2018.11.19

生誕110年 東山魁夷展

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生誕110年 東山魁夷展は、
国立新美術館で開催されています。


会期 2018年10月24日(水)~12月3日(月)


開催期間が短いということもあるのでしょうか?唐招提寺御影堂障壁画再現展示に惹かれてでしょうか?
展示会場は混んでいました。
東山魁夷の作品は見る機会が多いですよね、あの美術館で何度も観たなんていう作品も展示されていましたが・・・

鑑真が見たであろう日本の風景を抽出した《山雲》(山の代表)を上段の間床及び違い棚の張付絵と襖に、《濤声》(海の代表)を宸殿の間襖絵にそれぞれ描いた。
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《唐招提寺御影堂障壁画 濤声》昭和50(1975)年

《山雲》も素晴らしい作品です、是非会場でご鑑賞を・・・・

和上の御厨子を取り囲むように設置される松の間には、出身地である揚州の風景を襖に描いた《揚州薫風》を、両端にあたる梅の間と桜の間には第五回渡航に失敗した和上が一年間滞在した桂林の風景を描いた《桂林月宵》と中国の景勝地を代表する黄山の風景を襖に描いた《黄山曉雲》をそれぞれ配し、御厨子内部に、和上が初めて立った日本の土地である鹿児島の秋目浦を描いて《瑞光》と題した。(図録から引用)

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《唐招提寺御影堂障壁画 揚州薫風》昭和55(1980)年

《桂林月宵》《黄山曉雲《《瑞光》》も素晴らしい作品です、是非会場でご鑑賞を・・・・

展覧会の構成は以下の通りです。
1章 国民的風景画家
2章 北欧を描く
3章 古都を描く・京都
4章 古都を描く・ドイツ、オーストリア
5章 唐招提寺御影堂障壁画
6章 心を写す風景画


日本中を写生して回り、写生地の特徴を残しつつも普遍化された作品は郷愁を誘います。「国民的風景画家」といわれた所以です。
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《残照》昭和22(1947)年 東京国立近代美術館

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《道》昭和25(1950)年 東京国立近代美術館

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《秋翳》 昭和33(1958)年 東京国立近代美術館

日本の代表的な古都である京都・・・急速に失われつつあるかつての姿を画面に描き止めるよう川端康成に勧められたこともあって制作に着手しました。
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《花明り》昭和43(1968)年 株式会社大和証券グループ本社

東山魁夷作品の中で、欧州の町中の景色を描いた作品はあまり印象に残っていなかったので・・・良い作品ですね。東山魁夷の絵になっていますね。
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《晩鐘》昭和46(1971)年 北澤美術館

長野県茅野市の蓼品高原の御射鹿池、高濃度の酸性のため苔しか生息できない人口のため池の風景に空想の白馬を描き込んでいます。 東山魁夷の大人気シリーズ「白い馬の見える風景」の中の一作。
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《緑響く》昭和57(1982)年 長野県信濃美術館 東山魁夷館

82歳のとき、1975年パリとケルンで、唐招提寺障壁画展覧会のため秋から冬にかけてドイツに滞在したときに見かけた風景をもとに描いた作品。
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《行く秋》平成2(1990)年 長野県信濃美術館 東山魁夷館


展覧会概要(HPから)
情感にみちた静謐な風景画により、戦後を代表する国民的日本画家と謳われてきた東山魁夷(1908-99年)。東山の生誕110周年を記念する本展覧会は、東京では10年ぶりとなる大規模な回顧展です。
横浜に生まれ、東京美術学校を卒業した東山は、昭和8年(1933年)にドイツ留学を果たし、後の画業につながる大きな一歩を踏み出しました。しかしその後、太平洋戦争に召集され、終戦前後に相次いで肉親を失うなど、苦難の時代を過ごしました。どん底にあった東山に活路を与えたのは、自然が発する生命の輝きでした。昭和22年(1947年)に日展で特選を受賞した《残照》の、日没の光に照らされて輝く山岳風景には、当時の東山の心情が色濃く反映しています。
東山の風景画の大きな特色は、初期の代表作《道》(1950年)が早くも示したように、平明な構図と澄んだ色彩にあります。日本のみならず、ヨーロッパを旅して研鑽を積んだ東山は、装飾性を帯びた構図においても自然らしさを失わず、青が印象的な清涼な色彩の力も駆使し、見る者の感情とも響きあう独自の心象風景を探求し続けました。
本展覧会では、完成までに10年の歳月を費やした、東山芸術の集大成とも言える唐招提寺御影堂の障壁画を特別に再現展示します。20世紀とともに生きた東山の創作の全貌を、壮大な障壁画を含む約70件の名品によってご堪能ください。

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2018.11.17

─奇跡のガラスを生んだ─ 華麗なるバロヴィエール一族展

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─奇跡のガラスを生んだ─ 華麗なるバロヴィエール一族展は、
箱根ガラスの森美術館で開催されています。

会期 2018年4月28日(土)〜11月25日(日)


この展覧会は写真撮影可です。(条件あり)
以下の写真の中には、作品名などを記載していないものがあります。
私の記録漏れです、悪しからず。

チラシに使われている「風にそよぐグラス」
展示会場には、風にそよぐ様子の動画が放映されています。
何とも危うい不思議な光景です。
この作品は、現在の技術をもってしても再現できないそうです!

「風にそよぐグラス」シリーズは、1895年の第一回ヴェネチア・ビエンナーレと共に開催された展覧会に初めて展示され、人々の大きな関心を集めた。「風にそよぐグラス」は、ジュゼッペ・バロヴィエールにより1985年頃に数点実験的に制作された。(キャプションより)
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風にそよぐグラス

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風にそよぐグラス

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《ジュゼッペ・ヴァロヴィエールの肖像》 1893年 制作:ルイージ・ガスバリーニ


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《花装飾蓋付ゴブレット》ヴェネチア 1866~1872年頃もしくは1878年頃
デザイン:ジュゼッペ・ヴァロヴィエール

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《装飾水差》 19世紀 ヴェネチア デザイン:ジュゼッペ・ヴァロヴィエール

(HPの解説)
ガラス職人の一族バロヴィエール家は、15世紀に世界初の透明ガラスを発明したアンジェロから、19世紀に糸のように細い脚で自立するガラスの制作に成功したジュゼッペに至るまで、常にガラスの可能性に挑戦しヴェネチアン・グラスの発展に深く関わってきました。
本展では、バロヴィエール家の名工達が発明した数々の技法を紹介するとともに、世界でも現存数の少ない「風にそよぐグラス」や、日本初公開となるバロヴィエール家のコレクションを含め約80点を展示し、バロヴィエール一族の探究心に迫ります。


展覧会の構成は以下の通りです。
1章 ヴェネチアン・グラスの復活とバロヴィエール家
2章 エルコレ・バロヴィエールの新たなガラス表現への挑戦
3章 ヴェネチアン・グラスの礎を築いた父アンジェロと娘マリア・バロヴィエール


15世紀戦乱の影響で衰退したシリアのガラス工房に代わりヴェネチアはガラス産業の中心地となりました。
名工と言われたアンジェロ・バロヴィエールは数々のガラス製法を開発しました。
バロヴィエール家を中心にベネチアングラスは発展していきます。

(父アンジェロと娘マリア・バロヴィエール)
アンジェロやマリアの発明や研究はヴェネチアン・グラスの礎となり、その後の約3万色とも言われる色彩表現や、透明なガラスと乳白色ガラスを捻じり合せて作られる繊細優美なレース・グラス技法の発明につながり、豊かな装飾に彩られたヴェネチアン・グラスの黄金時代を築き上げました。(HPの解説から)
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レース・グラス蓋付容器 

東洋の白磁のような乳白ガラス、ラッティモ。
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点彩扁瓶 16世紀 ヴェネチア 乳白色ガラス 宙吹き 金彩 エナメル彩 彫刻の森美術館

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《ヴァロヴィエール・カップ》 15世紀末の作品の複製 1878年 ヴェネチア 制作;ヴェネチア・ムラーノ商会 

ーーー衰退期の19世紀ベネチアングラスを復活させたのがジュゼッペ・ヴァロヴィエール(肖像画の)です。---

(エルコレ・バロヴィエール)
1919年、アルティスティ・バロヴィエール工房に入ったエルコレは、父親のベンヴェヌートや叔父のジュゼッペたちのガラス技術を吸収し、指導的デザイナーとして新たなガラス表現の研究を行いました。(HPの解説から)
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《コリント》 1987年(1984年の複製) ヴェネチア バロヴィエール&トーゾ社
デザイン:エルコレ・バロヴィエール 宙吹き、モザイク・グラス ムラーノ・ガラス美術館 


宜しければこちらもご覧ください。

箱根ガラスの森美術館に行ってきました。 2018年10月


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2018.11.14

林原美術館所蔵 大名家の能装束と能面

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「林原美術館所蔵 大名家の能装束と能面」展は、
渋谷区立松涛美術館で開催されています。


会期 2018年10月6日(土)~11月25日(日)
    〈前期〉10月6日(土)~28日(日)
    〈後期〉10月30日(火)~11月25日(日)

岡山藩主池田家は二代藩主綱政の代になり能楽が盛んになりました。
この展覧会では、林原美術館が所蔵する、池田家伝来の能装束と能面、その他を紹介しています。

桃山時代の能装束。
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《白地草花模様縫箔》(重要文化財) 桃山時代
「肩裾肩」という、肩と裾に摸様の区画があるものは桃山時代に流行しました。花や葉は途中で糸の色を大きく変えており、これもこの時代の特徴です。摸様には菊や桐などの植物のほか波や貝も表され斬新です。白地には摺箔でたおやかな流水が描かれていますが一部後の補修がみられる。(キャプションの引用です)

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《紅白段雪持芭蕉摸様縫箔》 桃山時代(前期展示)

江戸時代の能装束
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《白地壽文字唐草模様袷法被》江戸時代 前期展示


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《浅葱紅白紅段桐唐草模様厚板》 江戸時代(後期展示)
浅葱色、白色、紅色と細かい段を鮮やかに色分けしています。段とみせかけて全体には桐唐草模様が織り出されています。私たちの想像する「江戸時代」という印象とは異なり、西洋的な色彩感覚と意匠のようにも感じられ、当時のデザイン感覚の斬新さや、面白さを伝えてくれます。(キャプションの引用です)

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《紺地立涌三巴摸様袷狩衣》 江戸時代(前期展示)

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《白地石畳花丸摸様縫箔》 江戸時代(後期展示)
石畳を表す正方形と花丸摸様の組み合わせが斬新な印象の装束です。丸と四角の対比も目をひきますが、丸くおさめられた四季折々の花模様のかわいらしさが装束に清廉さをもたらしています。これも女性の着物にみられた流行模様が能装束に影響を与えた一例です。(キャプションの引用です)

能面が15点展示されています。
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《弱法師》 江戸時代


中啓(前期・後期計10点展示)
閉じた状態で先が開いた(銀杏の葉のような)形をしているのが特徴の扇。
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《黒骨金地扇(童子扇)》(表) 江戸時代(後期展示)


鬘帯、腰帯の展示もあります。
鬘帯(かずらおび)
(鉢巻きのように、鬘の上から締めて、後ろで結んで垂らす帯)

(HPの解説)
室町時代に大成した能は、江戸時代に幕府の儀式として演じられるようになり、さらに武家のたしなみとして、演能に励む大名も多くいました。岡山藩主池田家は二代藩主綱政の代になり能楽が盛んになりました。舞に使われる能装束は、織や摺箔などの技法により、華やかに舞台を引き立てます。本展覧会では、岡山県の林原美術館が所蔵する、池田家伝来の能装束と能面を紹介します。「池田様(よう)」と呼ばれた繊細で優美、彩り豊かな能装束の世界をご堪能ください。

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この美術館にはよく行きます。
とてもくつろげる空間が大好きです。
松濤美術館は、建築家白井晟一の晩年の代表的な作品ともいわれています。

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松濤美術館玄関


住宅街という地域性をかんがみ、外周の窓を最小限に抑え、中央吹抜部から採光する形状となりました。

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松濤美術館 中央吹抜部の渡り廊下で撮影しました。
噴水があるのですが、この日は稼働していませんでした。

THETA.をクリックすると見やすくなると思います。


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2018.11.12

ヨルク・シュマイサー 終わりなき旅

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「ヨルク・シュマイサー 終わりなき旅」は、
町田市立国際版画美術館で開催されています。


会期 2018年9月15日(土)~11月18日(日)


この展覧会は「変化」をキーワードに、ヨルク・シュマイサーの初期から晩年まで50年に及ぶ創作の全貌を紹介しています。

私の作品を流れている主題は、変化―
人間に、物あるいは風景に、あるいは私に繰り返し起こった変化だ。版画がもつ可能性のうちで、最も魅力的なもののひとつがステートだ。版を刷り、さらに手を加え、変更し、また刷ってまた変える・・・。これはまるで変化の経過に応えるかのようなプロセスだ。
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変化Ⅱ 1984年 町田市立国際版画美術館

シュマイサーは1962年にハンブルク造形大学に入学し、パウル・ヴンダーリッヒのもとで版画とドローイングを学びました。アーティストの道を歩き始めると・・中東の考古学発掘にボランティアの記録画家として参加しています。

シュマイサーは技術の大切さも認識していました。
「芸術制作においては思考を展開することが本質であり、それを思い通りに表現できる技術を身に付けなくてはいけない」

そして、旅するアーティストでもありました。
ドイツに生まれ、日本に学び、オーストラリアを拠点に世界各地を旅し多くの作品を残しました。

1968年京都市立芸術大学に留学し四年半を京都で過ごします。
後に日本で知り合った日本人女性とオーストラリアで結婚しました。

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京都清水寺 「春・夏・秋・冬」の内の春 1979-80年 エッチング、アクアチント、ディープ・エッチング 個人蔵

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故宮への入口、北京981年 エッチィング、アクアチント、ソフトグランド 個人蔵

シュマイサーの作品には、記憶を留めるかの様に?文章と様々なフォルムが盛り込まれた作品があります。
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日記とエアーズ・ロック 1983年 エッチィング、アクアチント、ソフトグランド、フォト・エッチング ギャルリー宮脇

シュマイサーには貝や海藻などの「砂浜のかけら」、蕾、植物の芽(蕾)など、くりかえし描いたモティーフがあります。なかでもひとつひとつ記録された百個の蕾に日々の記憶が伴った《日記と百の蕾》はその集大成といえる作品です。(本展解説より)
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日記と百の蕾 1984年 エッチング、アクアチント 個人蔵

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炎 1988-89年 エッチィング、アクアチント、ソフトグランド 町田市立国際版画美術館

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ティクセ 1985年 エッチィング、アクアチント、ソフトグランド 個人蔵

《イルパラ海岸のかけら》連作は、シュマイサーが最後の情熱を注いだ連作です。版画に手彩色とドローイングを加え、少なくとも15点のバリエーションが制作されました。
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イルパラ海岸のかけら 2010-2011年 エッチィング、アクアチント、ソフトグランド、ドライポイント、水彩、グワッシュ、鉛筆 個人蔵


展覧会の構成は次の通りです。
I. 変化へのまなざし
II. 旅
III. 日記と「小さなもの」
IV. 連作―変化を追う
V. 変化を創る

(HPの解説)
世界を舞台に活躍したアーティスト、ヨルク・シュマイサー。ドイツに生まれ、日本に学び、オーストラリアを拠点に各地を旅した彼は、その経験を美しい多色刷り銅版画で描いた「旅する版画家」です。その足跡は京都やヴェネツィアなどの古都、中東やアジアの遠隔地、数千万年かけ形成されたオーストラリアの岩山、そしてついには南極にまで及んでいます。世界を巡るその旅を180点の作品で追体験してみませんか。2012年の逝去後初となる本格的な回顧展です。

この展覧会は写真撮影可です。(条件あり)

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2018.11.09

京都・醍醐寺 ―真言密教の宇宙―

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京都・醍醐寺 ―真言密教の宇宙―展は、
サントリー美術館で開催されています。


会期 2018年9月19日(水)~11月11日(日)
展示替えがあります。(ありました)


2014年に松涛美術館でリニューアル記念として醍醐寺展が開催されました。
このときは「絵因果経」一括展示が目玉だったような記憶があります。
「絵因果経」今回のサントリー美術館では展示されていませんが、巡回する九州国立博物館で展示するようです。

この展覧会の展示リストには「九州国立博物館会場のみ」という但し書きが結構あります。

夫々の美術館によって展示スペース等諸条件が違いますから、展示品も違ってきますね。


この展覧会では、チラシの《如意輪観音像》が人気ですが・・・
《薬師如来坐像および両脇侍像》が目立ちます。4階から降る階段途中で遠目で鑑賞、さらに近寄って熱心に鑑賞される方がおられます。
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国宝《薬師如来坐像および両脇侍像》 平安時代10世紀

空海の弟子にして醍醐寺の開祖聖宝、中興の祖義演、秀吉と醍醐の桜・・・醍醐寺の歴史を概観し、仏像、書跡、絵画、法具を展示して、真言の教えとは、その方便の一端を知ることができます。

展覧会の構成は次の通りです。
第一章 聖宝、醍醐寺を開く
第二章 真言密教を学び、修する
第三章 法脈を伝える―権力との結びつき―
第四章 義演、醍醐寺を再びおこす


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眼の表現など、あまり類例を見ない個性的な五大明王像ですね。
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重要文化財《五大明王像》 平安時代 10世紀

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《五大明王像》の内《不動明王像》

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国宝《五大尊像》のうち《不動明王像》 鎌倉時代12~13世紀 展示期間9月19日~10月15日

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国宝《文殊渡海図》 鎌倉時代13世紀 展示期間10月17日~11月11日

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重要文化財《醍醐花見短冊》 安土桃山時代 慶長3年  

豊臣秀吉の愛用品と伝わる金天目
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《金天目・天目台》桃山時代 16世紀 
天目/木胎‣金板   天目台/金鍍金

(HPの解説)
聖宝(832~909)によって開かれて以来、真言宗醍醐派の総本山として、常に歴史の表舞台で重要な役割を果たしてきた名刹です。真言密教のうちでも加持祈禱や修法など実践を重視する寺として発展したことで、その本尊となる彫刻や絵画、修法で用いる仏具など、開創期からの本格的な密教美術の数々が伝わります。また、修法の次第や方法、本尊の図像についての記録、各時代の為政者からの帰依を表す文書などは7万点近くに及ぶもので、国宝「醍醐寺文書聖教」として醍醐寺の繁栄の歴史を伝えています。 
本展は国宝・重要文化財に指定された仏像や仏画を中心に、濃密な密教美術の世界をご体感いただくとともに、普段は公開されない貴重な史料・書跡を通じて、平安時代から近世にいたる醍醐寺の変遷をたどるものです。なかでも、中尊が2メートル近くの像容を誇る国宝《薬師如来および両脇侍像》や優麗な重要文化財《如意輪観音坐像》、迫力の重要文化財《五大明王像》は醍醐寺の信仰を象徴するとともに、平安彫刻の白眉に数えられるもので必見です。また、安土桃山時代に豊臣秀吉が行った有名な「醍醐の花見」に関する品々や、三宝院の襖絵、俵屋宗達による絵画など、醍醐寺をめぐる華やかな近世美術もご覧いただきます。
2016年、中国の上海博物館(上海)と陝西歴史博物館(西安)で初の醍醐寺展が開催され、広く好評を博しました。本展は中国での展覧会開催を記念するもので、開創以来千百年余にわたって醍醐寺に護り伝えられてきた品々をその歴史を追想しながら鑑賞することができる貴重な機会となります。

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THETA.をクリックすると見やすくなると思います。


サントリー美術館 京都・醍醐寺-真言密教の宇宙-
InternetMuseum

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2018.11.06

箱根彫刻の森美術館に行ってきました。 2018年10月

10月下旬に箱根彫刻の森美術館に行ってきました。

いつでも行けると思っていると、なかなか行かないものです。
美術館の周辺を車で通過することもあったのですが・・・今回初めて行きました。

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平日に行ったのですが、外国人観光客も含めて大勢の鑑賞客が訪れていました。

古今東西の名だたる彫刻家の作品が広々とした丘陵地に点在しています。

展示作品は勿論、展示場所の芝もきれいに整備されています。

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天気のいい日には、この芝生にシートを敷いて、作品に囲まれて、のんびりしたいな~なんて思ってしまいますが・・・そこは、だめです。
あくまでも展示環境ですから、作品の横で花見気分は・・他の鑑賞者には目障りですよね。

あちらこちらにあるベンチでの飲食は可能です。
要望の良いレストランでの食事もお勧め。。

「箱根彫刻の森美術館に行ってきた人」の感想で、よく聞くのは「もっと時間をとればよかった」というものです。

屋外に点在する彫刻を見て回るのも楽しいのですが、「ピカソ館」「本館ギャラリー」「緑陰ギャラリー」「アートホール」等の室内展示での充実した作品(内容)にはちょっと驚きました。
緑陰ギャラリーでは写真撮影もできました。

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ピカソ館 外観

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緑陰ギャラリー 20世紀の彫刻御レクション 展示風景

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緑陰ギャラリー 20世紀の彫刻御レクション 展示風景

本館ギャラリーでは「彫刻 ムーアとロッソを中心に」が開催されていました。


家族連れ、子供には「シャボン玉のお城」と「ネットの森」が大人気です。
子供たちの楽しそうな声が響きます。
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しゃぼんだまのお城 外観

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ネットの森 外観

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ネットの森 内部

足湯もありますよ。
チョット温めでしたが!
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内容が充実していて楽しい美術館です。
出来れば晴天の日に時間の余裕(3時間以上かな~)を持って行かれることをお勧めします。

まとめ(動画と静止画がまじっています)


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2018.11.03

全員巨匠!フィリップス・コレクション展

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全員巨匠!フィリップス・コレクション展は、

三菱一号館美術館で開催されています。


会期 2018年10月17日(水)〜2019年2月11日(月・祝)


フィリップス・コレクション館長のドロシー・コシンスキーさんは「表現的で色彩豊かな絵画を好んだフィリップス」と仰っています。

この展覧会は、基本的にコレクションの取得年順に展示されていますが、並べ方にも工夫を凝らしています。
三菱一号館美術館で行われる展覧会の魅力の一つが、赤レンガ造りの建物の内装と展示作品の調和ですね。

この美術館で一番広い展示室に・・・
ピエール・ボナールの作品2点とパウルクレーの作品が並べられています。
この配置の意図は、色彩からの連想でしょうか・・・・
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展示風景

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ピエール・ボナール 《棕櫚の木》 1929年 油彩/カンヴァス

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パウル・クレー 《養樹園》 1926年 油彩/ジェッソで下処理の施されたカンヴァス

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ピエール・ボナール 《開かれた窓》 1921年 油彩/カンヴァス

同じフロアにはゴヤとピカソの作品が並べられています。
三角形の構図が画面に安定感をもたらしています。(構図を意識した展示(並べ方)ですね)
(右横のピカソ作品は撮影禁止でした)
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フランシスコ・デ・ゴヤ《聖ペテロへの悔恨》 1820-24年頃 油彩/カンヴァス

一例を挙げましたが、この展覧会の楽しみ方の一つでもあります。
展示方法の意図を読み取りながら鑑賞するのも楽しいと思います。

全員巨匠!とタイトルにあるように・・・
この他にも見入ってしまう作品が満載です。
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エドガー・ドガ《稽古する踊り子》 1880年代はじめ-1900年頃 油彩/カンヴァス

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ポール・セザンヌ 《ザクロと洋梨のあるショウガ壺》 1893年 油彩/カンヴァス

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フィンセット・ファン・ゴッホ 《道路工夫》 1889年 油彩/カンヴァス

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ジャン・シメオン・シャルダン 《プラムを盛った鉢と桃、水差し》 1728年頃 油彩/カンヴァス

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ドミニク・アングル 《水浴の女(小) 1826年 油彩/カンヴァス

ちなみに三菱一号館館長高橋明也さんのお勧め作品はドラクロアの作品です。
馬の動感表現が素晴らしい作品です。
(以下HPから)
本展について私が特筆したい点の一つが、ドラクロワの《海からあがる馬》を皆様にお見せできることです。今年4月からパリで開催されたドラクロワ展にも出品されていましたが、改めて「これは画家晩年の傑作だ」と実感しました。
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ウジェーヌ・ドラクロア 《海からあがる馬》 1860年 油彩/カンヴァス

写真は主催者の特別の許可を頂いて撮影したものです。


展覧会の構成は以下の通りです。

第1章 1910年代後半から1920年代
第2章 1928年の蒐集
第3章 1930年代
第4章 1940年前後の蒐集
第5章 第二次世界大戦後
第6章 ドライヤー・コレクションンの受け入れと晩年の蒐集
第7章 ダンカン・フィリップスの遺志 

ミュージアムショップには、1927年のフィリップコレクションメインギャラリーを模したドールハウスが展示されていますので、こちらも見逃さないように・・・・
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(HPの「本展の見どころ」から)
米国で最も優れた私立美術館の一つとして知られるワシントンのフィリップス・コレクションは、裕福な実業家の家庭に生まれ、高い見識を持つコレクターであったダンカン・フィリップス(1886-1966)の旧私邸であった場所に位置しています。2018年には創立100周年を迎えます。1921年にはニューヨーク近代美術館よりも早く、アメリカでは近代美術を扱う最初の美術館として開館しました。フィリップスの常に鋭い取捨選択によって、コレクションの中核をなす作品群はいずれも質の高いものばかりです。本展では、この世界有数の近代美術コレクションの中から、アングル、コロー、ドラクロワ等19世紀の巨匠から、クールベ、近代絵画の父マネ、印象派のドガ、モネ、印象派以降の絵画を牽引したセザンヌ、ゴーガン、クレー、ピカソ、ブラックらの秀作75点を展覧します

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2018.11.01

観てきた展覧会備忘録 2018年10月

京都・醍醐寺―真言密教の宇宙―
会期 2018年9月19日(水)~11月11日(日)
サントリー美術館


愛について アジアン・コンテンポラリー
会期 2018年10月2日(水)~11月25日(日)
東京都写真美術館


エキゾティック×モダン
アール・デコと異境への眼差し
会期 2018年10月6日(土)〜 2019年1月14日(月・祝)
東京都庭園美術館


松尾敏男展(会期終了)
会期 2018年9月8日(土)~10月14日(日)
横浜そごう美術館


日本画の挑戦者たち―大観・春章・御舟―
会期 2018年9月15日(土)~11月11日(日)
山種美術館


仙厓礼讃(会期終了)
会期 2018年9月15日(土)~10月28日(日)
出光美術館


横山華山展
会期:2018年9月22日(土)-11月11日(日)
東京ステーションギャラリー


特別展 京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ

会期 2018年10月2日(火) ~ 12月9日(日)
東京国立博物館


100周年記念プロジェクト「それを超えて美に参与する 福原信三の美学 
会期 
1st:2018年10月19日(金)~12月26日(水)
2nd:2019年1月16日(水)~3月17日(日)
資生堂ギャラリー


開館15周年 特別展 ジョルジュ・ルオー 聖なる芸術とモデルニテ
会期 2018年9月29日(土) ~12月9日(日)
パナソニック汐留ミュージアム


見ることは信じること
会期 2018年10月5日(金) ~11月4日(日)
ポーラ ミュージアム アネックス


海を渡ったニッポンの家具
-豪華絢爛仰天手仕事-
会期 2018年9月6日(木) ~11月24日(土)
LIXILギャラリー


─奇跡のガラスを生んだ─ 華麗なるバロヴィエール一族展
会期 2018年4月28日(土)〜2018年11月25日(日)
箱根ガラスの森美術館


箱根彫刻の森美術館にも行ってきました。

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2018.10.30

箱根ガラスの森美術館に行ってきました。 2018年10月 

箱根ガラスの森美術館に行ってきました。

観光地の美術館なんて・・・と思っていませんか?
箱根の美術館はポーラ美術館、岡田美術館などなど、何処も所蔵品が充実しているし、庭園も含めて環境が良くて長時間滞在したくなりますよ。

中世ヨーロッパ貴族の別荘庭園を模したとする園内に、ヴェネチアン・グラスを展示公開する美術館があります。

(HPから)
木の橋を渡って歩み入れば、そこはアドリア海の王女と謳われた往時のヴェネチア。
15世紀から18世紀にかけてヨーロッパ貴族を熱狂させたヴェネチアン・グラスは、
まさに卓越した技を尽くした美の極みです。
繊細優美な輝きを、心ゆくまでお楽しみください。

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ヴェネチアン・グラス美術館
「特別企画 奇跡のガラスを生んだ 華麗なるバロヴィエール一族展」が開催中です。(11月25日まで)
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光の回廊が美術館への通路になっています。

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ヴェネチアン・グラス美術館 館内

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風にそよぐグラス


ヴェネチアン・グラス美術館と繫がる渡廊下の向こうには現代ガラス美術館とミュージアムショップ。
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現代ガラス美術館・ミュージアムショップ

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現代ガラス美術館  ティル・チフーリの世界

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ミュージアムショップ

そしてアチェロとカフェレストラン ラ・カンツォーネの建物があります。
庭園内には、ガラスのオブジェがところどころに置かれ、体験工房もあります。

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アチェロ

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大涌谷の噴煙が見えます

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カフェレストラン ラ・カンツォーネ

「カフェレストラン ラ・カンツォーネ」室内からの風景です。
ガラスのオブジェがキラキラと輝き、大涌谷の噴煙が見えます。
この美術館らしい景色です。
レストラン内では、カンツォーネの生演奏が行われているところです。

まとめの動画です。

Post from RICOH THETA. - Spherical Image - RICOH THETA
THETAをクリックすると見やすくなると思います。

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2018.10.28

開館15周年 特別展 ジョルジュ・ルオー 聖なる芸術とモデルニテ

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「開館15周年 特別展 ジョルジュ・ルオー 聖なる芸術とモデルニテ」は、

パナソニック汐留ミュージアムで開催されています。

会期 2018年9月29日(土) 〜 12月9日(日)

展覧会の構成は次の通りです。
第1章 ミセレーレ -甦ったイコン
第2章 聖顔と聖なる人物 -物言わぬサバルタン
第3章 パッション[受難] -受肉するマチエール
第4章 聖書の風景 -未完のユートピア

ミセレーレの中に「生きることはつらい業・・」「でも愛することができたなら、なんて楽しいことだろう」という作品がありますが、この展覧会は「美しい愛のかたち」を紹介しようとするものです。

所蔵品展示室には新収蔵品も含めて、ルオーの初期作品などが展示されていますので忘れずに、合わせての鑑賞がお勧めです。

以下展示会場のキャプションを引用しています。

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「青い鳥は目を潰せばもっとよく歌うだろう」、 通称「青い鳥」 1934年 油彩、グワッシュ、淡彩/透写紙 64.5×47.0cm 個人蔵(ルオー財団協力)
目には見えない深淵なものを独自のヴィジョンに表象させるルオーにおいて、目を閉じることは優れて創造を生むための行為と同義語である。閉じた目の視線を持つ少女は、ルオーにとって芸術家の象徴ともいえる。


ルオー作品では、「聖書の風景画」が特に良いですね。
色彩の豊かさと素朴なフォルムが好きです。
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秋 または ナザレット 1948年 油彩/紙 68.0×105.0cm ヴァチカン美術館
ナザレット(ナザレ)はキリストが幼少期を過ごした場所。
この作品は、ルオー自身が教皇ピウス12世に寄贈した作品。

ルオーは1930年代から聖顔を集中的に描くようになります。
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聖顔 1933年 油彩、グワッシュ/紙(麻布で裏打ち) 91.0×65.0cm ポンピドゥー・センター パリ国立近代美術館
聖顔の着想源には聖ヴェロニカがキリストの汗を拭い、その跡が残ったとされる「聖顔布」の伝統的図像を挙げることができる。また、キリストの遺体を包んでいたという布「トリノの聖骸布」の顔にも影響を受けたとも考えられています。

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ヴェロニカ 1945年頃 油彩/麻布(格子状の桟の付いた板で裏打ち) 50.0×36.0cm ポンピドゥー・センター パリ国立近代美術館
チラシに使われているこの作品は良いですね。
この愁いを帯びた表情からその瞬間の光景が浮かぶようです。
この展覧会で一番良かったかもしれません。

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我らがジャンヌ 1948‒1949年 油彩/紙(格子状の桟の付いた板で裏打ち) 67.0×48.0cm 個人蔵(ルオー財団協力)
ルオーは1980年代にジャンヌを描き始めるようになる。その背景には、ナチスの暗い影が覆う中、抑圧者から国を救う勇気と揺るぎない信仰を体現した、この聖女への思いを強くしたことがある。


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聖心 1951年 七宝/銅 24.0×13.8cm ヴァチカン美術館
聖心とは、聖なる心臓を意味しキリストの贖罪を象徴する。

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受難(エッケ・ホモ) 1947‒1949年 油彩/麻布(格子状の桟の付いた板で裏打ち) 83.8×56.5cm ポンピドゥー・センター パリ国立近代美術館

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サラ 1956年 油彩/紙(格子状の桟の付いた板で裏打ち) 55.0×42.0cm ジョルジュ・ルオー財団、パリ
ルオーの最後の作品の一つ。サラは旧約聖書に登場するアブラハムの妻の名前。この画題は、ルオーの死後家族の中で慣例的にこの女性像をサラと呼んでいたことに由来する。


撮影可(条件あり)コーナーが今回もあります。
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盛り花 I 1949年 ステンドグラス 87.0×62.8cm ジョルジュ・ルオー財団、パリ
その他、油彩画2点が撮影できます。


開催概要(HPから)
20世紀フランスを代表する画家ジョルジュ・ルオー(1871-1958)。本展は、ルオーの画業の軸である聖なる芸術に焦点をあて、画家が目指した美しい愛のかたちを紹介します。
敬虔なキリスト教徒だったルオーは、生涯にわたって「受難」や「キリスト像」などの宗教主題を数多く描きました。そうした主題を通して、人間の苦悩、あるいは慈愛や赦しを表現したルオーの聖なる芸術は、文化の違いや国境を超えて今なお多くの人々を惹きつけてやみません。画題が伝統的である一方、その造形表現は極めて革新的でした。またテーマの根底には、同時代の社会や人間に対する画家の深い理解がありました。本展は、こうしたルオーにおける聖なる芸術の意味とその現代性(モデルニテ)をあらためて問うものです。
みどころは、ヴァチカン美術館が初めて日本に出品する《秋 または ナザレット》などの作品群です。また、パリからもルオーの晩年の傑作が多数来日します。国内外の《聖顔》や「聖書の風景」の名品も合わせ、油彩画を中心とする約90点で構成するルオー芸術の集大成となる展覧会です。


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