ません)
HPの作品リストをプリントアウトして持っていくのもいいかもしれません。


展示構成は以下の通りです。
第一章 初期浮世絵
第二章 錦絵の誕生
第三章 美人画・役者絵の展開
第四章 多様化する表現
第五章 自然描写と物語の世界


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重要文化財 石川豊信「花下美人」重要文化財平木浮世絵財団
[前期展示]

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鈴木春信「風流うたひ八景 紅葉狩夕照」 太田記念美術館
[後期展示]

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東洲斎写楽「三代目大谷鬼次の江戸兵衛」日本浮世絵博物館
[後期展示]

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渓斎英泉「江戸不忍弁天ヨリ東叡山をミル図」太田記念美術館
[後期展示]

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葛飾北斎「富嶽三十六景 凱風快晴」平木浮世絵財団 [前期展示]
後期は太田記念美術館蔵の同作品を展示


―HPの解説ー
浮世絵は、江戸時代の庶民たちに愛好された、日本を代表する芸術の一ジャンルです。その人気は海を渡り、印象派の画家をはじめとする欧米のアーティストたちに大きな影響を与え、ジャポニスム旋風を巻き起こしたことはよく知られています。また、葛飾北斎の「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」は、世界で最も有名な日本の絵として、多くの人々に愛されています。

本展覧会は、質、量ともに日本の三大浮世絵コレクションと言っても過言ではない太田記念美術館、日本浮世絵博物館、平木浮世絵財団の名品をはじめて結集し、選りすぐった約450点の浮世絵版画を展示します。浮世絵版画の名品は海外に流出したと言われることもありますが、実は日本国内に世界最高水準の浮世絵コレクションが存在するのです。浮世絵の初期から幕末まで、代表的な浮世絵師たちによる名品の数々をお楽しみください。


上野駅公園口~東京都美術館
(異なる日に撮った動画を繋げて編集しています)

 

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2020.09.13

美の競演 ー静嘉堂の名宝ー

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「美の競演 ー静嘉堂の名宝」展は、静嘉堂文庫美術館で開催されています。

会期 2020年6月27日(土)~9月22日(火)

   前期 6月27日~28月2日  後期 8月4日(火)~9月22日(火・祝)


三菱創業の岩崎家が収集した美術品の数々を収めた静嘉堂文庫美術館。

美術品どおしが互いに競い合うというようなイメージで、茶道具・絵画作品など、様々なジャンルから縁のあるものどおし、近い作風のものどおし、それぞれの魅力を発する作品を並べて比較した展覧会です。

後期展示を見てきました。

展示目録です。
(画面クリックで拡大表示になります)
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展覧会の構成は以下の通りです。 
1. 岩崎家 深川別邸(清澄園)洋館の、古伊万里、清朝陶磁の競演
2. 岩崎家 麻布鳥居坂本邸の、前田青邨「獅子図」と「唐三彩獅子」との競演
3. 茶道具名品の競演 天目天目台/茶入【後期】/墨蹟と青磁花入
4. 東アジア山水画の競演【前期】
5. 信仰の造形・祈りの競演
6. 旧襖絵、屏風の競演〈大和絵系〉土佐派と〈漢画系〉狩野派【前期】、狩野派と琳派【後期】
7. 同一モチーフの競演 中国と日本、師と弟子など
8. 刀剣・漆芸【前期】・絵画・刊本・浮世絵【後期】ー美と技の競演&共演

この展示(3点)のみ撮影可です。
1. 岩崎家 深川別邸(清澄園)洋館の、古伊万里、清朝陶磁の競演
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曜変天目は、
三菱一号館美術館で開催の展覧会に展示予定でいたが、
その展覧会が来年に延期になったため、この展覧会に特別展示されています。
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【特別展示】国宝《曜変天目(稲葉天目)》南宋時代(12~13世紀)建窯
徳川将軍家所蔵であったものが、三代将軍・家光の時代、春日局をへて、のちに淀藩主となる稲葉家へ伝えられたとされる。

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重要文化財 油滴天目 南宋時代(12~13世紀)
銀色から虹色に輝く斑文が茶碗内外にびっしりと浮かぶ本碗は、世界的に著名な作品。(HPから)

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《春日曼荼羅》南北朝時代(14世紀)
貴族が春日大社に参拝する代わりに、邸内に懸けて礼拝したというもの。
画面上部には春日大社の本陣と本地仏を描き本地垂迹思想を表す。

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重要文化財《春日本迹曼荼羅》鎌倉時代(14世紀)修理後初公開
春日大社の十社の神々と本地仏が描かれています。
着衣には截金を用い色彩豊かに描かれています。


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重要美術品 狩野探幽《波濤水禽図屏風》江戸時代(17世紀)
江戸狩野派の創始者。
中国水墨画を基礎に、カモメや鴨を丁寧に描いています。
余白の美しさと、軽快なタッチの岩と波。

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酒井抱一《波図屏風》江戸時代 文化12年(1815)頃
こちらは江戸琳派。
銀地の大画面に、墨のみで躍動感に満ちた大波を描いています。
 

―HPの解説ー
三菱創業150周年となる本年、三菱の第2代社長の岩崎彌之助(1851~1908)、三菱の第4代社長の岩崎小彌太(1879~1945)蒐集の古典籍、東洋の古美術品を所蔵する静嘉堂では、今日に伝えられた絵画や茶道具、陶磁器、漆工芸、彫刻、刀剣などから名品を精選し、前・後期に分けて展観します。展示室のエントランスでは、岩﨑家が明治から昭和初期にかけて所有した深川別邸(ジョサイア・コンドル設計、跡地は現在の清澄庭園)や麻布鳥居坂の本邸(跡地は現在の国際文化会館)に飾られていた作品が皆様をお迎えいたします。
本展では、重要文化財13点、重要美術品8点を含む、各ジャンルを代表する作品から数点ずつを選び、それぞれが互いの魅力を引き立て合い“競演”する様子を、楽しくご鑑賞いただけるような構成としています。名宝のたたえる格式ある美、斬新な意匠、卓越した技をご堪能いただければ幸いです。
また静嘉堂では開館以来、岩﨑家の社会貢献の精神を受継ぎ、わが国で作り出され、あるいは舶載された貴重な文化財を継承してゆくために、美術品の修理事業を行ってまいりました。本展では修理を終えて美しく蘇った山水画の屏風や掛幅、仏画や墨跡なども出品いたします。
夏の緑深い季節、自然豊かな世田谷の杜の中の“美の競演”を、どうぞお楽しみ下さい。

静嘉堂文庫バス停~静嘉堂文庫美術館


私は、二子玉川駅から歩きます。
(クリックで拡大)
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静嘉堂文庫美術館は、開館 30 周年を迎える 2022 年(令和 4)に、東京丸の内の明治生命館1階に移転する予定です。

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2020.09.10

「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」

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「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」展は、
東京都現代美術館で開催されています。

会期 2020年6月9日(火)~ 9月27日(日)
(3月14日~6月14日までの日程が変更になりました)

私が関心をもっているのは、どうすれば私たちひとりひとりが
「地球の気候変動とつながっている」
「気候変動の一部分に含まれている」
という実感をもてるかということです。

「私はこれまでさまざまな自然現象を、美術館の内外で再現してきました」
自然現象を再現すること、目に見える形で示すことによって
皆さんの感覚が研ぎ澄まされていく

頭の中で知っているだけのことは、必ずしも行動に結びつきません

そして実際の行動やふるまいに落とし込んでいくことも重要です。
身体的な関与から得られた実感や個人的な記憶や体験が
実際の行動につながっていくのです。
(次のビデオから一部抜粋です)

オルファ―・エリアソンの活動とその作品は多岐にわたります。
本展の展示はその一部ですが、ビデをのメッセージを念頭に鑑賞すると理解が深まるかもしれません。

【講演会】オラファー・エリアソン:アートをエコロジーの視点で見直すこと 

本展は写真撮影可です(条件あり、動画は1分以内です)
以下の画像はクリックで拡大表示になります。

展覧会の構成は以下の通りです。
01 あなたの移ろう氷河の形態学(未来)左《あなたの移ろう氷河の形態学(過去)》2019、中央《メタンの問題》2019
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右《あなたの移ろう氷河の形態学(未来)》2019
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02 クリチカルゾーンの記憶(ドイツーポーランドーロシアー中国ー日本)
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03《太陽の中心への探査》2017 
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04 氷の研究室
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05 あなたのオレンジ色の残像が現れる。
壁面に、四角い青色の照明が一定期間表示された後に消えて、その残像がオレンジ色に・・・

06 あなたに今起きていること、起きたことこれから起きること2020
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07《サステナビリティの研究室》
08 力と思いやりの部分(マインドマップ)
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ミュージアムショップで販売している作品もあります。

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09《サンライト・グラフィティ》2012 あなたの光の動き
展示会場での予約が必要。
光アートの体験ができます。 

10《人間を超えたレゾネーター》2019
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11《おそれてる?》2004 
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12《ときに川は橋となる》2020
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13《ビューティー》1993
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14昼と夜の溶岩
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15《溶ける氷河のシリーズ 1999/2019》2019
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16《9つのパブリック・プロジェクトの記録写真》
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17 フィヨルドハウス
ミュージアムショップの奥のスペースでビデオ放映しています。



オラファー・エリアソン ときに川は橋となる(展示風景)
Museum of Contemporary Art Tokyo

 

―HPの解説ー
オラファー・エリアソンは1990年代初めから、写真、彫刻、ドローイング、インスタレーション、デザイン、建築など、多岐にわたる表現活動を展開してきました。本展は、エリアソンの代表作を含む、多くが国内初公開となる作品の数々で構成されています。自然現象を再構築したインスタレーション、光と幾何学に対する長年の関心が反映された彫刻、写真のシリーズ、ドローイングと水彩画、公共空間への介入をめぐる作品等が展示されます。

エリアソンは、幼少期に多くの時間を過ごしたアイスランドの自然現象を、長年にわたり撮影してきました。《溶ける氷河のシリーズ 1999/2019》(2019年)は、過去20年間の氷河の後退を鑑賞者に体感させます。また、私たちと自然との複雑な関係をめぐる思考が反映されたエリアソンのインスタレーションは、光、水、霧などの自然現象をしばしば用いることによって、周りの世界を知覚し、世界をともに制作する方法について、私たちひとりひとりの気づきをうながします。

さらに、本展覧会では、最初期の代表作として、暗闇の中に虹が現れる《ビューティー》(1993年)をご紹介します。アトリウムの吹き抜け空間では、大規模なインスタレーションが本展のために制作されます。

スタジオ・オラファー・エリアソンの活動は美術作品の制作に限定されません。スタジオでは日々、実験とリサーチ、コラボレーションによって、さまざまなアイデアやプロジェクトが開発されています。本展覧会では、サステナブルな生分解性の新素材やリサイクルの技術に関する近年のリサーチの一部をご紹介します。


清澄白河駅~東京都現代美術館

 

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2020.09.04

リニューアル・オープン記念展 Ⅰ ART in LIFE, LIFE and BEAUTY

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リニューアル・オープン記念展 Ⅰ
ART in LIFE, LIFE and BEAUTY

会期 2020年7月22日(水)~9月13日(日)
展示替えがあります。
(※本展は5月13日~7月5日の会期を変更しました。)

サントリー美術館

新コロナによる自粛でリニューアル・オープンがずれ込みました。
サントリー美術館は「生活の中の美(Art in Life)」を基本理念に展示・収集活動を行ってきました。(HPから)
この展覧会はその理念のもと、館蔵品を中心に現代作家の山口晃氏、彦十蒔絵・若宮隆志氏、山本太郎氏、野口哲哉氏の作品をクロスさせた展示がなされていて、新鮮な楽しい空間にもなっています。

本展を企画した学芸員のコメントです。(サントリー美術館ニュースから)
「『装い』『祝祭・宴』『異国趣味』の3つのテーマに沿って、小さな櫛や盃から重厚な鎧兜、壮大な屏風絵まで、平面あり立体あり、素材も様々な作品が並びます。当館を代表する作品も目白押しです。」
(佐々木康之主任学芸員)

「展示演出にも工夫を凝らしたいと思っています。部分を超拡大してみたり、平面に描かれた空間を立体化してみたり、いくつかの作品を関連づけて見ていただいたり。また、古美術に造詣の深い現代作家の方々の作品と、関連のある古美術作品を同じ空間で鑑賞していただく試みも、本展の特徴です。
(池田葵美主任学芸員)

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国宝《浮線綾螺鈿蒔絵手箱 》 一合 鎌倉時代  13世紀 サントリー美術館蔵

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《兜型蒔絵櫛》 一枚 江戸時代 17世紀 サントリー美術館蔵

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《誰が袖図屏風》 六曲一双のうち左隻 江戸時代  17世紀 サントリー美術館蔵

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《桐鳳凰図屏風》狩野探幽 六曲一双のうち右隻 江戸時代 17世紀 サントリー美術館蔵

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《日吉山山王祇園祭礼図屏風》 六曲一双のうち右隻 室町時代16世紀 サントリー美術館蔵

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《五節句蒔絵手箱》 柴田是真 一合 明治時代 19世紀 サントリー美術館蔵


本展は一部の作品を除き撮影可です。(撮影条件あり)
画像クリックで拡大表示になります。
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加茂の競馬図屏風(部分)(江戸時代17世紀 サントリー美術館蔵)を眺める?
Avatarー現身ー(野口哲哉 平成28年(2016) 個人蔵

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厩圖 山口晃 平成13年(2001年)高橋龍太郎コレクション

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泰西王侯騎馬図屛風  桃山~江戸時代初期17世紀 サントリー美術館蔵



サントリー美術館 リニューアル・オープン記念展Ⅰ「ART in LIFE, LIFE and BEAUTY」 学芸員による展示レクチャー
サントリー公式チャンネル (SUNTORY)  

展覧会の構成は次の通りです。
第一章 一節 装い:浮線綾螺鈿蒔絵手箱と化粧道具
第一章 二節 装い:美人画と着物
第一章 三節 装い:鎧兜と戦のいで立ち
第二章 一節 祝祭・宴:祝いの調度
第二章 二節 祝祭・宴:宴の屏風と酒のうつわ
第三章 一節 異国趣味:南蛮屏風と初期洋風画
第三章 二節 異国趣味:異国趣味の意匠(デザイン)

―HPの解説ー
サントリー美術館は「生活の中の美(Art in Life)」を基本理念に展示・収集活動を行ってきました。絵や彫刻だけではなく、日常使う道具や調度に美を認め、生活の中で味わい愉しむ。これがわが国の美意識の特徴のひとつです。そしてその美意識のもと、多くの名品が見出され育まれてきました。当館では、1961年の開館以来、企画展や収蔵品展を通じて、このような美術作品を広く紹介してきました。
リニューアル後初となる本展では、改めてこの基本理念に立ち返り、酒宴で用いられた調度、「ハレ」(=非日常)の場にふさわしい着物や装飾品、豪華な化粧道具などから、異国趣味の意匠を施した品々まで、生活を彩ってきた華やかな優品を厳選してご覧いただきます。また、新たな試みとして、古美術に造詣の深い現代作家の山口晃氏、彦十蒔絵・若宮隆志氏、山本太郎氏、野口哲哉氏にご協力いただき、現代アートと当館のコレクションをクロスさせた特別展示を行います。

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2020.08.27

東京藝術大学スーパークローン文化財展

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東京藝術大学スーパークローン文化財展 
法隆寺からシルクロード文化財 ◁最先端技術が作る未来▷

そごう美術館 

会期 2020年8月1日(土)~8月31日(月)

「クローン文化財」とは、東京藝術大学で開発された高精度な文化財複製で、
伝統的な模写の技術と最先端のデジタル技術に人の手技や感性を取り入れ、素材・質感・技法や文化的背景や精神性などの“芸術のDNA”に至るまでを再現したものです。
現在は、オリジナルを超越する新たな価値を創造する「スーパークローン文化財」へと発展。(HPを参照しました)

この展覧会は東京藝大美術館でも、何度か拝見してきた作品の総集編?の趣です。
このような試みは、様々な分野で、各団体、企業がそれぞれの特徴を生かして行っており、見る機会も増えてきました。

仏教の(仏像芸術の)歴史・地域的個性を概観できるとても意義ある企画展です。

出展作品の目録です。
(クリックで拡大します)
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この展覧会は一部を除いて撮影可です。
以下、展示風景としてご覧ください。
(クリックで拡大表示されます) 
1.スーパークローン文化財とは
本展ではビデオ展示も多くあり、理解の助けになります。(撮影不可)
YouTubeで見ることもできます。

失われた文化を甦らせる「スーパークローン文化財」JST Channel

2.アフガニスタン
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3.ウズベキスタン
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4.タジキスタンーペンジケント遺跡発掘区Ⅳ 広間1
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5.中国キジル石窟航海者窟
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6.中国敦煌莫高窟第57窟 Img_5496  
7.朝鮮高句麗江西大墓
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8.ミャンマーーバガン遺跡
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9.日本ー醍醐寺 Img_5513

10.日本ー法隆寺金堂
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11.2021夏「謎解きゴッホと文化財展」紹介
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―HPの解説ー
文化財保護法が制定されて70周年にあたる本年、
東京藝術大学で開発された高精度な文化財複製による展覧会を開催いたします。
日本を代表する文化遺産・法隆寺の焼損した金堂壁画や間近で鑑賞することができない釈迦三尊像をはじめ、
爆破されたバーミヤン東大仏天井壁画、保存のために一般公開が困難な高句麗江西大墓や敦煌莫高窟、
バガン遺跡壁画、切り取られ流出した後に戦火で失われたキジル石窟航海者窟壁画など
シルクロード文化財の再現・復元作品および映像を約50点展示いたします。
時空を超えて眼前に現れた貴重な文化財をぜひお楽しみください。
※展示作品はすべてクローン文化財・スーパークローン文化財。(調査研究に基づく再現・復元。部分・縮小の作品を含む。)

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2020.08.23

ドレス・コード? ー着る人たちのゲーム

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「ドレス・コード? ―着る人たちのゲーム」は、
東京オペラシティ アートギャラリーで開催されています。


会期 2020年7月4日(土)~8月30日(日)

自身は、決まりきった平凡なものしか着ませんが、
創造性豊かなテキスタイル(機能性も含めた)フォルムには感心しますし、時代の変遷、象徴を感じたりもします。

この展覧会は、ファッションやアートのほか、映画やマンガなどに描かれたファッションも視野に入れながら、現代社会における新たな〈ドレス・コード〉、わたしたちの装いの実践(ゲーム)を見つめ直します。(HPから)

展覧会は13のコードで構成されています。
00. 裸で外を歩いてはいけない?
01. 高貴なふるまいをしなければならない?
02. 組織のルールを守らなければならない?
03. 働かざる者、着るべからず? 
04. 生き残りをかけて闘わなければならない? 
05. 見極める眼を持たねばならない? 
06. 教養は身につけなければならない? 
07. 服は意志をもって選ばなければならない?
08. 他人の眼を気にしなければならない?
09. 大人の言うことを聞いてはいけない? 
10. 誰もがファッショナブルである? 
11. ファッションは終わりのないゲームである? 
12. 与えよ、さらば与えられん?

展示作品の一部が撮影可です。
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(右)ドレス(ローブ・ア・ラ・フランセーズ)1770年代後半(素材1750–60年代)
京都服飾文化研究財団所蔵

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Comme des Garçons 2018年春夏
京都服飾文化研究財団所蔵

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都築響一(選)《日本の洋服》2019年 インクジェット・プリント/壁面 作家蔵
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―HPの解説ー
今日着ている服、あなたはどうやって選びましたか?
制服、スーツ、ジーンズ、Tシャツ、ジャージ、ワンピース、トレンチコート……。その時の気分で選ぶこともあれば、何をするか、誰に会うかで決めることもあるでしょう。コスプレのように自分とは別の〈だれか〉になろうとすることだってあります。
一方で、ファッションは「着る」だけでなく、「視る/視られる」ものです。特定の文化や社会、グループで通用するコードがあり、そこから駆け引きあるいはゲームにも似た自己と他者とのコミュニケーションが生まれています。インターネットとSNSの普及によって、誰もが自らの装いを自由に発信できるようになった現在、私たちとファッションのかかわり方もまた新しい局面を迎えています。本展では、ファッションやアートのほか、映画やマンガなどに描かれたファッションも視野に入れながら、現代社会における新たな〈ドレス・コード〉、わたしたちの装いの実践(ゲーム)を見つめ直します。
本展は京都と熊本での開催を経て、いよいよ東京で開催となります。今回初出品となる作品や東京展独自の展示空間もあわせてご覧ください。


「ドレス・コード? ― 着る人たちのゲーム」バーチャルツアー
TokyoOperaCity

初台駅~東京オペラシティアートギャラリー

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2020.08.20

SOMPO美術館開館記念展 珠玉のコレクション-いのちの輝き・つくる喜び

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開館記念展 珠玉のコレクション-いのちの輝き・つくる喜び
SOMPO美術館

会期 2020年7月10日(金)~9月4日(金)


(旧館名:東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館)
長い館名がシンプルになりました。
高層ビルの52階から新しい建物に引っ越しです。
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高層階からの眺めは望めなくなりましたが、ミュージアムショップに休憩スペースができました。
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本展には、
引っ越し前にほぼ常設展示の東郷青児、グラン モーゼスの作品も展示されています。

前館でガラスケースに横並びで鎮座していた 3作品。
本展では、ゴッホの《ヒマワリ》は特別な?ガラスケースにおさまっていました。
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フィンセント・ファン・ゴッホ《ひまわり》1888年 油彩・キャンヴァス 

セザンヌの《りんごとナプキン》とゴーギャン《アリスカンの並木路、アルル》は、裸展示で撮影可でした(開館記念展限定)
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ポール・ゴーギャン《アリスカンの並木路、アルル》1888年 油彩・キャンヴァス 

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 ポール・セザンヌ《りんごとナプキン》 1879-80年 油彩・キャンヴァス

さらに、
ルノアールの2作品も撮影できました。
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ピエール=オーギュスト・ルノワール《帽子の娘》1910年 油彩・キャンヴァス

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ピエール=オーギュスト・ルノワール《浴女》1892~93年頃 油彩・キャンヴァス

 

日本画は、山口華楊の屏風絵《葉桜》が全面的な修復を終え、約10年ぶりの公開です。Sompo003
山口華楊《葉桜》1921年 絹本彩色 


展覧会の構成は以下の通りです。
第1章 四季折々の自然 
第2章 FACEグランプリの作家たち
第3章 東郷青児(1978–1897)
第4章 風景と人の営み
第5章 人物を描く 
   

―HPの解説ー
新美術館のオープンを飾る本展では、当館のコレクションの中でも際立つ優品を集め、フランス近代絵画の中でも人気の高いゴーギャンやセザンヌ、ユトリロをはじめ、日本画壇の重鎮である東山魁夷や平山郁夫などを幅広く紹介します。
ゴッホ《ひまわり》は、特別に設計したスペースで、これまでよりも近くから鮮やかなその色彩をご覧いただけます。
また、修復を終えた2作品も見どころです。大正・昭和期に京都で活躍した日本画家、山口華楊による初期の大作《葉桜》の屏風絵は、全面的な修復を行い、約10年ぶりに公開します。ルノワールの《浴女》は古いニスの除去によって、本来の明るい色彩を取り戻した姿で展示します。


新宿駅西口からSOMPO美術館。
いつもと違うルートで行きました。

 

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2020.08.15

STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ

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「STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ」は、
森美術館で開催されています。

会期 2020年7月31日(金)~ 2021年1月3日(日)

海外で活躍している(してきた)評価の高い?6名の現代美術家の作品を集めた企画展です。

草間彌生

李禹煥(リ・ウファン)

宮島達男

村上 隆

奈良美智

杉本博司

6氏のアイコン的作品と最新作を展示しています。
出展数が少なく、お馴染みの作品が並びますが、楽しめる展覧会です。

資料展示の6氏の活動歴と、海外で開催された日本の現代美術展「50展」はじっくり見ると時間がかかりますが大変充実した内容です。

今回の展示の中では、李禹煥(リ・ウファン)が作り出す清々しい空間が素晴らしかった。

本展は、一部を除いて撮影できます。
以下の写真は「クリエイティブ・コモンズ表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際」ライセンスの下で許諾されています。

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村上隆作品展示風景

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村上 隆《Ko²ちゃん(プロジェクトKo²)》1997年油性塗料、アクリル絵具、グラスファイバー、鉄


01_20200815090001  李禹煥作品展示風景 (手前)李禹煥《関係項》1969/1982年鉄板、ガラス、石

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李禹煥作品展示風景 


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「時の海ー東北」プロジェクト(2020 東京)2020年 防水LED、電線、集積回路、水

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宮島達男《30万年の時計》1987年 発光ダイオード、電子回路、電線、他 


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草間彌生作品展示風景

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草間彌生《ピンクボート》1992年 詰め物入り縫製布、ボート、オール 
所蔵:名古屋市美術館


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奈良美智作品展示風景
(手前)奈良美智《Voyage of the Moon (Resting Moon) / Voyage of the Moon》2006年
ミクスト・メディア 制作協力:graf 所蔵:金沢21世紀美術館

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奈良美智作品展示風景


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杉本博司作品展示風景

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杉本博司《シロクマ》1976年 ゼラチン・シルバー・プリント



―HPの解説ー
戦後の高度成長期、日本ではオリンピック、万国博覧会といった国家規模のイベントが続き、国際化が推進されました。その間、現代美術の世界でも、脱植民地主義、多文化主義などさまざまな議論が重ねられ、ビエンナーレやアートフェアなど新たな場が拡がりました。

本展では、この間に日本という枠を越えて広く国際的に活躍し、今日、多様な地域や世代から高い評価を得るアーティスト6名を選び、その活動の軌跡を初期作品と最新作をつなぐかたちで紹介します。彼らの実践は世界からいかに評価されてきたのか。国境や文化を越えた普遍的な課題の追求、伝統や美学、テクノロジーやサブカルチャーなど、日本固有の社会的、文化的、経済的背景をふまえて探ります。また、1950年代から今日まで、海外で開催された主要な日本現代美術展に関する資料も展示し、それぞれの時代の評価軸や系譜を検証します。

2020年、新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより世界は一変し、経済的、社会的構造の脆弱性が浮き彫りになっています。そのような状況下、この6人のトップランナーたちの実践は、美術の本質的な役割とは何か、アーティストの成功とは何か、目指す「世界」とはどこなのか、といった根源的な問いを喚起するとともに、コロナ後の世界への示唆に富んだ力強いメッセージとなることでしょう。



六本木ヒルズ展望台東京シティビューからの眺め
新コロナ前のことを考えると、あり得ないほど空いていたのでスマホを持って歩きながら撮りました。


東京メトロ六本木駅~森美術館

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2020.08.09

特別企画和巧絶佳展令和時代の超工芸

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特別企画 和巧絶佳展令和時代の超工芸は、
パナソニック汐留美術館
で開催されています

会期 2020年7月18日(土)~ 9月22日(火・祝)

新コロナ禍における展覧会は、どうなるのでしょうか?
感染対策としては、体温測定、マスク着用、会場での会話抑制依頼、手指の除菌は各館共通。
名前と連絡先(電話番号)を記録する美術館もあります。
入場予約制をとっている美術館も多くあります。

歴史的名作を海外から借りてきて、観客で大混雑の展覧会はもうあり得ないのかもしれません。

自粛後に再開の美術館の展覧会を見ていると、館蔵名品を紹介する企画が散見されます。
どのように運営していくのか?試行錯誤が続くのではないでしょうか。

今この時代に活躍する美術家の展覧会が今まで以上に増えるのかな?
そんな気もします。

本展覧会では、日本の美意識に根ざした工芸的な作品によって、いま最も注目されている1970年以降に生まれた12人の作家を紹介します。(HPから)
今活躍している美術家を紹介する美術館であるPOLAミュージアムアネックス、パルコミュージアムなどで過去に拝見してきた美術家の作品が展示されています。

日本の伝統文化の価値を問い直す「和」の美、手わざの極致に挑む「巧」の美、工芸素材の美の可能性を探る「絶佳」
それぞれの視点から選んだ作家の作品が展示されています。
(この展覧会は写真撮影ができます。)

第1章 日本の伝統文化の価値を問い直す「和」の美
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舘鼻則孝作品展示風景
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舘鼻則孝 Heel-less Shoes 
花魁の高下駄に着想を得た作品。 
レディ・ガガ愛用とも・・・  
舘鼻は花魁の高下駄や簪だけでなく、日本刀、木版画、香文化など、日本の伝統文化を再解釈して現代の表現として再生し、過去と現在をつなぐことを課題としている(会場内の解説から、以下同じ)

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桑田卓郎作品展示風景
桑田は色だけでなく、梅華皮や、土に含まれた石が焼成時にはじけて表面に露出する石爆といった伝統的な焼き物技法を再解釈して、形を大胆に構成することで、器の概念を覆す不思議な表情の作品を制作している。

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深堀隆介《四つの桶》2009年 毓繡美術館、台湾
Yu-Hsiu Museum of Art,台湾、台作品展示風景
透明エポキシ樹脂の表面にアクリル絵の具で金魚の体の部分をすっしづづ描き、それを層状に重ねて金魚の姿を描いている。
作家は積層絵画(2.5Ðペインティング)と呼んでいる。


第2章 手わざの極致に挑む「巧」の美
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(右)池田晃将《電光十進玉箱》2019年個人蔵 
螺鈿は漆芸の代表的な装飾技法の一つで、描きたい模様に合わせて貝殻を切り、漆で張り合わせることが一般的であるが、池田は貝殻にレーザーを当てて、数字を一つ一つ細かく切り出して張り付けている。

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見附正康作品展示風景
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1ミリ幅の中に何本もの線を描く卓越した技術によって生み出される正確で繊細な表現は、工芸のみならず現代アートの分野でも高く評価されている。

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山本茜
装飾技法である截金から「装飾」という役目を解き放ち、自由で純粋な芸術表現に出来ないかと模索して結果、ガラスとガラスの間に截金を施し、窯の中で融着させた「截金ガラス」の技法を確立した。
人間国宝江理佐代子に師事。
上村松園の仕事に憧れを持っていたと・・・
本展で私が最も注目した作家です。

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高橋賢悟作品展示風景
真空加圧鋳造の技術を駆使して作った作品。
アルミニュームを素材として、技術改良を重ね0.1ミリという前例のない驚異的な薄さの鋳造を実現した。


第3章 工芸素材の美の可能性を探る「絶佳」
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新里明士作品展示風景
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新里は光と磁器の関係性を問い続けている。〈光器〉は従来、装飾に一部として使われてきた蛍手を磁器の全面に配することで、磁器全体が光を帯びたような表現が特徴である。

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坂井直樹《湯のこもるカタチ》2010年作家蔵
「火を使い、金槌で叩き、思いどおりの形に近づけていくという長い作業の中で、重たく冷たくのしかかる金属の感触が、まるで正反対のものとして生まれ変わっていく瞬間があります。手の中でそれを感じる時が鍛金の仕事の最大の魅力です」と語り、鉄を素材に、現代の生活空間に調和する作品を制作している。

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安達大悟《つながる、とぎれる、くりかえす》部分 2020年作家蔵
安達がもちいるのは、奈良時代の夾纈にルーツをたどることができる板締め絞り。折りたたんだ布を四角や丸など様々な形状のいたに挟み染め上げる技法である。

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橋本千毅《花螺鈿蝶蒔絵箱》2018年個人蔵
漆の製作工程は多岐にわたるが、下地、塗り、蒔絵、平文、螺鈿などの一連の工程を全て自分の手で行っている。さらに、木工や金工の技術を習得しで素地や金具も自作しており、必要に応じて製作のための道具や材料も作っている。

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佐合道子《玉華蓋付飾壺》2017年 作家蔵
自然物をはじめとした身の回りの「いきもの」を子細に観察することをライフワークとしており、「いきものらしさ」をテーマに、土の可塑性を生かした動きのある作品を制作している。


―HPの解説ー
本展覧会では、日本の美意識に根ざした工芸的な作品によって、いま最も注目されている1970年以降に生まれた12人の作家を紹介します。

グローバル時代をむかえ、私たちを取り巻く物の均質化が進むなか、日本各地で育まれてきた工芸や手仕事が独自の表現を生み出す資源として見直されています。工芸というジャンルにとらわれることなく、工芸素材を用い、工芸技法を駆使して工芸美を探求する本展の出品作家の取り組みは、人と物との関係を問い直すとともに、手仕事の可能性の広がりを予感させます。

展覧会タイトル「和巧絶佳」は現在の日本における工芸的な作品の三つの傾向――日本の伝統文化の価値を問い直す「和」の美、手わざの極致に挑む「巧」の美、工芸素材の美の可能性を探る「絶佳」――を組み合わせた言葉です。この展覧会が現在の日本の工芸の新しい兆候を示すだけでなく、これまで受け継がれてきた日本の手仕事の可能性を考える機会となることでしょう。

東京メトロ新橋駅~パナソニック汐留美術館

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