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2019.10.21

コートールド美術館展 魅惑の印象派

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「コートールド美術館展 魅惑の印象派」は、
東京都美術館で開催されています。

会期 2019年9月10日(火)~12月15日(日)

印象派、後期印象派の優品を揃えた、コートールド美術館改修を機会に素晴らしい作品が来日しました。
展覧会の構成を見てもわかるように、コートールド美術館の美術史や保存修復の研究機関としての側面に注目した展覧会です。
以下の作品には展示会場に詳しく解説した大きなパネルが用意されています。
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ポール・セザンヌ《カード遊びをする人々》 1892-96年頃 油彩/カンヴァス
この展覧会には、セザンヌの作品が多く展示されています。
この作品の隣に、この絵の左の人物を描いた作品も展示されています。タイトルは《パイプを加えた男》

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ピエール=オーギュスト・ルノワール《桟敷席》 1874年油彩/カンヴァス
コートールドはこの絵が大好きでした。やっと手に入れて部屋に飾った時は嬉しかったそうです。
劇場観覧席の一場面です。綺麗に着飾った女性と、双眼鏡を除く男性の視線の向こうには?

そしてこの展覧会の目玉作品《フォーリー=ベルジェ―ルのバー》
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エドゥアール・マネ《フォーリー=ベルジェールのバー》 1882年 油彩/カンヴァス
マネ最後の傑作です。死(51歳没)の一年前に重い病をおして数ヶ月かけて描かれました。
この絵の主人公は娼婦も兼ねていたであろう、バーカウンターのメイドです。うつろな目は視線が定まらず何を思っているのでしょう。
背景の大きな鏡に映る構図は理屈に合いません。
男と対面するメイドの後ろ姿は、ありえない角度で描かれています、
酒瓶の位置、本数は合わず、観覧席の位置(高さ)も不自然。
そして、左上に空中ブランコに乗る足だけが描かれたいます。
マネはこの絵で、画家としての集大成として、何を訴えたかったのでしょうか?

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エミリオ・モディリアーニ《裸婦》 1916年頃 油彩/カンヴァス
✕線調査の結果の解説があり、
顔と身体では全く筆触(筆遣い)が違うことが解明されていて、モディリアニの創作における工夫が分かります。


ジョルジュ・スーラ《クールブヴォワの橋》、ポール・ゴーガン《ネヴァーモア》にも大型パネルでの解説があります。

そして多くの関連資料が展示されています。
例えば「エミール・ベルナールに宛てたセザンヌの手紙」他、コートールド関連資料(絵画購入領収書など)

展覧会の構成は以下の通りです。
1画家の言葉から読み解く
2時代背景から読み解く
3素材、技法から読み解く

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ポール・セザンヌ《大きな松のあるサントヴィクトアール山》 1887年 油彩/カンヴァス
セザンヌといえば描き続けた「サントヴィクトアール山」
松の木を前景に大きく描く、このような構図のセザンヌ作品は珍しいのでは?と思いました。

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フィンセント・ファン・ゴッホ《花咲く桃の木々》
浮世絵に魅了されて、憧れを抱いていた日本「光に満ちた素晴らしい国日本を」その光を南フランスのアルルに求めて・・・
背景の連山には富士山のような?シルエットが。

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エドガー・ドガ《舞台上の二人の踊り子》 1874年 油彩/カンヴァス
舞台を俯瞰している構図、左にわずかに描かれたもう一人の踊り子が舞台の拡がりを効果的に表現していると・・
ドガは、主人公に何か付け加えることで、物語を想像させますね。

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エドワール・マネ《草上の昼食》 1863年 油彩/カンヴァス
初めて、パリで展示した時に物議を醸した作品。

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クロード・モネ《アンティーブ》 1888年 油彩/カンヴァス
南仏アンティーブに滞在した時の作品。遠景に霞むのはエステレル連山。
浮世絵によくある構図?(の遠近表現)

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ポール・ゴーガン《テ・レリオア》 1897年 油彩/カンヴァス
「テ・レリオア」とはタヒチの言葉で「夢」という意味だそうです。
うつ伏せに寝ている子供、子犬・・・夢の中身は?

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アンリ・ド・トゥールズ・ロートレック《ジャンヌ・アヴィリル・ムーランルージュの入口にて》 1892年頃 油彩、パステル、板に貼られた厚紙
モデルは1890年代にムーランルージュで活躍したダンサーのジャヌ・アヴィル。年齢不相応の姿描写はロートレックの内面描写(心理表現)の特徴なのかと。

—HPの解説—
ロンドンにあるコートールド美術館のコレクションから、印象派・ポスト印象派の作品を紹介します。実業家サミュエル・コートールドが収集したコレクションを核に1932年に設立された同館は、美術史や保存修復において世界有数の研究機関であるコートールド美術研究所の展示施設です。本展覧会では、その研究機関としての側面にも注目し、画家の語った言葉や同時代の状況、制作の背景、科学調査により明らかになった制作の過程なども紹介し、作品を読み解いていきます。
日本の風景のようだと語られたファン・ゴッホによるアルルの風景《花咲く桃の木々》、19世紀後半の近代都市パリの風俗を映すルノワールの《桟敷席》やマネの《フォリー=ベルジェールのバー》、科学調査が作品の秘密を解き明かしたゴーガンの《ネヴァーモア》やモディリアーニの《裸婦》などをはじめ、選りすぐりの絵画・彫刻約60点を展示します。

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